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中江広踏の旅の記録
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2020年11月の記事一覧

韓国の旅  #12

ソウルから大邱へ 2012年 秋  2012年に行ったのは釜山だけではなかった。その年の秋に、ソウルと大邱にも行った。11月12日、月曜日。関空を午前11時10分に離陸した私たちのアシアナ航空機は、予定通りの午後1時にソウル金浦空港に到着した。いちおう、旅行会社のツアーに申し込んでいたのだが、参加者は我々夫婦だけだったようで、出迎えの現地ガイドと一緒に、すぐにホテルに向かった。フリープランだから、ガイドの役目は我々を空港からホテルまで送り迎えするだけである。手はかからないが

韓国の旅 #11

 釜山コモドホテル  2012年  すっかり釜山が気に入った私たちは、翌2012年の3月に、また釜山を訪れた。前年の釜山行きは、早朝に岸和田の自宅を出て昼頃に博多駅に着き、そのまま駅前からバスで博多港国際ターミナルへ向かったのだが、今回は博多で前泊することにした。前回は高速艇を利用したのに対して、今回は「ニューかめりあ」というフェリーを利用したからである。どちらもほぼ同じ時刻に釜山港に入港するのだが、「ニューかめりあ」は高速艇より2倍遅いから、その分早めに博多港を出る必要

韓国の旅 #10

18年ぶりの釜山 2011年  振り返ってみると、私の定年生活最初の年であった2011年には、3回も海外旅行をしたことになる。4月にソウルに行き、9月に北京、そして10月には釜山へ行った。全て東アジアのご近所の都市ですね。釜山については、私が希望したわけではなかった。妻が、その翌月に、韓国は初めてという知人の女性達を「引率」して、船による釜山旅行を予定しており、その下見として釜山に行くのに同行を仰せつかったのである。本番の旅行では、大阪南港発の「パンスターフェリー」を利用す

韓国の旅  #9

ソウルの桜 2011年  次にソウルに行ったのは、翌年の2011年の春だった。その年の1月に、私は、60歳で会社を早期定年退職していた。そして、3月に東日本大震災が起こった。4月になっても、東北の被災地では、まだ1万人以上の人たちが行方不明のままだし、福島第一原発では、関係者の懸命な努力にもかかわらず、危険な放射線の放出をいつ止める事ができるのか、その確かな見通しはついていなかった。そんな中で、かねてから計画していたソウルへの旅を、予定通り実施していいのかどうか、

韓国の旅 #8

100年目のソウルと建築 2010年  私が4度目にソウルに行ったのは、3年後の2010年のことだった。その時、妻にとっては既に10数度目のソウルだった。ソウルのどこにそんな魅力があるのと訊かれても答えに困る。時間も費用も東京に行くのと変わらないのに、紛れもない異文化を体験できるからだというのが、とりあえずの私の回答だった。妻の思いはわからないが、たぶん、女性の韓流仲間たちの存在が大きいのだろう。ソウルに行けば、とりあえず元気になれるようであるし、何度も行っていると、定点観