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プロジェクトマネージメント特性比較 Part9 (開発言語、環境の比較)

 今回は、Development Language/Environment (開発言語、開発環境)を調査する。言語、環境で比べると、ほぼ全ての面で、Java の優位性が光る。ウォーターフォール型であれば、Java か .Net でも、あまり変わらず使用できるが、アジャイル型では、Java が生産性も開発速度も欠陥比率も優位であると出ている。ただし、ウォーターフォール型であっても、Java の欠陥比率は他の言語と比べて低いことが言える (つまり優れている)。

Productivity(生産性)

 アジャイル型においては、Java が、7.83 で、.Net が 41.86、PL/SQL 等の Oracle が、13.38 と .Net の生産性の悪さが目に付く。4つの 100 を超えるプロジェクトが足を引っ張っているが、それでも、中央値も 34.1 であるため、アジャイル型とは、相性が悪い可能性が高い。Java Script は、31.45 で、中央値も 31.45 と Java と比べると生産性が悪いが、プロジェクトが二つしかないので、参考までに記しておく (BoxPlot 17)。一方、ウォーターフォール型では、Java が、10.59 で、.Net が 10.6、Oracle が9.86 とほぼ横並びである。ウォーターフォール型においては、生産性は、それほど開発言語に依存しないと言える (BoxPlot 18)。

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Speed of Delivery (開発速度)

 アジャイル型においては、Java が 90.42、.Net が、31.77、Oracle が13.52 であり、中央値も 92.5 と他の言語より、Java が圧倒的に優位である (BoxPlot 19) 。一方 ウォーターフォール型では、Java が 67.89、.Net が 70.39、Oracle が、73.24 とそれほどに大差はないが、Oracle の中央値が 80 と比較的高い (BoxPlot 20) 。

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Defect Density (欠陥比率)

 アジャイル型においては、Java が、23.67で、.Net が44.3、Oracle が 43.83 と Java が欠陥比率の低さで優位である(BoxPlot 21)。また、ウォーターフォール型においても、Java が 4.84、.Net が 30.76、Oracle が 47.26 で、Java が ウォーターフォール型においても、欠陥比率が低い (BoxPlot 22)。つまり、アジャイル型でもウォーターフォール型でも Java が最適な言語と言えるが、ウォーターフォール型で Java を使用するのが、一番 欠陥比率が低いと出ている。

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次回からは、シミュレーションを使用したプロジェクト、プロダクト開発におけるアジャイル型とウォーターフォール型の比較を調査する。

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