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初のオンライン読書会イベント開催!『医療マンガ&元気が湧いてくるマンガ』イベントレポート【2020年3月】

はじめに

 どうも、クチコミとランキングでいいマンガが秒で見つかるサービス『マンバ』です!マンバは毎月、東京・豊島区にある『Comic Cafe & Bar しょかん』にて「マンガの読書会」を開催しているのですが、先月初めてTwitterを利用したオンライン読書会を開催しました!

 そのイベントのもようを、いつもイベントにゲストとしてお越し頂いているマンガソムリエの兎来栄寿さんによるレポートでお届けします!

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イベントについて

 3月28日(土)に行われた「マンバ読書会」は、昨今の状況を鑑みて初のオンラインでの開催となりました。

 連日ニュースもコロナ関連ばかりで、気分も塞ぎがちになってしまう方も多いことでしょう。感染率や致死率を考えても決して侮ってはいけないウイルスです。

 しかし統計的に99%以上の人は健康を保持して生活できていることもまた事実。現段階で既に経済的な被害による犠牲の方が圧倒的に多くなってしまいそうな状態です。情報を正しく取捨選択し、個人レベルでできる最大限の予防と対策を行った上で、必要以上の自粛ムードに囚われず普段通りに経済を回していくこともまた健康で生きていられる者の責務であろうと思います。

 そこで、こんな時だからこそ読んでおきたいマンガを語るべく、今回は「 #医療マンガ「#元気が湧いてくるマンガ」をテーマに3時間の読書会が行われました。

 18:00になると、まずはマンバ公式による開幕宣言。

 おのおの、好きな飲食物を用意するなどしつつ。

 いつも会場として使わせて頂いているしょかんさんのオーナー・おのdさんは第一声で『ワイルドライフ』は医療マンガに入るかどうかというアンケートから入ってきました。もちろん、これも立派な医療マンガとして数えて大丈夫でしょう。

 そして、何やら面白い試みが……?

 時間が経つにつれて何かが起こっていくようです。

マンガ好きおすすめの「医療マンガ」

岡山でコミックサロン『G.I.F.T』を営むRJHさんは、『ゴッドハンド輝』の名前を最初に挙げました。少年誌の医療マンガ代表作ですね。一時期SNSでもバズっていたストレッチはよくやります。

 私はまず、『フラジャイル』を紹介。ドラマ化もされましたが、最近また非常に面白い展開なので途中までしか読んでない方にも追ってみてほしいです。

 雪山さんは『まんが医学の歴史』を紹介。これは1冊で人類史における医療のあらましを学べる本当に素晴らしいマンガで、特にお子さんがいる家庭で親子で読んでほしい本です。

 『Shrink~精神科医ヨワイ~』『デンタルクエスト』の担当編集やまさとさんは、自ら担当作品の魅力を語って下さいました。

それではここから一挙、みなさんのおすすめ医療マンガをご紹介!

他にも『おたんこナース』、『ラディカル・ホスピタル』、『外科医のママ道!』『ホスピめし』、『春巡る』、『32歳で初期乳がん 全然受け入れてません。』、『ホルスの手』etc...

沢山の医療マンガの名前が挙げられ、語られました。

また、マンガ史に残る屈指の名作でありながらも若い人には意外と読まれていないのかもしれない『動物のお医者さん』についてはこちらの記事をぜひ。


マンガ好きおすすめの「元気が湧いてくるマンガ」

 続いては、「#元気が湧いてくるマンガ」についての話題。

 まずおのdさんが挙げたのは『スキップとローファー』。先月にはマンガ大賞2020で3位にも選出され話題になりました。以前の読書会でもじゃこ畝子さんが「読むクスリ」として絶賛された作品。春に読むにもピッタリのマンガです。『あさひなぐ』もずっと面白い作品ですね。

 すなわ食堂さんは『烈!!!伊達先パイ』『ジュウドウズ』
「今日からジャンプは青年誌だ~!!!」は忘れられないフレーズです。

 かしこさんは『みんな生きてる』をマンバのクチコミで詳しく紹介。シュールギャグの名手である原克玄さんの、哲学味もあり決して下ネタギャグだけでは終わらない読んで元気になれる作品ですね。『三日月のドラゴン』もこれまでとは違った意外な方向性での面白さを見せてくれます。

