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声の価値、クラップの価値。

先月末に行われた乃木坂のバースデーライブを配信で見ていて、
初めて「声出し・コールありのアイドルライブを生で見た」その感想は、
見る前に思っていたものとは、ちょっと違ったものでした。

正直、各種媒体で見る、過去の「コールあり」の映像は、
コロナ禍で乃木坂にハマり、声援なしのライブしか見たことがなかった私にとっては、少々うるさく聞こえてしまっていて、
「正直コールはない方がいいな…」そう感じると思っていたんです。

でも、実際にコールありのライブを見て思ったのは、
「これはこれでいいな…」
ということで。
やっぱり、演者と観客の一体感が、声援なしのライブとは全然違う、ということは、画面のこちら側からでもひしひしと感じたし、
演者が観客を煽る、観客がそれに応える、
その関係性が、まさに「ナマモノ」、ライブだなあ、って感じたんですよね。

「超絶かわいい!○○(メンバー名)」という、
私にとっては今まではノイズにしか感じなかった、アイドルライブ独特のコールも、
その盛り上がり、熱量が充満している空間の中で聞いてみると、
案外これはこれで悪くない、盛り上がりを感じられていいものだなあ、と。


ただ、声援を心置きなく出せる環境が復活した中で、
コロナ禍で育まれてきた、「声援以外の方法で後押しする」方法は、もはや無用の長物なのか?と言われると、
それもまた違うな、ということも同時に感じて。

たとえば、私が今回のライブを通じて一番感動したのは、
Day4、3期生単独ライブの本編ラストに披露された、この曲でした。

会場中を包むクラップが印象的なこの曲。
声援が復活した中でも、この曲の落ちサビは、
メンバーのアカペラと会場のクラップだけで構成されていて。

クラップって、ただリズムを刻んでいるだけで、
そこには抑揚も音色もないはずなのに、
会場中から響くその手拍子は、不思議とみんなの背中を押す、鼓膜だけじゃなくて心まで震わせる、
そんな不思議なパワーを持っているんですよね。

全力で声を出す、声援を送ることと同じくらい、
全力で手を叩く、クラップすることには、人の心を揺さぶる、勇気づける、そんな力があるんだなあ。
そんなことも強く感じさせられたライブでした。

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