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キャリアのピークはどんな形なんだろう

競技スポーツを長くしていると、あの時が自分のピークだったなと思う時がある。現在の方が競技人生は長いのだけど、当時には技術も気力も叶わないなって思う時が。

私の場合大学4年の数ヶ月間がその時だった。練習も筋トレも毎日していたからフィジカルは鍛えられ、練習量に裏付けされた技術があった。技術が上がると自信が付き、強固なものになると少しのトラブルでは崩れない。失敗するイメージがそもそも湧かない。失敗したとしてもリカバリできると本気で思っているから過度なプレッシャーも感じない。そんな時期があった。

夏の試合に向けて調子良い状態を維持していて、その試合が終わったら少しずつ練習量は減り、今はもうとてもじゃないが学生の時と同様のプレーはできない。競技人生のピークは大学4年生の数ヶ月でとても短かった。

キャリアにもピークがあるのかなんて発想は仕事を始めるまで考えもつかなかった。会社に入って初めて知った言葉に『役職定年』がある。定年を迎える前にある年齢に達したら(自社では55歳)、部長や課長といった役職から外れるというもの。

55歳でも自分はまだまだやれる!リーダーやりたい!と思っていても役職からは外れることが制度として決まっている。役職定年の目的は組織の若返りとか、これから活躍する若者のモチベーション維持とか色々あるのだろうけど、私には55歳はもう脂がのった時期は過ぎましたね、世代交代をする時期ですよ。と他人から勝手に言われているように思えて仕方ない。

自分のキャリアのピークっていつの時期だったんだろう。今の仕事で大きな仕事を担当したことはあるが、自分の中でピークと認めたくない感じがする。結果的にはうまく行ったが自信が無くて辛かったし、迷惑もたくさんかけた。

これまで平均的なラインを基本的に進みながら、たまに上下に揺れて上手く行く時期と行かない時期をさまよっていた。まだ高くは飛べてない気がしているし、納得のいくかたちでもう少し高く飛べる気がしている。

数ヶ月後私は社会のレールを一旦降りようとしている。降りた後また仕事を始めるが同じ場所には戻らないので、振り出し近くに戻ることになるだろう。そこから、これまでの会社員人生のように一つ一つ技術を付けて誰かが喜んでくれる仕事がしたいと思っている。

自分の仕事のピークが一体いつになるのか分からない。きっとまだまだもっと先にあると信じている。遠いんだけど、でもピークは遅い方がいいじゃんと思っている。まだまだ途中だなと思いながら未来に期待して、日々着実に成長を重ねていきたいから。

振り返った時に、派手ではないけどゆるやかなピークが長く続いているなぁなんて思えたら最高なんて思ってる。

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