 『日々ロック』は剥き出しの荒削りなエネルギーの塊をそのままぶつけられるような、本当に元気をもらえる作品ですね。

 アニメが放映され、より人気が広がった『推し武道』。アイドルオタと推しという枠組みを越えて、何かを強く好きな気持ちを持つ人すべてに刺さり元気になれる傑作ですね。

 複数の方が挙げた『左利きのエレン』、続編の『左利きのエレンHYPE』も今最高に面白いのに加えて、作者のかっぴーさんがコロナで苦しむ人々のために何かできることをしたいと、コロナ関連の活動のためなら原作IPの無償提供を行っていたり、nifuniさん作画のジャンプ+版が全話無料になっていたりと取り組みもとても素敵です。

 それではここから、みなさんがおすすめする元気が湧いてくるマンガ8作品を一気に紹介!

その他にも、『フランケンふらん』、『ワンコそばにいる』、『うる星やつら』、『らんま1/2』、『ちづかマップ』、『チェイサーゲーム』、『珈琲いかがでしょう』、『スローニン』、『衛府の七忍』、『ハルロック』、『ARIA』、『邪剣さんはすぐブレる』、とよ田みのる作品、池辺葵作品、島本和彦作品、柴田ヨクサル作品etc…

文字列を見ているだけでも元気になるようなマンガが沢山挙げられました。


なお、私自身は医療マンガとして
『フラジャイル』、『ほたる 真夜中の歯科医』、『こころのナース夜野さん』、『Dr.クマひげ』、『決してマネしないでください』。

元気が湧いてくるマンガとして
『超時空減量ブタ&ゴリラ』、『本橋兄弟』、『しまいまい』、『恋せよキモノ乙女』、『2.5次元の誘惑』、『プリンタニア・ニッポン』、

両方の要素を含む作品として『看護助手のナナちゃん』
を挙げました。

 正直、皆さんの語りを聞きつつ自分でも語りつつ、手元に用意したマンガを読み返していたら3時間という時間は本当にあっという間。イベント終了後も、語り足りない人は各々延長戦を開催し語り続けていました。

医療マンガ&元気が湧いてくるマンガ全88作品

 この日、話題に出たマンガはこんな感じでした。

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あらすじ・試し読みなど、詳しくはこちらをご覧ください。

 まさかまさかのスペシャルマンバ読書会イラスト。2番目の絵では私もかわいく描いて頂き、大変光栄です!
 マンバ読書会にいらして下さったことのある方は解る通り、まさにいつもの読書会の様子が描かれていて素敵でした。どうもありがとうございました。

「最多賞・兎来賞」の受賞者発表!

 そして、今回のオンライン読書会のテーマに合う作品について、マンバにクチコミ(感想・レビュー)を投稿してくださった方の中から、「最多賞」及び「兎来賞」の方を発表させて頂きます。

まず、最多勝に輝いたのは、4つのクチコミを書いて下さったのれん雛さん!

最多賞


 そして、兎来賞として選ばせて頂きましたのはpennzouさんのクチコミ!

兎来賞

清原先生は、思い込みや呪縛などによって凝り固まってしまった心がフッと解きほぐされる瞬間を描く。
そういった人が持つしなやかな強さに触れた時、自分の心も軽やかになった気分になる。

と、清原なつのさんの『私の保健室へおいで…』の魅力を想いを込めて書いて下さいました。この作品を読んだ後に読むべきお薦め清原なつの作品についても解説されていますので、ぜひ参考にして読んでみて下さい。

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マンガソムリエのマンガトーク「医療マンガの歴史と最近の医療マンガにまつわる話」

 さて、宴もたけなわなところでいつも挟まれる10分ほどの「兎来マンガトーク』を今回はこちらでさせて頂きます。

 今回は「医療マンガの歴史と最近の医療マンガにまつわる話」です。医療マンガの歴史を繙いていくと、やはりあの人に行き当たります。

 そう、手塚治虫です。

 これまでの兎来トークでも数多くのマンガのジャンルや要素の歴史を繙いていった結果、その源として手塚治虫に行き着くというケースが何回もありました。今回も、「ノストラダムスよ、あなたは何回私たちの前に立ちはだかるのか」と嘯くキバヤシのような面持ちになりました。

