マンデルブロボット

気が向いたときに小説を書いたり音楽作ったりしています。

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マガジン

  • #Midjourney short short short

    Midjourneyさんに描いてもらった絵を元に小説の冒頭を書きます。 続きはあるかわかりません。 絵はミッドジャーニーさんに描いてもらったそのままを上げます。

  • はてなブックマークに書ききれなかったこと

    ブコメに書ききれなかったことを書いていこうと思います。今後、作品の中に盛り込むかもというものを、メモ代わりにストックしていこうかなと思います。なので、保険かけたりや先回りしてツッコミを回避することなく、思ったことをそのまま書こうと思います。ツッコミ歓迎。(はてなブログと迷ったけど、試しにこっちで一元管理しようかな。もしかしたらはてなブログに戻るかも)

  • 禍後の楽園から

  • スクラップブック

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    小説の素材となるコロナ記事とか、補足とか、思いつきを集めていく感じ

最近の記事

  • 固定された記事

東京暮らし #1 #Midjourney #shortshortshort

ここは東京の高層マンション。 と言っても社宅である。 例の感染症とエンジニア不足が相まって、会社は福利厚生として部屋の提供を始めた。 広いオフィスが必要なくなったからだ。 そんな俺のもとに彼女は転がり込んできた。 理由はよく知らない。 衣食住を提供する代わりに、雑用を引き受けてもらっている。 しかしかなりの怠け者だ。 怠け者ではあるが、気を使う必要がない部類の女なのでラクではある。 俺は今年で46になる。 つい最近までただの独り身中年だった。 しかし世界に

    • 東京暮らし #2 #Midjourney #shortshortshort

      俺は女を連れて飯に出ることにした。 ちょっと待ってといい、彼女はイケてる風のホットパンツ女に擬態した。 飯を食うのに外に出る必要はない。 大戸屋だろうがスタバだろうが、社食として部屋に取り寄せられる。 このビルの2階までは店が入っている。ユニクロもある。ダイソーもワークマンもある。俺と無関係な、よく知らない名前の店が大量にある。 なので外に出る必要はない。運動不足なら部屋のマシンを使えばいい。プロテインもある。 しかしとくに理由もなく、人は外の空気を吸う必要がある。

      • 台湾のIT大臣の対談が面白かったけど長かったので興味深いところを抜粋

        これを読みました。 おもしろかった。でも長くて、ちょっと硬めの日本語訳だったので読むの大変だった。 自分のためのメモとして、おもしろかったところを抜粋しておこうと思う。 コードは法則という話コードはLawです。Lawといっても、法律ではなく、法則のようなものです。コードは、何が起こりうるか、何が起こらないかを決定する、サイバースペースにおける物理の法則のようなものなのです。 私たちが自然の物理法則を覆せないように、ヴァーチャルな世界ではプログラムによる法則が絶対だ(但

        • ポストコロナを必死で描く理由は世の中がゼロベースで変わりかねないから

          さっきこんな記事を見た。 この記事に、ウィズコロナなのになんでプレコロナと同じ発想で経済回そうとするん?ってコメントしてる人がいて、全く同意だし、自分もそう思ってたのに言葉にできずにいて若干悔しかった。 2ヶ月前にもこんな記事があった。 一度目の緊急事態宣言解除までは、感染者を減らすのに集中すべき時期だったので、あまりその他のことを考える余裕はなかった。しかし再び増え始めて、ウィズコロナだかポストコロナだか知らないけど、こいつと共に生きる世界が現実味を帯びていくなぁとみ

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        東京暮らし #1 #Midjourney #shortshortshort

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        • 「代替日本」以外の作品
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        記事

