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たくさん説明する弊害

結論から言いますと、お父さんお母さんがたくさん説明すればするほど、子供の成績は上がりません。

理由は3つあります。

子どもが「わかった」と勘違いします。

これは大人にもあります。たとえば、テレビやYouTubeで分かりやすい料理解説動画を観ると、何か料理がうまくなった感覚になりませんか?僕はなります笑しかし、それは「わかった」感であり、本当には「わかって」はいないのです。子どもも同じです。「わかった」つもりでも、本質的な理解ではないので、問題は解けませんし、解けても基本問題までです。しかも、「わかった」感は、すぐ忘れてしまいます。

たくさんの説明によって、より混乱します。

想像してください、自分がまったく知らない分野のことを、長々と説明されるとします。理解できるどころか、問題の本質がわからなくなってきます。しかも悪いことに、混乱する子どもを見て、保護者の方はもっと説明を増やします。そして、子どもの脳は停止状態になります。。。。。。。。

問題がわからないときは、諦める癖がつきます。

これは恐ろしいです。子どもがわからないとき、説明するということを繰り返すと、「問題がわからない」⇒「誰かに説明してもらう」という流れが常態化します。この状態は、「わからない問題は、誰かに説明してもらわなければ問題が解けない」ということです。これって、教わらないと勉強できないということです。ここで、ある事実があります。できる子は「わかってなくても問題を問いている」ということもあるのです。正解した問題について「どうやって問いた?」と聞くと、「よくわからないけど、いろいろ図や表を書いたりしていたら正解した」と答える生徒がいます。そうなんです。解ける問題も、最初から解けるのではなく、試行錯誤しているうちに答えが出ているのです。そして答えが出せるようになってから、問題の本質が理解できてくるのです。しかし、説明を過多に受けている子には、この試行錯誤をする意志が失われています。結果、理解できない。

このような理由で、説明が多くしすぎると、理解ができなくなるのです。

それでは子どもを教えるときにどうすればいいのでしょうか。ここにもポイントは3つあります。

ピンポイントで教える。

これは経験が必要なのですが、子どもの理解の妨げになっているポイントだけを説明します。たとえば、カレーを作っているとき、肉を入れるタイミングがわからないとき、どのタイミング入れるかだけを知りたいですよね。しかし、水の量、野菜の巻き方、煮込む時間などまで説明されたら、頭が混乱しますし、集中して聞いていられませんよね。説明をたくさん受ける子どもはこんな常態です。

やるべきことを教える。

子どもが問題を解けないでいるときに「わからない」と言いますが、それは問題を理解できていないというより、「何をしていいかわからない」場合が多いです。よって、「表を書く」とか「図を書く」または「文章問題で重要な箇所に線を引く」といった具体的な方法をするよう指示するのもいいです。

わからなくても答えが出ることを教える。

僕がよく生徒に言う言葉です。「わからなくても答えを出して」ということです。乱暴に聞こえますが、生徒は正解を出してきます。そしてもう一つ「答えが出せるようになれば、わかってくる」と。これはお父さんお母さんのほうがよく分かると思います。会社で新人のとき、よくわからない状態で任せられた仕事を見様見真似でやっていたと思います。しかし、その仕事を円滑にできるようになり,仕事の全体像がわかったら、仕事の細部の意味も理解できるようになっていること。こんな経験ありましたよね?そうなんで、人は全体像がわかってから、細かいところも理解できるのです。

子どもにいくら説明しても、成績が上がらず悩んでいる皆さん。説明をやめてみませんか?

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