愉快な入院仲間たち【骨折・入院】

入院30日目
今日はリハビリで貧血を起こすこともなく、初めて松葉杖の許可がおりました。やった!

さて、今回は入院中のQOL をかなり左右することになる、他の入院患者さんについてです。

現在私が入院しているのは4人部屋。
カーテンはすべて閉めきられています。

コロナ前がそうだったのかわかりませんが、私が20年前に入院した頃は、カーテンはすべて開け放たれ、同部屋の人たちとのおしゃべりが、鬱々とした気分を晴らしてくれました。なんなら退院後も、お手紙のやり取りをしたくらいです。

数年前、産科に入院したときは、授乳などがあるためか、すべてカーテンは閉めきられていました。が、3時間ごとに通う授乳室で何度も顔を合わせるので、「男の子ですか?」「かわいいですね~」などと言葉を交わすうち、産後のボロボロ期を過ごす者同士、仲間意識が生まれたように思います。
ちなみに、その後の1ヶ月検診で顔を合わせると、入院中に見慣れた「すっぴんボロボロねまき姿」とのあまりの落差に驚きます。「この人こんなにキレイだったのか!(つか旦那さんカッコいいな!)」なんて(笑)。

今回は、カーテンは閉め切りで、体の自由がきかない方も多い病棟なので、なかなかお顔を合わせる機会がありません。けれど、誰とも話さずに一人ベッドで鬱々と過ごすよりも、誰かと気軽に話せた方がいいに決まっています。それができるかどうかは、部屋に一人でも「おしゃべりおばちゃん」がいるかどうか、で決まります。

ナースステーションそばの最初の部屋では、足が痛すぎて周りの人を気にする余裕がありませんでした。ただ、少しお話したお隣のおばあちゃんは90歳だそうで、声の張りもさることながら、退院するときにお見かけしたお姿もふっくらと上品なマダムで驚きました。
病棟には股関節手術の高齢の患者さんが多くいらっしゃるようで、外科手術が出来るということは、元々体がお元気な方なようです。

2番目の部屋に移ると、すぐにお隣の方が「初めまして、◯◯です」と声をかけてくださいました。
その方ともう一人の方はすでに打ち解けられていて、まるで漫才のようなやり取りを楽しませてもらいました。
たった1日で、お二人とも別の病棟へ移動されてしまったのですが、携帯番号(LINEはやられていないそうです)を交換し、その後私が車椅子の許可が出てから、ちょこちょこ会ってお話をしています。

ちなみに、◯◯さんは「帰省中の子供たちに早くメロンを食べさせたくて手の上で慌てて切ったら、自分の指まで切ってしまった」(ギャーッ!!!)方。もうお一方は「仕事中に、何もないところで転んでしまい、打ち所が悪く肩を脱臼骨折した」方でした。

※お部屋は違いますが、「アパートの階段から落ちた」という若い美人さん(創外固定をしていて重症と思われます)もいましたし、日常生活でも、大怪我をする危険は潜んでいます。皆様も是非お気をつけてお過ごし下さい。

コロナ禍のいま、見舞い客はもちろん、家族とも会えるのは術後の短い時間だけ。荷物のやり取りは看護師さんを通してのみで、顔を合わせることはかないません。
そんな環境ですから、気軽に話せる存在がいてくれるかどうか、はかなり大きいです。

3番目の部屋は、お隣が「寂しんぼおばあちゃん」です。病室での使用を禁止されている携帯電話を自由に使用されています(しかもマナーモードではないw)。
最初は「オイオイまたかよ…」と電話のたびにイヤホンを耳に突っ込んだり、車椅子でエレベーターホールへ逃亡したりしていましたが、どうやらおばあちゃんは寂しくて寂しくてたまらないようです。
いわく「前回の入院では、カーテンも開けっ放しで部屋のみんなと仲良くて楽しかった」そうで、今回は「カーテンも閉め切りで誰とも話せず、ストレスがたまって血圧も上がってしまった」とのこと。同じ入院患者としてその気持ちは理解できるので、いまは時々おばあちゃんともお話する仲です。
(手の手術で歩ける人なので、共有スペースへ行ってくれー!とイライラすることもあります。もちろん)

また、手の怪我で、3月から断続的に入退院をされている「師匠」は、体力維持のために、病棟の廊下を早足でグルグルと歩かれている、ダンディーなおじさまです。

◯◯さんも、師匠も、今週末に退院だそうなので、私もその頃には転院が決まっていればいいな、と思っています。








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