「多様性」はどこから生まれ、認める人とそうでない人の違いはなにか?
マレーシアをあらわす表現として「多様性」がよく使われますが、この「多様性」って、いったいどこから生まれるのでしょう。
マレーシアの場合、「多民族国家だから」というのも一つの理由と思います。宗教や文化の異なる3つの民族が共存するには、一定の距離を置いてお互いを尊重する必要がありますから。
●多様性を認める人とそうでない人の違い
でも実際暮らしていると、差別発言する人にも出会うし、理不尽な思いをする事もあります。一部の学校では教師は絶対的に正しく、体罰や厳しい校則など「多様性とは相反する」ように思える教育もあったり...。
当たり前ですが、マレーシアにもいろんなタイプの人がいるんですよね。
多様性を認める人とそうでない人の違いは何だろう?とずっと考えてきたのですが、それは「海外経験の有無」にも関係していると気付きました。
●海外進学して戻る人が多い
多言語に堪能なマレーシア人、高校卒業後は海外の大学へ進学するお子さんも多いです。特にこの国でマイノリティである「中華系」や「インド系」は、他国での永住権を目標に子供達を国外へ送り出します。そのまま国外に永住する人もいますが、親の介護や「やはりペナンが暮らしやすくて」と戻ってくる人も。
そういう「他国を知った人たちが持ち込んだカルチャーや価値観」が、この国の多様性に影響を及ぼしている面が大きいんじゃないかな、と感じてます。
実際、私の周囲の同僚や友人たちは、日本人である私とも対等に付き合ってくれるし、お互いの領域へ踏み込みすぎず心地よい関係です。皆、程よい距離感を保つのが上手い。で、ほぼ全員が「海外経験あり」なんです。
●マレーシア人の海外進学例
一例として、会社のボスは娘2人がオーストラリア永住権持ちで、家族でペナンとオーストラリアを行き来する日常です。(今は行き来が出来ず、初孫の出産に立ち会えず寂しそうでした...)また同僚の1人は、イギリスの大学卒から10年間現地で勤務の後、ペナンへ戻っています。
ローカル友人も海外のカレッジや大学を卒業して戻ってきたり、複数国での海外経験の末に国際結婚の人が圧倒的に多いんです。ローカル私立の学校でも、視野が広くフェアなジャッジを下す先生は海外大学卒が多い。
もちろん、国内ドメドメでも多様性を持ち合わせている人はいるでしょうけど、他国で様々な経験を通じて「さらなる多様性」を母国へ持ち帰る人が多いように感じます。
●日本人が多様性を知るには?
もともと多様性のあるマレーシアですらこうなのだから、日本人が多様性を知るには海外へ行ってみるのが一番早そうです。たとえ短期間の旅行でも「世界のスタンダードは日本のそれとは違う」「正解はひとつだけでは無い」と思わされる出来事を経験すると思います。そしてそれは「様々な事に疑問を持ち、自分の頭で考えて行動する」為のキッカケにもなり得ます。
いまは行き来が制限されていますが、いずれ解禁された時にはぜひ海外の多文化に触れて欲しい。そんな思いを込めて、新しいマガジン「旅 x 子育て」を始めます。他国からの風を感じて頂けたら嬉しいです。
独身の頃からの一人旅に始まり、子連れでも世界を旅し続けてその数33カ国。小さなエピソードの積み重ねが、自分自身の人生や子どもたちの成長にも大きく影響しました。
旅先で遭遇した「カルチャーショック」の数々を綴っていきますので、よかったら読んでみて下さいね。
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noteのサークル「たびまな」でもマレーシアの風をお届けしていますよ!毎月1回、バーチャルツアーなどのイベントを開催中。今月は「ペナン移住した親子のインタビュー」をお届け予定です。メンバー申込みは↓からどうぞ!
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