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トマトのカルボナーラ

イタリアの首都ローマのカルボナーラと、トマトソースを合わせたパスタです。

20年前東京で働いていたとき、当時のシェフが作っていた料理です。当時は創作イタリアン全盛期の時代。

イタリアでも創作が流行ってて、当時働いていたイタリアのお店のシェフに『おい、TAMARI持って来い』と言われ、私は『???』。すぐさま殴られ、『たまり醤油だっ』とさらにもう一発。

分かるわけないやんここイタリアでっせ。 

当時は世界中でフュージョン料理が流行っていました。フランスの星付きのお店で、ワサビや昆布を使ってるのを耳にしたこともあります。

さっトマトのカルボナーラです。

パンチェッタ 適量
卵黄 1個分
粉チーズ 適量
黒こしょう 適量
パスタ お好みの量 今回は70g

出来上がったトマトソース 70g
(トマトソースの作り方は割愛します)

① 冷たいフライパンにパンチェッタを入れて炒めます。ゆっくりゆっくり、旨味と油が出るように弱火で炒めます。


これぐらい焦げても大丈夫。油は味の決め手なので捨てないで下さい。

② トマトソースを入れてパンチェッタと煮詰めます。


③ パスタをいれます(この手のパスタは普通ショートか太麺ですが、お好みのパスタを入れてください)

ガンガン沸騰したお湯にパスタをいれるとパスタの表皮がはがれてしまうので、軽くふつふつ湧く程度の火加減で。

茹で上がったパスタをソースに投入。

④ 火をつけ、茹で汁で調整しながらパスタを和えます、これぐらいのシャバシャバ感にしないと卵黄にトロミがつきません。

火を消して卵黄を投入、予熱で和えます。

トロミが出たら完璧です、まだゆるいと思ったら、火をつけてトロミをつけます。あまり火をいれると卵黄はボソボソになるのでなるべく予熱で。

できあがったらチーズをいれ、混ぜます。

盛り付けて

ソースを残さないよう、ゴムベラで取ります。

仕上げに黒こしょう

できあがりです。トマトの酸味とパンチェッタの塩気を、卵黄がつないでくれます。 

ところで話はかわるのですが、私がイタリアに行く前に大使館へ行った時のお話。

海外に行かれる日本人の方は、まずその国の語学を身につけ、お金を貯めていろいろ下準備をして出発するのが普通ですが、私は行動力はあるけどオツムがちと、弱い。

当時の私はお金も語学力も情報も無い、あるのは前が見えないほどのまぶしい明るい未来だけ。

とりあえず、イタリアに留学した人を次々見つけては、ご飯をおごるからと説得して情報収集。

ある人から、パスポート、申請書、預金通帳100万円のコピーと写真を持って、イタリア大使館に行きなさいと教わりました。

いろいろな方にアドバイスを頂いて共通していたことは、大使館員のイタリア人はすごい怖いよ、少しでも不備があったらすぐ帰されるよとのこと。

一回ぐらいじゃあ申請できない、しょっちゅう窓越しの大使館員の方に、不備をチェック、指摘されて日本人が怒りながら叫んで帰る姿を見てきたそうだ。ヒョエー、戦々恐々だ。

それらの情報の元、私は1年間必死に百万円を貯めて、申請書とパスポートを手に入れ、いざっ血戦の日。

お仕事の昼休憩中会社を抜け出し、こう来たらこういう風に返す、とイメトレをしながらイタリア大使館に到着。

ドアを開けた途端、怒り狂い吠えながら出て行く日本の女性の方とすれ違います。

まじかっ『ホンマやー』と思いながら私はドキドキして順番を待ちます。

私の番になり申請書を提出、産まれたての子鹿のようにブルブルとしていると、複数の女性の大使館員の方が、笑いながらお前こっちの部屋に来いと手招きします。

まじかっ!説教かっ!しかも窓越しの部屋に!マジックミラー号に入る気分です。

中に入って開口一番、あなた申請書にROMAと書くところをLOMAって書いてるぞ。

日付が間違ってるのと空欄があるぞ、とその場所を指で指摘されます。

終わったと思っていましたが、次の瞬間笑いながら『ここで書いていいよ』と、マンツーマンで添削していただきました。

あれっめちゃくちゃいい人達じゃんと思いながら、いろいろ指摘して頂きその日の内に申請終了。

なんだか無茶苦茶緊張して損しましたね、自分のチャーミングなスマイルとブサカワな顔には親に感謝です。

イタリア大使館は東京の三田にあり、その場所はそう!二郎系ラーメンの本店!ニンニク、油、野菜マシマシと口ずさみながら、スキップして田町駅に向かったのでした。

ボナペティート♪

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