 医者が選ぶ医療マンガランキングでも1位を獲得した『ブラック・ジャック』はまぎれもなく不朽の名作であり、最も有名な医療マンガと言っても過言ではないでしょう。『ブラック・ジャック』は手術・医療行為にフィーチャーした医療モノの魁でもありますし、更に連載を開始した1973年当時はまだ職業マンガというもの自体が珍しいものでした。『ブラック・ジャック』の大ヒットにより、多種多様な職業や業界を描いていくマンガが続出したと言われています。

 実は、私も一番最初に触れた手塚作品こそアニメ版の『ジャングル大帝』ではありましたが、マンガでしっかりと読み始めた最初の手塚作品は『ブラックジャック』でした。この読書会を機に久々に読み返したのですが、こんなにも大人が読んでも考えさせられる奥深いドラマを毎週少年誌で連載していたのかと改めてその凄さを再確認しました。

 手塚治虫は大阪帝国大学附属医学専門部を卒業し、医師免許も持っているという逸話は有名です。当時『ジャングル大帝』や『鉄腕アトム』を連載しながら国家試験に合格したというのですから、驚きです。手塚治虫の凄まじさを感じさせられます。小さい頃から学術的な興味も旺盛だった手塚治虫が自身の実体験を活かしながら描くことのできる医療マンガに行き着くことはある種必然であり、『ブラック・ジャック』は生まれるべくして生まれた作品と言えるでしょう。

 ただ、1973年に連載を開始した『ブラック・ジャック』の前に、実は1970年に隠れた名作と名高い医療マンガが描かれています。それが『きりひと讃歌』です。

 『きりひと讃歌』はビッグコミックで連載されていた作品で、『ブラックジャック』と比べても更にシリアス度合いが強く、医療のみならず差別や宗教といった重いテーマを扱った物語です。詳しい魅力などを解説し始めるとこの作品だけでも3時間あっても足りないので割愛しますが、未読の方にはこの機会に強くお薦めしたい手塚作品の中でも屈指の傑作です。

 今回、丁度参加者の方からこのような言及がありました。

 その前段階にあたる「Narrative Based Medicine(ナラティブ・ベイスド・メディスン)」というものを皆さんはご存知でしょうか。

 現代は科学が進歩して医療技術も飛躍的に高まり、昔より遥かに適切で良い治療を行えるようになりました。しかし、治療を受ける側である患者の満足度は高くなっていないという統計がありました。

 そんな課題に対して、「物語と対話に基づく医療」という方法を掲げたのが「ナラティブ・ベイスド・メディスン」です。

 患者は各々の症状に向き合っている当人としてそれぞれの物語を持っています。それは多くの場合、医者の持つものとは大きく異なります。中には科学的にはまったくエビデンスがないものや正しい医療を阻害するような要因など、知識のある医者の立場からしたら頭ごなしに否定したくなるものもあります。しかし、それを堪えてまずは患者の立場で行われる物語に真摯に耳を傾け相互理解を目指しながら、治療に向けた新しい物語の共有を目指していくというやり方です。

 そこから派生して、医療にマンガの力を活用しようと2007年にイギリスで始まったのが「Graphic Medicine(グラフィック・メディスン)」です。

 2000年代以降、医療マンガの中でも従来の医者を主人公に据えた作品に加えて、患者を主人公に据えた医療を受ける側のマンガが増えてきました。特に最近は、ブログやSNS、イラスト・マンガ投稿サイトの隆盛に伴って、個人的体験に基づくエッセイ形式の医療マンガはどんどん増えてきました。

 個人的に近年心に残っている作品の一つが『死んで生き返りましたれぽ』です。

 このマンガでは心肺停止から奇跡的に助かった作者の壮絶な実体験が描かれます。その中のワンシーンとして、「脳の機能が明らかに壊れてしまっている」という体験がカラーのヴィジュアルで描かれているのですが、こればかりはどんな千の言葉を並べるよりも遥かにこの一ページが伝える情報量が上だなと感じさせられました。

