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なぜ「好き」なことで生きることは難しいのか?

自分が世の中で一番好きなのは、「相手が何かに対して愛が深すぎるかゆえに、つい取ってしまうおもしろ行動(=変態性だとも思っています笑)」を聞くことだな〜と改めて気づいています。
多くの人からそういう熱い想いやおもしろ行動を聞いて集めたいなと思っているのですが、意外にもこの「本当に好きなこと」を認識できている人は少なく、ましてやそれで生きている人はもっと少ないと感じます。


巷にも「好きなことで生きているわけがない」という言葉はありふれていて、それが「だから我慢して生きていかないといけない」「苦労して生きていかないといけない」という話にすり替わることがあります。
そうすると本人はやる気が起きず、やる気が出ないから結果も出ず、結果が出ないから周りからも認められず、最悪の場合、健康をきたす可能性だってあります。


本当に好きなことで生きていけないのか?
本当に人は毎日目をキラキラ輝かせながら生きてはいけないのか?
「他の人の『本当に好き』を聞きたい!」と考えに考えを巡らせていた私は、好きなことでは「生きていけない」わけではなく、好きなことで生きていくのは「難しい」だけなのではないかと思うに至りました。
どういうことか、今思いついていることを3点綴っていきます。


「つい行動してしまうような好き」を本人が認識できていないから


「あなたは何が好きですか?」と聞かれたときに、何て答えますか?
すぐには思いつかず、「じゃあ、あなたが好きな食べ物は何ですか?」と聞き直されたとします。
思いついた食べ物をあなたはどのくらい好きですか?


例えば私が好きな食べ物はカレーです。
好きなので毎日3食カレーでも大丈夫だと思います。
でも自分が毎日カレー屋さんを食べ歩いて一覧表にまとめたり、色々なカレーについてブログに書いてコメントをもらったり、ましてや「マツコの知らない世界」でマツコさんに熱弁できるくらい好きかと言われると、そこまでではないです。


「好き」には色々なレベルがあって、どのレベルの「好き」も尊いです。
ただ、「好き」が人生で占める割合を増やしたいと思ったら、ついつい行動してしまうようなレベルの「好き」をその人の中から見つけたい、そう思います。
なぜ行動してしまうレベルかというと:

本当に好きで行動に移せる
→他の人がその人の特徴だと認識する
→他の人から好きなことについての情報が集まる
→好きなことをさらに極められる

という人生の好循環が回るからです。
自分は好きなことを追求できるし、周りとの関係性においても自分の立ち位置が見つかります。


では、なぜ、ほとんどの人はつい行動してしまうレベルの「好き」が思い当たらないのでしょうか?
今までの人生の中でその個性を理解されず、周りから「何やってんのw」「変な人」「無駄だからやめときな」「もっと意味あることやりなよ」などとストッパーをかけられたことはありませんか。
その人しかついつい行動しないようなことは、他の人から見ると冒頭で書いたような「変態性」が高いです。(ヲタク活動などもそうですね)
あるいは自分ではあまりに自然にやっていることなので、一人でうんうん悩んでもそれが特別だとは思わないことも多いです。
自分の「好き」が他者から押さえつけられたり、自分では存在に気づいてすらいないと、「好き」で生きていくことは難しいと思います。


「好き」は抽象化しないと汎用的に使えないから


「あなたは何が好きですか?」の質問に対して、すぐに何かを答えられたとします。
野球?ジャニーズ?旅行?ゲームで勝つこと?
その場合、あなたが答えたものですぐに生きていけるのでしょうか?
答えは否です。


例えば私の最近のマイブームは井戸ポンプを見つけることです。
それは間違いなく胸を張って言えます。
ただそれを言ったところで、例えば私は何を仕事にすればいいのでしょう?
井戸ポンプをつくる人?地層を掘る人?井戸ポンプを撮るカメラマン?


好きなものはただその「もの」を受け取るのではなく、なぜそれが好きなのか、その背景にある自分の価値観や強みを理解しないと、人生の中で「好き」が占める割合を増やすことができません。
私の井戸ポンプの場合だと、井戸ポンプというものの裏には「なぜ井戸ポンプから水が出てくるのか」という知的好奇心(価値観)や、自分はものをコレクションしたがる(強み)があるから井戸ポンプに惹かれるのです。
「好き」の裏にある自身の価値観や強みを理解していれば、例え明日世の中から井戸ポンプがなくなったとしても、私は別のものをコレクションし始めるでしょう。
一度深く具体的な「好き」を知ってから、それを抽象に戻すことで、身の回りで広く「好き」なことが目につくようになるのです。


自分で何が「好き」なのか説明できないと、それで生きていく方法が見つからないから


自分の人生の中で「好き」が占める割合を増やす。
まずは休日から、そして徐々に平日にも浸透させていく、いずれにせよ大切なことがあります。
それはアウトプットを通して、他の人に「好き」なことを説明できるということです。


「好き」が休日の中で占める割合を増やしたかったら、少しだけ殻を破って家族や友達に話してみるのもよし、SNSアカウントやブログを立ち上げて写真や文章に落としてみるのもよし、イベントに参加してみるもよし。
大抵の場合、周りの人もあなたが本当に何が好きなのかなんて知りません。
けど、アウトプットとして形に残すと、必ず同じようなことに関心がある人とつながって、同じように目をキラキラさせて語り合うことができます。


ましてや「好き」を仕事にしようと思ったら、自分の言葉でそれを面接で話せるようにしたり、Facebookの投稿やnoteに書いておくとよいでしょう。
「好き」は人によって異なる個性です。
転職面接でよく聞かれるスキルや資格は「今までやってきたこと」であって、同じスキルや資格を持っていれば「代替が効くこと」でもあります。
それに対して、あなたの「好き」は「ついつい行動してしまうので他の人よりも容易にできて」「情報も集まってくるのでどんどん極められる」ものです。
自分の「好き」を自分で心から語り続けることで、その熱弁に合うような仕事に就いたり、必要な場合新しい仕事をつくって、生きていけるようになるのかなと思います。


ここまで、自分の中で「好き」を具体化→抽象化→言語化することで人生の中で「好き」の割合を増やすことができると書いてきました。
でもこれを一人で向き合ってやるのは難しい「好き」を周りから否定されたらどうしよう…と思われた方は是非私のコーチングの体験セッションを受けていただければと思います。
現在3月を目指して、好きの自分軸を見つけるセッション5回コースも開発中です。
私の「好き」を実現しつつ皆さんにも還元できるように、興味がある方は是非受けていただけると嬉しいです。


一つ確実にお約束できることがあるとしたら、私は皆さんの「好き」そして「好き」すぎるがゆえのおもしろ行動を全力で聴きます。
皆さんの「好き」を聴くと私も元気になります。
そして皆さんが「好き」を聴いてもらった後は他の人の「好き」にもよく気づき、「好き」が循環して楽しい世界になると思うからです。


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