古今亭志ん生

自分で名乗るのは、どうなんだろうと世間の冷たい目線を感じるが、ここは自信を持って読書家と名乗ろう。

勉学やスポーツなど、まるで駄目な少年期、もちろんモテてた試しもない。しかし、その反比例として芸術面ではいいものに触れてきた。

眼に入れても痛くない子には、いろんなことを経験させたい。それが祖父心だったのだろう。祖父から教えてもらい、幼き私に残った芸術、その一つに落語がある。

祖父なき後、段々と落語を聴く機会がなくなり、ここ数年は、車の中で半年に一回聴くか聴かないか、になっていた。

何のお導きか、古今亭志ん生師匠を聴いた。演目は、替り目。聴いてる内に、不思議と目頭が熱くなった。艶のある女将さんに、そして粋と情があり生き方が下手な旦那さん。志ん生師匠が替り目を演れば、聴く人全員の心をギュッと抱きしめるような優しい気持ちにさせてくれる。

この話が、冒頭に書いた読書家と繋がる。読書をしなかった時代と読書家の現在、小噺一つに聴き方が変わってくる。読書を習慣化した今、大吟醸の旨い酒が、喉元をスゥーと上手い具合に落語が心に入ってくる様になる。

本をよく読む人に、落語を是非聴いてほしい。

与太郎は永遠だな。

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