コーヒージャーニー⑮【インド】

こんばんは。まなみんです。

今日も一日お疲れ様でした。

今回はコーヒージャーニー第15弾！

インド

について！

地図

南アジアに位置する

information

・面積：3287263㎢

・人口：約13億8000万人

・首都：ニューデリー

・主な言語：415もの言語が現存している。一般的に話されているのはヒンディー語、ベンガル語、マラーティー語、テルグ語など

・年間生産量：約35万トン(アラビカ種：27.45％、ロブスタ種：72.5％)

・スペシャルティコーヒーの年間輸出量：約13万5千トン

・2018－19年期のコーヒー輸出額：8億3685万ドル

・主な品種：サルチモール、ケント、カティモール、S.795

・収穫時期：1～3月

・世界市場シェア：3.5％

・世界生産量ランキング：6位

・精製方法：モンスーニング、セミ・ウォッシュド、ウォッシュド、ナチュラル

・味わいの特徴：土のような香りと、酸味のない、まったりとした味わいを楽しめる（モンスーンド・コーヒー）

・風味：酸味１、ボディ４、力強さ３、甘み３

歴史

　コーヒーがこの地に伝わったのは1670年。メッカに向かっていたババ・ブダン（ババ・ブータン）という巡礼者がイエメン・モカで手に入れた７粒の種子を、カルナータカ地方（インド西部）のチャンドラギリの丘に植えたと言われている。なぜ７粒だったのかというと、７はイスラム教で神聖な数字だから。
　イギリス統治下にあった19世紀以降、コーヒーの交易が急速に栄えた。当時はアラビカ種が主流だったが、さび病の被害が原因で、生産者はロブスタ種や交配種（アラビカ種×リベリカ種）を栽培するようになり、さらには、コーヒー豆から茶葉の栽培に切り換えるようになった。
　1942年、インド政府はコーヒーの輸出を規制することを決定した。規制が解かれたのは1990年代になってからである。
　東インド会社やイギリス人実業家らがコーヒーノキの傍らに複数のシェードツリーを植えて日陰を二重に作る栽培方法を確立し、インド全土にコーヒー栽培を広めた。
　現在、生産者の数は25万ほどで、1農園あたりの栽培面積は4ha以下である。
　アラビカ種は主に標高1000～1500ｍの高地で、シェードツリーと呼ばれる他の樹木（胡椒、カルダモン、バナナ、ヴァニラなど）が作る陰の下で育てられている。インドは今もこの栽培方法の恩恵を受けており、間作として植えられた植物のおかげで、スパイシーなフレーバーやフルーティーなアロマが感じられる特徴的なコーヒーを生み出している。
　さらに、インドのコーヒー界に巻き起こったサードウェーブ旋風の影響で、生産方法や収穫後の精製方法を見直す動きが広まっている。

もっと詳しく

15～18世紀初頭までコーヒー取引の中心地として名を馳せたモカ（アラビア語でアルマッカ）は、インドからメッカに向かう巡礼者が立ち寄る中継地でもあった。
　しかしモカ自体でコーヒーが生産されていたわけではなく、アラビア半島の内陸部やエチオピアで生産されたコーヒー豆がモカに集められ、焙煎を経て輸出されていた。
　というのも、モカでは生のコーヒー豆の輸出や輸入が禁じられていたため。
　ババ・ブダンがコーヒー豆を植えた丘では現在、アラビカ系の２種のコーヒーノキが栽培されている。西ガーツ山脈の一部をなすこのエリアはババ・ブータンジリと呼ばれ、この地に建つババ・ブータン寺院はヒンドゥー・イスラム両教徒の巡礼地のひとつとなっている。
　この地域で最も一般的な品種S795（セレクション795）は、アフリカ原種の三大原種に挙げられるアラビカ、リベリカの2種と、1920年代にＬ.Pケントというイギリス人が栽培したケント種（最古のインド原産アラビカ系品種）という3種から生まれた自然交雑種。7粒のコーヒー豆から誕生した品種が、今では15000エーカーにわたって栽培されている。
　１６００年代にイギリス東インド会社がインドに上陸した当初の目的は、香辛料や紅茶、コーヒーの貿易におけるオランダの独占状態を切り崩すこと。これらの作物はインド中でいわば「裏庭栽培」されていたが、18世紀になるとイギリス人の実業家らが商業栽培用のプランテーションを開き、森林が広がるインド南部の険しい地形を征服しようとした。カルナータカ州で地元のコミュニティと連携してコーヒー生産を取り巻く問題に取り組むBlack Baza Coffeeの創始者Arshiya Boseによると、1840年にまずテリチェリーに試験プロットが設けられ、その後ジェバロイやニーラギリ、コールグ地域でもコーヒー栽培が始まったとのこと。これらの地域は標高が高く、日当たりのよい斜面に十分な降水量、腐植質を豊富に含む土壌といった、アラビカ種の栽培に理想的な条件がそろっていた。

　
　

地形