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絶対私が1番。?

家にいる時のリラックスしている状態の私は、かわいい。誰がなんと言おうと、絶対にかわいい。
しかも私は、正真正銘の"いい子"だ。小学生の時の得意科目は道徳だった。相手の気持ちを考えることはすこぶる大事である。
そして高校生の私は、テストで生物を頑張った。それはそれは頑張った。とにかくワークを解き直し、理解し、完璧にした。絶対1位だ、って思った。

それなのにどうしてだろう、外に出た私はまったくかわいくない。最高に不細工。鏡なんて見たくもない。
数学の課題が期限に間に合わず、ダラダラと答えを写している。正真正銘の"わるい子"だ。夏休みの最終日に自由研究を一日で終わらせるタイプの学生である。ちなみにまだ終わりは見えない。
極めつけに、生物のテスト返却時に、前の席の生徒の答案を見てしまった。私より全然点数高かった。水分を出したがる自分の眼球を落ち着けるため、必死に瞼に力を入れた。あんなに頑張っても私はこれだけしか取れないのか。

絶対私が1番、な、はずなのになぁ。

ここまで出来るはずだ!っていう、謎のボーダーラインを引く癖が直らない。まだやってもないのに最低点を高く設定するせいで、そこまで出来なかった時のダメージを深くくらっている。こうかはばつぐんだ!

『悔しい、もっと努力してやる!だって絶対私が1番なはずだもの!』……ってなればそれで終わる話なのに、そうならない。『どうせ私なんて…』から始まる自虐が止まらず、どんどん心がすり減って、自信のなさから背中が曲がり、今日も深夜に枕を濡らしている。

絶対私が1番、だめ、なんだろうなぁ。

頬に流れた水分が蒸発してパリパリしている。一体何回メソメソすれば気が済むのだろうか。人に見られると厄介なので頑張って我慢するのだが、割と普段からメソメソしそうになる。ヘラヘラ笑っている奴が急にメソメソし始めたら恐怖でしかない。

ここまで読むと分かるとは思うが、今私は
"絶賛!ネガティブキャンペーン中!"である。
かなりメンタルブレイクしている。

それでもなお、私は結局自分が1番かわいくて、他人なんて実はどうでもよくて、傷つくことから逃げている。皆こんなもんならいいのに。

こんなことを考えているうちに、すぐに明日がきてしまう。このままだとメソメソしていたことがモロバレの顔面で外を出歩くことになる。それだけは回避したい。急いで水分をティッシュで拭き取って、目薬をして、考えることをやめて布団に入る。

絶対私は、人の前で泣かない。
泣いている私は見世物ではないから。

絶対私は、考えすぎである。
こんなことを考える必要なんて全く無い。

絶対私は、絶対私は…。

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