          内観するリモートワーク

          自分は稼いでないので、リモートワークでまともに稼げてる相棒の話をします。ただしフリーランスです。会社員の方にも参考になれば幸いです。 参考にならないこと、ただし!……と、前置き書いて続きを書こうとしたけど止まってしまった。よくよく考えると、はじまりは危機感だったからだ。あと性格。 要するに、内面的な要因が大きい。つまり一般化しづらい。他の人の参考になりづらい。 以下、内面的要因。 仕事がなければ食っていけない。あっても失敗したら食っていけない。そんな危機感で最初の4年

          内観するリモートワーク

          第16話 [カショウ]アウトバーン/過去と未来の夢 - 禍後の楽園から

          空の端っこが少しオレンジに染まりかけていたが、ほとんどはまだ青かった。 空気も澄んでいる。エアーフィルの影響か、都市の中はたいてい晴れている。 シオとサタと私は「シロ」に向かっていた。シオに例の感覚デバイス、“ヴァーヴ”に慣れてもらうことも兼ねて。 「この景色にその恰好、ほんと似合わないわね」 念のため、私もフェイスシールドとヴァーヴを着けていた。シオひとりにこの恰好をさせるのはさすがに忍びない。 サタが言うように、緑が豊かでのどかな街の中では、我々の物々しい姿はかな

          第16話 [カショウ]アウトバーン/過去と未来の夢 - 禍後の楽園から

          第15話 [シオ]生体デバイスによる感覚管理 - 禍後の楽園から

          カショウは僕に、フェイスシールドと時計型のデバイスをわたした。 「これがないとあそこにたどり着けない」 あそこ?……頭脳都市? 「なんですか、これ?」 「ヴァーヴメーター一式だ。脳波や生体情報を測る。“Vhav(ヴァーヴ)”は、英語のvibrationとサンスクリット語か何かを掛け合わせた固有名詞、このアプリの名前だ」 とりあえず言われるままに身に着けてみる。それまで柔らかだった世界に、ハリのようなものがもたらされ、次元が変わる感覚がある。額にかけたフェイスシールド

          第15話 [シオ]生体デバイスによる感覚管理 - 禍後の楽園から

          13話が長すぎたので、13話と14話に分けました

          13話が長すぎたので、13話と14話に分けました

          第14話 [カショウ]都市の再構成2 - ミラーリング都市機能 - 禍後の楽園から

          ある地方都市にて、エアーフィルの実証実験は始まった。 雷や、何らかの飛翔物による危険、日照の変化、人々の活動や農作物、気候への影響などが検証され、何度かの改良ののち、エアーフィルは実用段階に入った。それと同時に、その街には新たな呼称が与えられた。MIRAH-0001。それは同時に進行していたミラーリング都市計画の第一号であることを示す呼称だった。 その後、PHENO-00、つまり頭脳都市にも採用された。 条件が整った場所から順次エアーフィルとミラーリング都市機能が実装さ

          第14話 [カショウ]都市の再構成2 - ミラーリング都市機能 - 禍後の楽園から

          第13話 [カショウ]都市の再構成1 - 都市清浄装置 - 禍後の楽園から

          あった。 倉庫の中で私は思わず声を上げた。表面に積もった塵をはらい、ツールケースを開ける。黒光りするそれらの道具は、俺たちはまだ現役だと主張しているようだった。これと同じものがもうワンセットある。棚の奥から引きずり出した小ぶりのダンボールには、ぎっしり書類が詰まっている。 それらを家に持ち込み、ダイニングの大きなテーブルに広げてみる。 ツールケースから時計型の端末を取り出し、電源を入れる。黒いディスプレイにカラフルなメーターが表示された。問題なさそうだ。 広げた書類の

          第13話 [カショウ]都市の再構成1 - 都市清浄装置 - 禍後の楽園から

          外からの情報を入れすぎるのはあかん

          コロナの小説を書く用になったおかげで、何年も見てなかったテレビを見るようになった。 恐怖を煽るような報道には興味がなかったので、ピークを少し過ぎ、ポストコロナ、ウィズコロナというワードが多くなってきたころからだったと思う。ニューノーマルって言葉もよく聞くね。 今日はラジオで日曜討論を聞いていた。広井良典って学者さんに興味を持った。ググったら、ポスト資本主義って本を書いてるらしい。これは今日の収穫だった。ポストコロナとポスト資本主義は親和性が高そうに思う。 だけど外から情

