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自家製ジャスミン茶を作る

数年前からバルコニーで茉莉花(アラビアンジャスミン)を育てている。通りかかった花屋で何となく惹かれて連れて帰り、特に大した世話をしているつもりはないが、過去に三回ほど植え替えし、毎年6月〜7月にかけて花を咲かせてくれている。

茉莉花は半耐寒性植物だが、東京なら雪の日以外は外に出しっぱなしで今の所は大丈夫だし、そもそも冬には全ての葉が落ちるので、腐らない程度に水をやるくらいしかできない。
それでも、茉莉花は強い。10〜11月もしくは3月に結構ガッツリと強剪定しても、木そのものが死んでいなければ春にはしっかり芽を出してくれる。

私が育てているのはジャスミン・グレイスフルレディ・ジェイドという八重咲きの茉莉花で、薔薇のような形の花が咲き、次第にピンクがかった色に変化して花が終わる。
一重の茉莉花と同時に比べたことはないが、夜窓を開けていると爽やかな香りが風に乗って香るくらいには良い香りだと思う。

そして、この茉莉花を使って「ジャスミン茶」を作ってみたらどうだろうと思いつき、今年は自家製ジャスミン茶作りに挑戦してみた。


ー自家製ジャスミン茶作りー


【必要なもの】

・烏龍茶の茶葉(市販の安いもので良い)
・茉莉花(アラビアンジャスミン)の生花
・密閉容器


【今回実際に用意したもの】

・烏龍茶の茶葉……四季春茶の茶葉
・茉莉花の花……八重咲きの茉莉花

本来なら茶葉もこだわろうと思えばこだわれるが、とにかく「簡単でそこそこの出来」で終えられるのが目標だったので、台湾茶の店で買って家に置いてあった四季春茶という烏龍茶を使った。

また、茉莉花の花も普通は一重咲きを使うが、育てているのが八重咲きだったので、それを使う。


ー実践ー


①咲かけ(八分咲きくらいが限度)の茉莉花の花を摘む。
※できるだけ朝摘む。理由は、昼には咲ききってしまうというのと、花は咲きかけが一番香るから。

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6月22日、咲きかけの花を8つほど収穫。もう少し欲しかったが、あとは先切って枯れかけているか、まだ蕾が開いていなかったのでこれだけ。


②茶葉を適量用意する。
※量は花の量によるので、沢山お茶を作りたい場合はその分花を用意する必要がある。
香りを強くつけたい場合は、花に対して茶葉は少なめの方が良いかもしれない。
今回は初めてで実験的だったので、茶葉は大さじ2〜3くらいに対して、取れた茉莉花の花は8つ。


③密閉容器に茉莉花と茶葉を入れて保存。
毎日開けて中身を出し、カビさせないように空気に晒し、2週間程待つ。

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6月26日。3日経過ほど経過した茶葉と花。

段々と花が茶色く変色してくる。毎日開けた時にカビていないかチェックする。
それでも、この梅雨時期に常温保存だと何となく怖かったので、お茶を買った時に袋に入っていた湿気取り紙も一緒に入れて冷蔵庫で保存していたが、2日もすると湿気取り紙が湿気でダメになっていたので結局それは捨てて、湿気対策は特にせず冷蔵保存していた。そもそも、生の花が入っている時点で湿気るのは当たり前かもしれない。とにかく、毎日空気に晒してカビなければ大丈夫ということにしておく。

余談だが、この後に蓋を開けたままキッチンペーパーを取ろうとしてうっかり中身をぶちまけてしまい、目が悪いので懐中電灯で照らしながら床に這いつくばってゴミなのか茶葉なのか確かめながら拾っていたが、途中で面倒くさくなって最初に作っていた1/4くらい茶葉を諦めた。


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6月28日。新たに咲いた花を3つ追加。
あまり茶葉は減っていないように見えるものの、湿気で葉が開いているようで、ぶちまけた分実際は減っている。残念。何かする時は蓋を閉める、を今後の教訓にする。


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そして、7月8日。香りをつけ始めてから17日目。花はほとんど茶色くなったが、カビる様子もなく半ドライフラワー状態になった。


大体10日くらいで花を退けて茶葉だけ嗅いでみると若いジャスミンの香りがしてくるようになった。本当は花を追加したかったが、雨の日続きで乾いた綺麗な花を収穫できず、6月28日から条件は変わらないまま毎日中身を出して空気に晒しては冷蔵庫へ。
2週間経った頃からジャスミンの香りが少しまろやかな感じになった気がするので、最低でも2週間は待った方が良いのかもしれない。


ー試飲ー


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いつもの飲み方は一煎目を捨ててしまうが、何となく香りがなくなってしまう気がして、今回は一煎目から飲んでみることにした。

まず、香りはほぼいつもの四季春茶。口に含んだ直後もいつもの四季春茶。でも、一口飲んだ後にフワッと仄かにジャスミンの香りがする!
母にも飲んでもらったが、飲んだ後にジャスミンの香りがすると言っていたので、弱いながらも香りをつけることには成功したと言えるのでは……

茶葉はまだ残っているので、そのまま冷蔵庫で花と一緒に保存することに。晴れ間にまた花が咲いていたら、花を入れ替えてみようと思う。


毎日空気に晒すのを忘れなければ、ジャスミン茶を作ることは可能。冷蔵庫に入れるのが果たして正解なのかわからないが、とにかくカビないように管理できれば良いと思う。



ー最後にー

注意点として、【ジャスミン】という名前がついている植物は色々あるが、ジャスミン茶に使う無毒で安全な種類は

茉莉花(マツリカ)もしくはアラビアンジャスミン

という植物で、他にも花の香りが似ている為に○○ジャスミンと名前がついているものがあるが、猛毒があったりするので注意が必要。
ジャスミン茶作りに挑戦したい人は、必ず茉莉花を使うこと。

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今年はものすごく色々な所で見かけた【マダガスカルジャスミン】
実は猛毒の夾竹桃(キョウチクトウ)の仲間で、お茶所の話ではない。
また、【カロライナジャスミン】という植物も毒性なので注意。


色々なジャスミンについて解説しているサイト
https://engaku.net/engaku-blog/jasminum/

ジャスミン茶を作る際に参考にしたサイト(コラム)
https://frutia.co.jp/column/1688/

四季春茶(茶葉)を買ったお店
台湾茶工房 https://www.taiwanchakobo.jp/


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