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【第16回】 マンダラ世界を"実現化"する

トライ! プロジェクトの行動計画をたててみよう

今回(このシリーズの最終回)では、第14回、第15回の記事で考えてきたプロジェクト案「学びと創造の探検隊」をより具体的なかたち(「行動計画書」)にしていきましょう。


§1. 「立志宣言」⇒"プロジェクトの使命"を忘れない

前回、このプロジェクトの仲間たち36人から集められた226のコトバ(「これからの子どもたちの学びにとって大切なこと」)から、「理想の未来の姿」を想像した「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)を描きました(下図)。

「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)

そして、この「願望のマンダラ」に描いた世界を言語化したものが、以下の12の宣言文「立志宣言」)になります。

【コトバの王様の12の宣言】
このプロジェクトの実現によって、子どもたちの学びの未来は、
(宣言1) 
目的、意欲、興味、未知、挑戦、自発、やる気、思いやり、友情が生まれる!
(宣言2)
楽しみ、遊び、家族、基礎、経験、論理、自己、判断、安全が存在する!(宣言3)
将来、世界、パラダイム、環境、考え、意見、概念、態度、学校が変化する!
(宣言4)
コミュニケーション、知識、技術、体験、充実、理解、仲間、ファシリテーターが増える!
(宣言5)
一人が減る!
(宣言6)
分け隔て、文理分け、騙されが無くなる!
(宣言7)
損が生まれない!
(宣言8)
危が存在しない!
(宣言9)
言葉、自然が変わらない!
(宣言10)
人工、錯誤、対立が増えない!
(宣言11)
先生、子ども、自由が減らない!
(宣言12)
地域、大切、夢、失敗、疑問、ノート、主体、謙虚、リスペクトが無くならない!

このプロジェクトの「立志宣言」

これら12の宣言が、このプロジェクトに関わるすべての仲間たちが目指すべき、守るべき、果たすべき「使命(ミッション)」であり、「目的地(ゴール)」となるわけです。
これは、国家でいうところの「憲法」、会社でいうところの「定款」、小学校や中学校の「学級憲章」、そして、今流行の17のなんたらみたいなものもそうですね。

§2. AIが提案したプロジェクト企画案を"コトバの宇宙の法則"をつかって検証、肉付けする

では、ここで、このプロジェクトの概要を思い出してみてください。
そう、第6回の記事で、AIが提案してくれたプロジェクト企画案です。

プロジェクト名:「学びと創造の探検隊」
<プロジェクトの目的>
子どもたちが主体的に学び、創造性を育むための探検隊を結成し、子どもたちが興味を持ったことを自由に探究し、その成果を発表する機会を提供します。
<具体的な内容>
・子どもたちは、自分の興味や関心のあるテーマを自由に選び、そのテーマについて探究します。
・探究の過程で、情報収集や分析、発表など、様々なスキルを身につけていきます。
・探究の成果は、学内や地域で発表する機会を設けます。

AIが提案したプロジェクト企画の概要

このプロジェクト企画案に記述されているプロジェクトの目的具体的な内容が、先ほど確認したプロジェクトの「使命(ミッション)」である"12の宣言"にあてはまるか、矛盾していないか、第7回の記事で学んだ"コトバの宇宙の法則"を使って検証してみましょう。

①プロジェクト概要の記述から"コトバの王子"(動詞)たちをみつける

まず、プロジェクト企画案の記述から、このプロジェクトの原動力、機動力、推進力となりそうな"コトバの王子"(動詞)たちを拾い出してみましょう。

プロジェクト名:「学びと創造の探検隊」
<プロジェクトの目的>
子どもたちが主体的に学び、創造性を育むための探検隊を結成し、子どもたちが興味を持ったことを自由に探究し、その成果を発表する機会を提供します。
<具体的な内容>
・子どもたちは、自分の興味や関心のあるテーマを自由に選び、そのテーマについて探究します。
・探究の過程で、情報収集や分析、発表など、様々なスキルを身につけていきます。
・探究の成果は、学内や地域で発表する機会を設けます。

② "コトバの民"(名詞/知識/概念)たちをみつける

次に、拾い出したそれぞれの「動詞」(コトバの王子)に、どのような「名詞/名詞句」(コトバの民)が従っているのか整理します。

学ぶ [主体的, 子どもたち]
育む [創造性, 子どもたち]
結成する [主体的に学び、創造性を育むため, 探検隊, 子どもたち]
探求する [興味を持ったこと, 子どもたち]
発表する [自由な研究の成果, 子どもたち]
選ぶ [自分の興味や関心のあるテーマ, 子どもたち]
身につける [情報収集や分析、発表など、様々なスキル, 子どもたち]
提供する [成果を発表する機会, このプロジェクト]
設ける [成果を発表する機会, 学内や地域, このプロジェクト]

③ "コトバの王子"(動詞)を中心とした「行為のマンダラ」をつくる

次に、これらの「動詞」を中心としたマンダラを以下の図の配置に合わせて、それぞれ作成します。このマンダラの作成イメージはこちらの動画をご覧ください。

「行為のマンダラ」(Action MANDALA)配置図

ここでは、このマンダラを「行為のマンダラ」(Action MANDALA)と呼びましょう。また、このマンダラの周囲に配置した"コトバの民"たちを「行為関与要素」と名付けます。