 実際になってみないと解らない症状や感覚も疑似体験できる、あるいは症状を他者に解りやすく伝える手段として個人で用いることができるのは、マンガという媒体の優れた点です。マンガや絵という形式だと遥かに理解が進むとうのに着目して医療と結び付けるこの活動は素晴らしいと思いますし、マンガにできること、マンガの可能性というものを感じさせられる一事です。

 また、「グラフィック・メディスン」では活動の一環として医療マンガを体系的に纏めるという事業も行っており、この2020年を「医療マンガ50周年」と位置付けています。

 そう、他でもない『きりひと讃歌』の連載開始から50年ということです。

 「医療マンガ50年史 -医療マンガを定義する-」という活動も行われており、医療マンガのレビューも随時募集しているようで、医療マンガをまとめた本も出版予定だそうです。興味のある方は寄稿してみても良いのではないでしょうか。

 ちなみに、医療マンガの嚆矢たる『きりひと讃歌』の誕生にはある小説が多大に影響していると言われます。それは1963年に連載が開始された山崎豊子の『白い巨塔』です。幾度も映画化・ドラマ化などメディアミックス展開もされており、名前くらいは耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。『白い巨塔』は、患者よりも院内政治を優先する医者が存在する医局の封建的で腐敗した様子にメスを入れながら、医療の現場をリアルに描いた傑作です。この作品のメガヒットから、医療モノは大きく発展していきました。

 面白いことに『きりひと讃歌』で舞台のモデルとなっている手塚治虫所縁の大阪大学医学部は、『白い巨塔』でも同じく舞台のモデルとなっています。中には『きりひと讃歌』は『白い巨塔』のパクりではないか、という人もいたと文庫版のあとがきに書かれているのですが、『きりひと讃歌』を読めばそれだけの要素で成り立っているマンガではなく、手塚治虫自身が語る通り医者の世界を描くにあたって避けては通れない描写だったのだろうと感じます。何せ、半世紀以上経った今ですら医師からもそのリアルさを絶賛されるほどに業界の真実の内情を描いているのですから。

 『白い巨塔』は連載当時から大きな反響を呼び、ラストに納得できなかった多数の読者の声ですぐさま続編が作られたほどでした。今でも新たな展開が行われており、2018年からはコミックバンチで現代風にアレンジを加えたコミカライズ版も連載中です。

 70年代では他にも柿沼宏原作・篠原とおる夜光虫、高山紀芳原作・加藤唯史闇の逃亡医などの医療マンガがありましたが、この後出てくる医療マンガも含めて原作者や原案者が別にいるパターンが非常に多いです。それはもちろん広範な専門知識が必要であるからなのですが、それを一人で(しかも他の多くの作品と並行しながら)毎週描き続けていた手塚治虫はやはり凄いとしか言いようがありません。

 もっとも、『ブラック・ジャック』にはファンタジー的な部分もあり、『アオイホノオ』では『ブラック・ジャック』を円グラフで表した時の主な四要素として「医学」「人生」「SF」に加えて「ウソ」を挙げており、良い意味で手塚治虫はウソが上手いのだ、と解説されていました。
 当時はインターネットなどもないため、専門的な知識に対して読者が真偽を判断することはできず、読んだまま受け入れられていた部分もあると思います。もし、今『ブラック・ジャック』が連載していたら「ここは現実と違います」と毎週専門知識を持った人にツッコまれていたのかな、と目が肥えた読者を相手にせねばならない現代の大変さを想像します。

 少女マンガの世界では、1972年に高階良子地獄でメスがひかるがなかよしで連載されます。狂気的な医師による整形手術を受けて人生を一変させる少女を描いたこの物語はどちらかといえばサイコホラー的要素の方が強いですが、医師がメインキャラクターで病院が舞台となっており、医療マンガの兆しを見ることができます。ただ、どうしても少女マンガの性質上、毎回血に塗れたオペを行うようなマンガは出てきにくく、少女マンガあるいは女性マンガにおける医療マンガは別の形で発展を見ることになります。

 80年代には、一斉を風靡した動物のお医者さんが登場します。獣医志望の学生と動物たちをコミカルに描いたこの作品によって、獣医志望者とシベリアンハスキーを飼う家庭が激増しました。また、週刊少年マガジンでスーパードクターKがスタート。今なお続編であるK2が連載しており、最長の医療マンガです。

