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(25) 通勤時間が爆長くなったので毎日本を一冊ずつ読むことにした

 通勤時間を利用した読書記録です。おもしろい本とおもしろい漫画がたくさん読めたいい週。

141-142. 残酷な神が支配する(1)〜(2)

 古い友人にオススメの漫画を訊いたら『残酷な神が支配する』と即答されて、確かに萩尾望都間違いないだろうけど重いじゃんよ〜…… と放置していた漫画。純真な16歳の男の子・ジェルミが義父から性的虐待を受けて運命が変わっていく話。あらすじを書くだけで落ち込む。辛すぎて朝読んだあと落ち込んで出勤した。
 しかし本当に面白い…… 漫画がうますぎる。こんなに人が人を支配する様子を上手に描けるなんてすごい。家父長制とDVって相性いいんだなとつくづく思った。冒頭、主人公の義父となる男が女性店員(この人と結局結婚する)に対して即「店長を呼べ!」って言い出すんだけど、何かあったときに「店長を呼べ!」って言い出す男は本当にヤバい。「店長」っていう権威をチラつかせるところと、「お前は役に立たない」と目の前の店員に圧を両方かけてくるところもヤバいし、意見を言う人間が変われば自分の意見が通ると思ってるところもヤバい。そのあと幸せな結婚生活をしている風にも見えて、妻の経済的能力を奪い、住まわせるところを縛るっていうのもヤバすぎてキツい。専業主婦は本当によくない。その時仲が良くても、支配できるカードを持った人間は変容しうるから(スタンフォード監獄実験だ!)。あと男の車に乗ってはいけない!!
 わたしは特に男性に対してかなりの「ダメ」ルールが多くて、「そんな男の人を疑っちゃいけないよなあ」と思ったり、そう人に言われることもあるんだけど、やっぱりこういうことがあるから気をつけようと思った。自分が危険だと思うものはある程度間違いないんだわ。やっぱりララランドの男は初回でクラクションブー!だからよくないと思うんだよね(ここで突然の飛び火)。

143. ずっとお城で暮らしてる

 だいぶ昔にTwitterで勧めていただいた本をようやく読み終わった。「信頼できない語り手」の主人公の少女とそのお姉さんがずっとお城に暮らしているという話。恐怖小説というジャンルに入れられることもあるらしい。面白かったー!
 何を書いてもネタバレになるから(ネタバレタグをつけてるけど)あんまり書けないけど、出てくるネコ(ジョナス)がかわいい。これはネコ好きも安心して読んでもらって大丈夫。主人公のムーブがちょっと異常なのでそこについていくまでは若干時間がかかったけど、1回ノレればあとはずっと面白い。翻訳文学ってなんかあんまりしっくりこないことが多くて読んでなかったんだけど(まず名前が覚えられないのだ)(でも『荊の城』は読んだ、百合だから)、これからは好き嫌いせず読もうと思った。大好きよ❤️

144. 春にして君を離れ

 なんだかんだで初めて読んだアガサ・クリスティー(小説を本当に読まない)。『バーナード嬢曰く。』で紹介されていたのと、他のどこかでも名前を見た記憶があったのと、『ずっとお城で暮らしてる』で翻訳文学に対していけるか!?という気持ちになってきたので、kindleで購入。自分の人生に対して誇りを抱いている主婦が、旅行中のハプニングで一人になってしまい、これまでの人生を振り返っていく中で自分の欺瞞に気づく話。こう書くとつまんなそうだけど(わたしのまとめる能力が乏しいのだ)、いやマジで面白い!!
 途中までは単純に毒親が反省する話だと思って一種のカタルシスを得ながら読んでたんだけど、ラストすさまじい。特に夫のターン、読後に「マジでやば」と思った。思わず読んだ後にレビューを漁ったんだけど、「でもそういうのもあるよね」みたいな感想も結構あってびっくりした。いや、ダメやで。とてもリアルなラストではあるけれども。これもわたしが狭量なんだろうか。

145-147. モブサイコ100(1)〜(3)

 職場の新卒にオススメのアニメを訊いたら、「血界戦線とモブサイコ100ですが、モブサイコ100は漫画の方が好きです」と言われて、へえーと思って漫画から調べたら(アニメより漫画の方が得意)、期間限定0円!? 一気に読んだ。第1話の冒頭を読んで、『ギャグマンガ日和』的なゆるギャグ漫画か?と思っていたのに、本気(マジ)のバトル漫画だった。主人公カッコいい。期間限定無料は3巻までなんだけど、4巻も買っちゃった。12月3日まで無料のようなので、ぜひみなさん読んでください。面白くてカッコいいよ。
 ちなみにこれを勧められた日の夜に一気に4巻まで読んだんだけど、次に新卒に会った時に「勧めてもらった『モブサイコ100』4巻まで読んだよ」と言ったら、「えっ……はや!?」と驚かれて嬉しかった。そういうフットワークは軽いのだ。

148. 滑走路

 久しぶりに詩や歌を読みたいなと思って購入。2017年に自死した著者のデビュー作であり遺作。「非正規歌人」とも言われることがあるらしく、いじめられた過去を持ちながら非正規で働いている様を口語で短歌にするところが評価されていたようだ。牛丼が出てくる歌や生きるのが辛そうな歌や恋焦がれるが実らない歌がたくさんあって切ないんだけど、これを「非正規歌人」とかいうのはそれはそれでどうなん という気もする。あと、男性が非正規だと切ないけど、女性が非正規でも別に切なくね〜んだよな〜と思ってしまったりもした。好きな詩人とか歌人を見つけたいなーと思った。地上258mにいてやっぱり君が好きだと思う(加藤千恵)くらいしかパッと思いつかん。高校生の時に爆裂ポエムツイッタラーをやっているとき、加藤千恵さんに作風が?似ていると言われてましたね。あの時は短歌も作ってたしな。

149-152. 残酷な神が支配する(3)〜(6)

 2巻まで読んだあと、辛すぎて続きが買えなかったんだけど、じっくり1、2巻を読み返したらどうしても読みたくなって読み始めたら…… 止まらん!! 実際は7巻まで買って読んでるんだけど、7巻は家帰ってから読んだので、ここに書くのは6巻まで。ここで冒頭のあれが回収されるのか〜…… つら…… と思いつつも、それ以降の主人公たちの動きから目が離せない。わたしは基本的に男の中ではイケてる男が好きなんだけど、イアン(主人公の兄、血は繋がらない)がイケてて好き。全10巻、近いうちに全て揃えそうです。

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