          外からの情報を入れすぎるのはあかん

          サイトカインストームとCOVID-19

          はてブでこんな記事が上がってた。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はサイトカインストーム症候群である https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/1968 サイトカインストームが元凶と断言してある。肺炎はサイトカインストームが引き起こす症状のひとつだと。 AngII-AT1R(アンジオテンシンII、アンジオテンシン受容体)とか、IL-6(インターロイキン6)とか、ホルモンや分泌物の名前が出て

          サイトカインストームとCOVID-19

          第12話 [シオ]ベーシックインカムから快適な配給制へ - 禍後の楽園から

          「物資取りに行くんだけど、一緒に来てくれない?」 サタさんの提案で、僕たちは小川沿いの小道を歩いていた。 「これ、川じゃなくて用水路なの。きれいでしょ?お花がたくさん。昔から街の人がボランティアで手入れしてるのよ」 たしかに両岸の樹木はきれいに整えられ、水面には鴨が3羽ほど泳いでいる。澄んだ水の中を魚が泳いでいるのも見える。 僕に街を案内したかったのか、サタさんは寄り道をしながらゆっくり歩いた。 「配給制が決まったとき、みんながっかりしたわよ」 道すがら、サタさん

          第12話 [シオ]ベーシックインカムから快適な配給制へ - 禍後の楽園から

          第11話 [カショウ]新しい生活様式/号令/リミッター解除 - 禍後の楽園から

          私はベッドの中で、あの日のことを思い出していた。 あの日、この国のリーダーは、世界が二度ともとに戻らないことを宣言した。緊急事態宣言の解除。それが新しい時代の合図だった。 彼は“新しい生活様式”という言葉を使った。今後も人との適切な距離を取ること、通勤や通学をなるべく控えることを人々に求めた。 サタはその“号令”を聞くまで、この国がまた元の不合理な世界に戻ることを懸念していた。そのせいか、彼女はやたらと胸を踊らせてその言葉を聞いていた。私たちはこの国の盛衰を見てきた。サ

          第11話 [カショウ]新しい生活様式/号令/リミッター解除 - 禍後の楽園から

          第10話 [シオ]悪の創造主/フウのゆりかご - 禍後の楽園から

          「気をつけろよシオ。そいつには時間の観念がない」 忠告するならもっと早くするべきだった。外はすでに白んでいた。 「何が“私が世界を壊したの”、だ。自分が破壊のヒロインか何かだと勘違いしてるんじゃないか?昔から自意識過剰なんだ、おま、いや、キミは」 「うふふ。だってそうじゃない?」 サタさんはそう言いながらテーブルの上を片付け、カップとティーポットを奥へさげた。 「たとえサタの言う通りでも、世界の破滅を望んだのはあいつだけじゃない。2020年のあの時代、たくさんの人間

          第10話 [シオ]悪の創造主/フウのゆりかご - 禍後の楽園から

          第9話 [サタ]世界を壊したのは私 - 禍後の楽園から

          それで私、一生懸命ジャンプの法則を実践したの。うーん、一所懸命じゃないわね。リラックスが大事だから、ひたすらダラダラして。ダラダラしても罪悪感を感じないように、自分の心のクセや思考のクセを書き換えるようにがんばったの。がんばっちゃいけないんだけど、ある意味でがんばったの。 そしたら2つの変化が起こったの。一つは引っ越し。急に決まったから、荷物を整理する間もなく、急いで引っ越したの。だから、積み残した荷物、持ってこれなかった家具とか、たくさんあったの。でもとにかく、すべてを蹴

          第9話 [サタ]世界を壊したのは私 - 禍後の楽園から