 90年代になると、ナース・ステーション研修医なな子おたんこナース、そしてドラマ『ナースのお仕事』の大人気もあいまって、従来の医師を主人公にした作品からその周りで働く人々を主軸に据えた物語、そしてシリアスな施術や業界の問題などはそこまで扱わない軽いコメディタッチの作品も増えてきます。ドラマでは1999年から始まった『救命病棟24時』も大ヒットし、医療モノはジャンルとして盤石な地位を築いていきました。

 2000年代初頭は、医療マンガ黄金期と言っても過言ではありません。Dr.コトー診療所JIN-仁-、『ゴッドハンド輝』、『医龍-Team Medical Dragon-』、『獣医ドリトル』、『ブラックジャックによろしく』、『ワイルドライフ』など、ドラマ化もされた大人気医療マンガが相次いで始まりました。
 また、『監察医 朝顔』や『麻酔科医ハナ』など専門的な分野を描いた作品や、高次脳機能障害を描いた『壊れた脳 生存する知』や半陰陽を描いた『IS〜男でも女でもない性〜』など、個別の疾病や症状、特徴を扱う作品もどんどん増えていきました。

 2010年代になると、災害医療を描いた『Dr.DMAT〜瓦礫の下のヒポクラテス~』や病理医を描いた『フラジャイル 病理医岸京一郎の所見』など、一般的な認知度の低い専門分野の医療マンガもますます増加。『さよならタマちゃん』や『腸よ鼻よ』といったパーソナルな闘病マンガも多種多様になってきました。
 また、体内の細胞を擬人化した『はたらく細胞』がアニメ化をきっかけにブレイクし、大正製薬、滋賀県湖南市、福岡市などとコラボレーションを行い話題になりました。昨年10月29日の「世界乾癬デー」にはセルジーンと『はたらく細胞~乾癬編~』という描き下ろしマンガが制作され、啓蒙活動が行われています。

 2019年には、神奈川・横浜市と縦スクロールWEBマンガサービスを運営するコミチが共同となり「医療マンガ大賞」というものも創設されました。こちらも正にグラフィック・メディスンの理念に法って行われているものです。

 『きりひと讃歌』から始まった医療マンガはこの半世紀で大きく広がりを見せ、今や現実の医療とも手を取り合い人々の健康、知識の向上に寄与する存在となっています。
 児童精神科医を描く『リエゾン ―こどものこころ診療所―』や歯科衛生士を描く『デンタルクエスト』など注目の新しい医療マンガが続々と出てきており、今後も注目していきたいです。

 今の困難な状況でも毎日激務をこなして下さっているすべての医療従事者の方々への感謝を捧げつつ、今回のトークの結びとさせて頂きたいと思います。

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好きなものの話をすると元気になる

 今回、初のオンライン読書会を開催し、このような声を聞くことができ、とても嬉しくなりました。マンガの話をしていると本当に楽しいですし元気が出ますよね。

 人によってはマンガを始めとするエンターテインメント産業は、なくても人が死ぬわけではないもの、不要不急のものと断じるかもしれません。しかし、エンターテインメントは確実に人に生きる力をもたらしてくれています。その力を私は強く強く信じています。

 この苦境にあって変わらずに素晴らしい作品を生み出し続けて下さる方々、作品を私たちに届けるために尽力して下さっている方々に心から敬意を表します。本当にどうもありがとうございます。

 そして、そうした方々を支えるのは他でもない、お金を払って楽しむ私たちです。今日も明日もいい作品に沢山触れ、沢山還元していきましょう。面白い作品に対して面白いと声を上げていきましょう。好きなものを好きという前向きな熱量に触れるだけで明るく元気になれますし、もしかしたら大好きな作者さんに届いて元気付けることもできるかもしれません。

 今回は参加できなかったけど楽しそうという方、ぜひ次回お気軽にご参加下さい。

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次回のオンライン『マンバ読書会』は4月29日(水・祝)に開催!

テーマは『#1巻応援 & #読切応援です。みんなに読んでほしい最近1巻が発売された作品や、世にもっと知られて連載化してほしい読切作品について熱く語りましょう!詳しくはマンバの公式Twitterにて告知しますのでお見逃しなく!

(追記)次回のオンライン読書会の開催日時が誤っていたため訂正しました。(2020年4月13日)


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