ドリフのレコードも、「歴史的資料」になった。
昨日行ってきた、東北歴史博物館で開催中のこんな展示会。
「欲望の昭和」というタイトルだけで心惹かれる展示ですが、
内容も凄かった…!
戦争終結から始まり、
米軍統治下の「英語」「アメリカ文化」ブーム、
新幹線開業や万博など、「もはや戦後ではない」高度成長を象徴した社会的出来事と、
ラジオやテレビ、百貨店など「消費する娯楽」の誕生と隆盛、
さらに音楽やマンガ、テレビ番組など、若者の間で流行した「ポップカルチャー」の推移など、
歴史博物館としてはだいぶポップみが強い展示ですが、
見応えのある、おもしろい展示でした。
見に来ていた、おそらく50,60代とおぼしきご夫婦の方々が、
いろんなところで「なつかしい!」と自分の思い出と重ねて興奮されてましたが、そりゃそうですよね。
新幹線開業時の新聞記事と、
それを記念した、仙台駅前の有名百貨店のセールを知らせる全面広告。
在仙テレビ各局の、開業当時のタイムテーブル。
(ちなみに「タイムショック」とか「新婚さんいらっしゃい」とかがあって、長寿番組って本当なんだな〜と。)
「全員集合」や「ひょうきん族」関連のCDやポスター。
昭和40,50年代に流行した歌手のCD、ドラマのポスター、マンガの単行本。
発売当時のラジカセ、カセットウォークマン、携帯用テレビ。
これらすべて、もちろん現物。
どれも、団塊の世代前後くらいの世代なら、リアルタイムで触れてきた、まさに「青春の象徴」だけれど、
おそらくどれも今は持っていない、過去の「思い出」の中にしかないようなものが、ずらりと勢揃いしているのですから。
今となっては、こうやって「レトロ」として重宝されるけれど、
それこそ90年代、00年代くらいだと、まだそれほどの価値はなくて、
単なる「古いもの」「ガラクタ」としてしか見られていなかったはず。
ややもすれば、そういうときに無慈悲に廃棄されてもよかったはずだし、実際に廃棄されまくっていたはずであろうものを、
こうやって状態良く保存してくれていた人、
誤解を恐れずに言えば「物好き」な人がいたから、
私たちはこういうものを「現代史」として振り返ることができている。
ドリフのレコードが「歴史的資料」になる日がくるとは、
つくづく世の中何が起こるかわからないものですね…。
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