「行為のマンダラ」とは、ある主体の動きや作用に伴う原因結果に関与する要素を、動詞を中心とした9マスで表現したマンダラです。

「行為のマンダラ」の定義

なお、各マンダラの"行為関与要素"は、プロジェクトの概要と立志宣言の主旨に合わせて適宜補ってください。特に、「どうなる/Result」の要素は、立志宣言の内容(「12の宣言文」)と合致している必要があります。もし、合致しないような行為があれば、その「行為のマンダラ」を排除するか、またはその他の「行為関与要素」をこのプロジェクトのミッションに合致するよう考え直しましょう。

最終整備された「行為のマンダラ」

これが、このプロジェクトの概要に含まれるコトバをもとに創り出した「行為のマンダラ」の一覧(MANDALA Quick Session)です。

MANDALA Quick Sessionに登録した「行為のマンダラ」

MANDALA Quick Sessionへの登録方法については、こちらの記事をご覧ください。

§3. 「行為のマンダラ」をつなぎ合わせる

では、次にこれらの「行為」を"連続した行動"、すなわち"行動計画"に近づけていくために、これらのマンダラを一つにつなぎ合わせていきます。

MANDALA Quick Sessionに登録したマンダラの結合方法は、こちらの記事をご覧ください。

こちらが、Diamond MANDALA Matrix(DMM64)で1つに繋がったマンダラです。

Diamond MANDALA Matrix(DMM64)

なお、DMM64に「行為のマンダラ」(Action MANDALA)を配置する際には、各マンダラの"時間軸"となる"行為関与要素"(「いつ/When」)を基準として、以下の図に示す方向(「の」の字)で並べ替えてみてください。そうすると、後ほど、このマンダラをドキュメント化した際にそれぞれのタイトルが一直線に並ぶようになります。

Diamond MANDALA Matrix(DMM64)の時間軸

§4. 「行為のマンダラ」を文章化する

では、最後にこのDMM64に配置されたそれぞれの「行為のマンダラ」(Action MANDALA)の内容を文章で表現してみましょう。

文章表現のしかたは簡単ですよね。
さきほどの動画の例のように、それぞれの「行為のマンダラ」"行為関与要素"に従って日本語の文法(てにをは)にあてはめればよいだけです。
たとえば、「行為のマンダラ⑧」であれば、こんな感じです。

子どもたちは、探検隊の仲間たちと一緒に集めた情報とその分析をもとに作成した資料を使って、発表会の日に、学内や地域で自分たちの自由な研究の成果を発表します。

「行為のマンダラ」作文例

ここで、作文が苦手という方や日本語はまだ未熟という外国人の方は、こちらの記事を活用してください。

マンダラさえしっかりと出来上がっていれば、AIによる作文の精度もかなり高くなってくるのがわかると思います。

こちらが、「行為のマンダラ⑧」についてChatGPTが作文した文章です。

探検隊の仲間たちは、学内や地域での自由な研究の成果を共有することに情熱を注いでいます。彼らは自分たちの研究の成果を知ってもらうために、情報収集や分析、発表資料の作成に多くの時間と労力を費やしてきました。これらの努力は、発表会の日にピークに達します。

発表会の日は、探検隊が子どもたちや地域の人々に自分たちの研究成果を紹介する特別な日です。この日には、コミュニケーション、知識、技術、体験、充実、理解が増えると期待されています。発表会は、学内や地域の人々にとっても重要なイベントであり、探検隊の研究成果を広く知ってもらう機会です。

発表会に向けて、探検隊は発表資料の作成に情熱を傾けます。彼らは研究成果を視覚的かつ分かりやすく伝えるために工夫を凝らし、プレゼンテーションの質を高めます。この努力は、自分たちの研究の成果を効果的に伝えるための大きなステップです。

発表会の日が近づくにつれて、探検隊の仲間たちは興奮と緊張を感じますが、それは彼らが自分たちの研究成果を自信を持って発表し、子どもたちや地域の人々にインスパイアを与える機会でもあります。そして最終的に、発表会の成功は自由な研究の成果を広め、学びと創造の探検隊の使命を遂行する一環として、非常に重要な役割を果たすのです。

ChatGPTによる「行為のマンダラ」の作文例

ご覧の通り、AIは話の内容をかなり盛ってきますが、それはそれなりに参考になると思います。

§5. 「行動計画書」をプロジェクトの仲間たちと共有する

それぞれの「行為のマンダラ」の内容を文章で表現できたら、最後に、このDMM64Webページ電子書籍にしてプロジェクトの仲間たちと共有しましょう。

Webページの作成方法については、こちらの記事を参考にしてください。

電子書籍の作成方法については、こちらの記事を参考にしてください。

デキタ! あとは"有言実行"あるのみ

こちらが、DMM64をWebページ(HTML形式=>PDF形式)で出力した内容です。
※ 文章はすべてChatGPTが生成したものになっています。

また、こちらが、GooglePlayブックスのライブラリに登録・共有された電子書籍版「行動計画書」のイメージです。

「行動計画書」をGoogle Playブックスで読む

以上で、このシリーズ「マンダラをひろげる手引書 -Level2.0-」の記事はおしまいです。

このシリーズを参考に、ぜひ、皆さんのアイディアと、こころざしと、そして、このマンダラの智慧を活かして、子どもたちの未来に向けた素晴らしいプロジェクトを実現してみてください!


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