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プロジェクトマネージメント特性比較 シミュレーション比較 Part4

Architect (設計者)のレベルが低いチームの結果

 前々回のシミュレーションモデルの中から、全てのチームメートがハイレベルで Architect のレベルだけが低い時にどのようにシステムが完成するかを観察する。

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 システム数グラフ (Figure 33) を観察すると、最初の8カ月までは、アジャイル型のシステム開発が早く進む。一方で、開発数グラフ (Figure 34) を観察すると、最初の3カ月から4カ月はアジャイル型の開発が多く進むが、3カ月目あたりからアジャイル型の開発数が減少し、ウォーターフォール型の開発が増加する。

 これはトラブルの積み重ねが悪影響を与え開発者がトラブル対応に時間が割かれてしまうからである。欠陥比率 (Figure 35) は9カ月からアジャイル型もウォーターフォール型もほぼ同じ10%に収束していくが、実際の開発はウォーターフォール型が月間 8から9 行われ、アジャイル型では、4から5の間を推移する。Table 41 は、それぞれの数値を示したものである。

Developer(開発者)のレベルが低いチームの結果

 続いて、全てのチームメートがハイレベルで Developer のレベルだけが低い時にどのようにシステムが完成するかを観察する。

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 システム数グラフ (Figure 36) を観察すると最初の8カ月までは、アジャイル型のシステム開発が早く進む。一方で開発数グラフ (Figure 37) を観察すると、最初の3カ月から4カ月はアジャイル型の開発が多く進むが、3カ月目あたりからアジャイル型の開発数が半減し、ウォーターフォール型の開発が増加する。

 これはトラブルの積み重ねが悪影響を与え開発者がトラブル対応に時間が割かれてしまうからである。欠陥比率(Figure 38) は9カ月からアジャイル型もウォーターフォール型もほぼ同じ10%に収束していくが、実際の開発はウォーターフォール型が月間 8から9 行われ、アジャイルでは、1から2の間を推移する。Table 42 は、それぞれの数値を示したものである。

QA (テスター)のレベルが低いチームの結果

 さらに、全てのチームメートがハイレベルで QA のレベルだけが低い時にどのようにシステムが完成するかを観察する。

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 システム数グラフ (Figure 39) を観察すると最初の11 カ月までは、アジャイル型のシステムが早く進む。一方で、開発数グラフ (Figure 40) を観察すると、最初の2 カ月から3カ月はアジャイル型の開発が多く進むが、3カ月目あたりからアジャイル型の開発数が激減し、ウォーターフォール型の開発が増加する。

 これはトラブルの積み重ねが悪影響を与え開発者がトラブル対応に時間が割かれてしまうからである。欠陥比率(Figure 41) は9カ月からアジャイル型もウォーターフォール型もほぼ同じ30%に収束していくが、実際の開発はウォーターフォール型が月間 7から9 行われ、アジャイルでは0から1の間、そして最後は0に収束する。Table 43 は、それぞれの数値を示したものである。

次回は、シミュレーションの総括する。

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