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「加点方式」のインター校と「減点方式」の日本教育

留学相談や移住サポートが連日続いていて、パンデミックを経て海外教育への関心がより高まっていることを感じます。

皆さんのお話を聞くと、マレーシアの教育、中でもインター校に多くの日本人が魅力を感じているのは「加点方式」なのが大きな理由かなと。

日本は一般的に「減点方式」が多く、両者はどこに視点を置くか?の違いがあります。インターは私立校なので日本の公教育と同列に比較することはできませんが、参考までにそれぞれの違いを書いてみます。

減点式は「できないこと」に焦点

日本の教育、主に公立校では「全員が同じであること」を前提とし「全員同じようにできる」を目指す傾向が見られます。100点を基準とし、そこから足りない部分やできない部分が減点されていくような形です。

現実には子ども個々で学びのペースが違い、背景も様々、得意・不得意もある。なのに同じような理解を求められるので、そこからはみ出す子が自信を持てなくなってしまう。

つまり減点式は「できない部分にフォーカスしている」ワケです。

インターが加点式な理由

一方インター校は、全員できない(またはマイナス)な所から積み上げていく「加点方式」。そして少しでも出来ると大げさなくらい褒めるので、子どもは自信を持ちやすく、失敗を恐れず挑戦できる傾向があります。

つまり加点式は「いま出来ている部分にフォーカスしている」と言えます。

これは欧米の教育が元々そうなのか、またはインターならではの事情もあるかもしれません。

インターは様々な国から集まるので、子どもたちの学習進捗もバラバラ。英語が母語ではない子はもちろん、世界中を転々と移動する駐在ファミリーや、複数言語を必要とする国際結婚ファミリーもいて、とにかく生徒全員がまったく違うバックグラウンドを持っている。

「違うこと」がスタート地点なので、ゼロから積み上げる加点方式でやるしかない」とも言えるのかなと。

でも日本の学校でも、本来はみんな違うんですけどね…。

減点 or 加点、どちらがいい?

できない部分に目を向ける「減点方式」の日本から見ると、できる部分にフォーカスする「加点方式」は、子どもの可能性を引き出す理想的な教育に見えるかもしれません。

確かに、少しの進捗でもめちゃくちゃ褒めてもらえるし、インター校の面談でもベタ褒めでほとんど「出来ている事」しか触れないし、成績表のコメントにも褒める内容が盛りだくさん。(逆に、これをすべて鵜呑みにしていると補強が必要な点を見逃してしまいます!)

言わずもがな、多くの子どもにとってメリットが大きいのは加点式で、わたしも子たちには「出来る部分に着目」して接しています。

*加点方式は自宅でも簡単にできるので、ぜひお試しください。ベトナム在住心理カウンセラー・吉田エイミーさんのコラムをぜひどうぞ!

日本の優れた点、インターのシビアさ

ただ、たとえ減点式でも日本の方が優れているな、と思う点もあるんです。それは、全員同じを目指す故に「全員を一定レベル以上に押し上げる教育」であること。

もちろん全ての学校じゃ無いでしょうけど、ほぼ全員が掛け算を暗記したり、運動能力も総じて日本の方が高い。それが公立校で、授業料はほぼ無料で享受できるのはかなりお得だと思います。

その点、インター校は私立で高い学費を払っているにも関わらず「箱は提供するけど、付いてこれなければ自己責任」な世界です。英語力は学校外での努力が必要だし、先生たちも結構ドライ。受け身でいては何一つ得られないのです。

でも、その努力で身につけたアカデミックな英語力や、多文化環境で養った国際感覚は、生涯にわたって代え難い財産になるんですけどね。

結局、どちらにもメリット・デメリットあり、完璧な学校は世界中どこにも無い、という事でしょうね。

そうは言っても、減点式の反動ゆえか、日本人はインターへ期待しすぎる傾向があるなぁと。夢を壊すようなお話もいずれ書かねばなりません(泣)

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