見出し画像

7週目49枚目! おまけ: パリですれ違った異世界人 タイのお姫様

7週間も続いているのも皆様のおかげです。仕事とこのセルフィーという張り合いのある趣味ができて最近とてもいいワークバランスです。

前回に引き続き見てくださる方々と居酒屋で集まれたら聞かせられるような私が体験した珍しい話をしたいと思います。今日はタイのお姫様のお話。

3分で読めるタイのお姫様のお話

自己紹介にもありますがフランスで私は超絶ラッキーな奨学金を頂きオートクチュール協会が運営する国際的に有名な学校に無料で行けた強者です。
学校の名前は
 「エコール ドウ ラ シャンブル サンディカル クチュール ドウ ラ パリジェンヌ」意味は「パリオートクチュール組合運営の洋裁学校」
古き良き時代に名をはせた名門校。卒業生には イブサンローラン、イッセーミヤケ、カールラガーフェルド、バレンチノさんなどがいます。
私は日本で3年専門学校に通っていましたので4年制の過程で3年目に編入できました。人数は60人くらいで30人くらいは外国人でした。日本、中国、韓国、スウェーデン、アメリカ、ベネズエラ、その中で一人誰とも仲良くならない女の子がいました。卒業してから知ったのですがその人はシリワンナワリー・ナリラタナ王女とよばれるタイの現国王ラーマ10世の2番目の妻との娘さんだったようです。(気になる方はググってね。)

調べてみるとタイの王室は世界で一番裕福な王室と呼ばれていてイギリス王室の80倍の資産をもっているようです。お姫様の父上、現国王のラーマ10世は4度結婚をされていて、ネット上に出てくるイメージが上半身にきれいにいれた入れ墨とそれをみせる不思議なへそだしタンクトっプ。というなかなかメディアに愛されそうな話題の尽きない方であるようです。

ともかくその謎の女子学生は学校にいつも黒くて長い車で送迎をされていました。そしてもう一人タイから連れてきた親友とみられる青年とスーツを着た通訳と三人で常に行動をしていました。私達とは別ですべての授業に出なくてもいいようでデザインの授業の時だけ見かけました。最後の卒業発表では全員ポートフォリオと最低1体の洋服を作り、審査員の前でプレゼンをする決まりでした。普通の学生は時間の制約的に1体とポートフォリオで手一杯ですが彼女は総刺繍の手の込んだ舞台衣装のようなものを3,4体作って自ら雇った3,4人のモデルさんが着ていることも驚きでした。たぶん彼女専用のアトリエがあってそこで制作されたのだと思います。その後私達は4年に上がれるか上がれないかという紙での貼りだされ合否発表があるのみで学期を終えるのですが彼女の場合は違いました。

新学期前の休み中のある日に忘れ物を学校に取りにいくと大きな音響機材が運ばれている最中で学校のホール内で何度も壮大な音楽が繰り返し流れていました。本当は中に入れないと受付の人に厳しく言われつつなんとか忘れ物をとって外に出ると黒くて長い車が止まり中から重要そうな人物の方が小さな子供と降りてきました。車から入口までの2Mの間にボディガードが列をなしその間をその方が歩いていきました。多分お姫様のお父様というよりはおじい様(当時の王様)とお姫様の弟君だったと思います。
どうやら彼女の為だけの卒業証書授与式のようなものを学校でしていたようです。

あっぱれ。我々は張り出された合否発表のみであるのにかたやこんなことができてしまうのか。その財力にびっくりしていました28歳の私。

その後彼女は自分のブランドをたちあげ、パリで発表。または名だたるメゾンの顧客でもあるのでショーではいつもフロントローに座ってパパラッチから追いかけられる存在のようです。

以上。全くお近づきになれなかったけれど同じ空気を吸い、同じ過程を経て今派遣社員の庶民とお姫様のお話でした。

最後まで読んでくれた貴方!神!
次回はレバノンの石油王の娘さんのお話です。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?