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その「好き」は世界を広げる、かもしれない。

毎週欠かさずに聴くようにしているラジオはいくつかあるのですが、
そのうちのひとつが、土曜22時からJ-WAVEでやっている「#LOVEFAV」という番組。

上白石萌歌さんがナビゲーターをされていて、
その声がなんとも落ち着くいい声、土曜夜という時間帯にピッタリはまっていて心地良いというのはもちろんなのですが、
番組のテーマというのも聴いていてすごくおもしろくて。

「LOVEFAV」というのが「LOVE」と「FAVORITE」を掛け合わせた造語である、というところからも想像がつく通り、
様々な人の「LOVE」なもの、「FAVORITE」なものにフォーカスしているこの番組は、毎週前半が上白石萌歌さんが今好きなものについてお話しされる「M's FAV」、後半がゲストを呼んでそのゲストの方の好きなものを掘り下げるトークコーナーという構成で進んでいきます。

毎週、萌歌さんが好きなものと、ゲストの方が好きなものに触れることができるわけですが、
やっぱり自分が好きなものについて話すときって、みんなもれなく声がいきいきしてるんですよね。
損得とかなしに自分が好きだ、周りの人にも勧めたい、この楽しさを共有したい!と思うものについて話すから、熱が入らないわけがないし、
そうやって他人が「自分の好きなもの」について、いきいき話している様子を聴けるだけでも、それだけでなんだか元気になれる気がします。

出てくる話題は、まあわりかしディープな話題に入っていくことも多くて、
興味が持てるかどうかも正直その時々なのですが、
好むと好まざるとにかかわらず、新しいものや価値観について触れられるというのはなんだかんだでとっても貴重な機会だし、
時には「えっそれめっちゃよさそう…!」と思って、本当に自分の生活に取り入れられることもあるから、
楽しみつつ自分の世界観を無理なく広げていけるチャンスとして、これ以上のものはないな〜と思いながら毎週聴いています。

そして、そんな「他人の『好き』に触れる」場として、ラジオ(マスメディア)という場は、なんだかんだで一番適してるのだろうな〜とも思うんです。

というのも、この番組を聴くようになって、
「誰かの好きが、自分の価値観を広げてくれるチャンスなんだ…!」
と感じた私は、実際にリアルの場で他人と話すときも、その人の好きなものを掘り下げるようにしていた時期があったんです。
でも、これが案外うまくいかなくて。

やっぱり他人の興味あることって、
自分にとってはあんまり刺さらなかったり、正直興味が持てないものも多いと思うんです(なんならそっちの方が多いかもしれないくらい)。
でも、そういう「ちょっと自分には刺さりそうもないもの」に出会ったとき、
ラジオだと「ふ〜ん、そういうのもあるんだ」で受け流せても、
対面で話してる相手に対してはそうはいかない。
やっぱり失礼にならないように、こっちから聞いたからにはある程度興味ありそうな反応をしたり、ある程度は話を掘り下げていかないといけない。
でも、やっぱり興味ないものは興味ないんですよね。その時間が思いの外しんどいな〜と思うようになってしまって。

その点、一方的に発信されたものを、こっちで受け取り方を勝手に決められるラジオ(マスメディア)のほうが、相手の「好き」を気軽に受け取れるな、と思います。

誰かの好きは自分の世界をも広げてくれる「かもしれない」。
あくまで「かもしれない」レベルだ、というのがポイントで、それは絶対ではないから。
誰かの話を聞こうとするときにも、逆に自分が誰かに伝えたい、というときも、常に心に留めておかないといけないなあ、と思います。

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