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四日目 令和元年五月二日 十九時四十五分頃

 東海道中有松日本橋 満願大成就膝栗毛。四日目 令和元年五月二日 十九時四十五分。遠江國 袋井宿。

 広重の浮世絵を使った東海道の説明看板。松の枝に吊るした茶釜が何となく不自然。エッシャーのだまし絵みたい。松の枝が道に沿って右側に張り出しているように見えるが、茶釜の吊るしが道の真中にきている。ペンローズの三角形の走りとも言える。広重の浮世絵には不可能図形がちらほら見られるらしい

 宿に着いた。前回の膝栗毛でもここを利用した。ここは江戸時代からやっている旅籠屋。建物は昭和の後期に建て替えたらしい。江戸時代からあるものは中庭の松ぐらい。宿は当日午後に予約したので、夕飯はなし。自分と同い年ぐらいの女将に去年の同じ頃もお世話になったと伝えたら、あまり覚えていない様子だった。当日はひどい雨の日で名古屋から歩いてきたと言うと何となく思い出してくれた。「去年は、少し前に泊まっていった東京から数日で京都に向う女の子とお父さんの話をしましたね」と言うと、その親子のことははっきり思い出した様子だった。

 夕食は、宿からちょっと行ったところの蕎麦屋で摂った。そば処「きたよし」。前回の膝栗毛でも、同じ店、同じものを食べた。

 風呂に浸かって今日一日の疲れを取る。泊まった部屋も前回と同じ。部屋の洗面所。これぞ民宿。

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