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(29) 通勤時間が爆長くなったので毎日本を一冊ずつ読むことにした

 通勤時間を利用した読書の記録です。29って数字好き。素数だし。冬になると毎年「こんなに日って短かったっけ?」とビビる。全然合わない本を読んでしまって不安になる週だった。

162. 揺らぐ世界 :〈中学生からの大学講義〉4

 図書館で借りた。人権特集コーナーみたいなところにあった。ふだん大学で教えている先生たちが中学生・高校生に向けて行なった特別授業を再構成したもの。シリーズものになっていて、これは4巻目であるということを読み終わった後に知った。知らずに読んでしまったが、どの章も独立しているので問題はなかった。
 2015年発売の本ということもあってか、2011年の3.11を受けてどう社会が変化していくかという話が多い。というか3.11前後の社会の話をテーマにした本なんだな。『揺らぐ世界』だもんな。わたしが大学に入ったのは2011年なんだけど、あのとき先生たちが口を揃えて言っていたようなことが書かれていてとても懐かしかった。大学生のときに「今は先生たちが勉強の材料ややり方をわたしにくれるけど、卒業したらどうしよう。何も分からないことを開き直るバカでいたくない」と焦りまくっていたことを思い出す。あの頃の自分が満足できるレベルではないと思うけど、それなりにちゃんと考える大人にはなったと思うよ。とはいえ書かれていることについて「あ〜、そうそう、そうやったね、あー、自分やばいなー」と忘れているようなことも多くて、身が引き締まる思いで読む本だった。藤原帰一先生好き……。

163. ウィステリアと三人の女たち

 図書館で借りた。川上未映子の小説は『ヘヴン』ぶりかもしれない。(10年ぶりくらい!?)(『きみは赤ちゃん』は大学生くらいの時に読んで、「おお、川上未映子が子どもを産むんか…… あと永久脱毛は妊娠の前では脆くも崩れ去るのやな」という感想を抱いた覚えがある)
 女と女の話、日本の今のフェミニズムで流行ってんだっけ。そういや。あーね。って思う本だった。「おお、百合〜〜!!」と自分が騒ぎそうなシチュエーションもあるのに全然心惹かれない。「女同士では子どもが産まれない」とか、「大人になってからもう忘れていたような女同士の性行為」とか、「男とは未経験だけど心から焦がれていたのは女性だった」っていう書かれ方だからなんですよね。なんか、サブみたいな。パートナーとしての男の下位互換みたいな。はいはい、ちんことまんこくっつけて子どもを産むのが一番えーらいね、古事記だね、って思った。『夏物語』読みたいは読みたいけど地雷だろうなーって思ってたけど、多分そうだろうなーって思った。昔は子どもは産みたくないってエッセイとかに書いてたのにさあ……。

164. こんな私が大嫌い!

 図書館で借りた。中村うさぎが子ども向けに書いたエッセイ。自己肯定感とルッキズムの話。中村うさぎのエッセイって読んだことが多分一度もなくて、読んでびっくりしたんだけど、ルッキズムがひどいと生きるのがマジで辛いんだね! 思春期に入って、周りの女の子と比べて「あの子は私よりブス、あの子は美人、あの子は優れてる、私はバカ」みたいになるよね?って書いてあったんだけど、ならね〜〜〜……!と思った。 あと「ひどい思いをしたこと自体を笑い飛ばせるのがいいよ!」って書いてあったけど、全然そうも思わね〜〜……!と思った。 むしろ笑い飛ばした後にドッと疲れがきたりするじゃん……。 いろんな生き方があるんだなあ……。と思った。 読み終わった後に画像検索したら、わたしのお母さんに顔が似てた。ていうか女盛りを迎えた時代が被ってるからだろうな。母の方が年下だけど、メイクの感じとか「女!!!!」って感じが似てる。

165. 恥(シェイム)…生きづらさの根っこにあるもの

 kindleで購入。これは多分自分のせいだと思うんだけど、読んでてぜんっぜん分からなくて不安になった……。怒りの感情の根底には「恥」があると書いてあったんだけど、例に出されている「怒りの根底にある恥」が分かるようで分からなくて、自分が人の感情が分からないことを思い知らされるようで辛かった。でもところどころは分かるんだよ! 性と恥はすごく近い領域にあるとか。読み進めていくにつれ「中核的な恥(コア・シェイム)」があるとやっかいだ(生きづらくなる)っていう下りになるんだけど、ここは理解できた! 関連書をいくつか読んだら分かるかもしれない。 まだ早かった。

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