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宵闇

道路をはさんでコンビニ。
建物は低く、アイスクリームの器のかたちになっていて(シルエット)

よいやみで 言い争いの声

建物の天井に上るか否かの縁のところで、くんずほぐれつしている人影があり、俺と彼女のスミは、吸い込まれるように道路を渡り、店へ向かう。

店の前にはちらほら10から20ほどの野次馬達か、円弧を描いて距離をとって見守っている。

「よーし、今来たやつも含めて集めろ、誰も勝手に逃がすなよ!勝手な動きも許すなよ!それなら!」
「ああ、もちろんだとも、一人たりともだ」

近づけばよくないであろうことを胸に抱きつつ、ひかれるように店に来て、予想通りというか、スミは、言う通りに並ぼうとして円弧の中の方へ進んでいく。

言い争っている男はナイフを持っている。
あれを奪うと仮定して、どうする?いきなり不用意にいってはいけない。

まず、気を違うところにもっていって、例えばこちらは何の気なしに近づいて、ナイフには興味など全くないようにして、全く興味などないように近づいて、かかる。

相手が忘れた頃に

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