TOEICとIELTS、Reading比較【TOEICは速読、IELTSは精読】
IELTSの勉強を本格的に始めて数日。Readingを本番と同じ時間配分で2回やってみたので、気付いたことを書いてみる。
日本でTOEICを受けたことがある人が多いと思うので、TOEICと比較してIELTSのReadingがどんな感じなのか私の感想を記事にするね。
TOEICのReading
テストの内容
75分・100問
マーク形式
(Part1~3のListeningに続き)
Part4:短文穴埋め問題
Part5:長文穴埋め問題
Part6:長文読解
Part4と5では文法力、語彙力が問われる。正しい動詞の活用や類義語を知っていればだいたい解ける。つまり論文や新聞記事などの長い文が読めなくても、部分的に分かればいくらか点が取れる。
高得点が取りづらい理由
TOEICで最大の難関はPart6。
問題冊子をめくってもめくっても長文が続く。これが悪夢!
TOEICはビジネス向けのテストなので、長文の内容というと
・お客さんからの問い合わせメール
・納品書
・店頭POP
・イベントポスター
など、入り組んだ文章じゃなく、簡潔で「1記事につき言いたいことは1つ」な文章がほとんど。
しかし持ち時間の割にページ数が多すぎる。じっくり時間をかけて読んだらさほど難しくないが、最後まで終わらせようとすると一瞬で正しい答えを見つけなきゃいけない。
そして次から次へと違う記事を読むと内容がこんがらがってくる…。
今読んでる記事とひとつ前に読んだ記事の内容がごちゃごちゃになって正しい答えを見つけにくくなってしまう。
TOEICでは文法力、語彙力、速読力が試される。
IELTSのReading
テストの内容
60分・40問
マーク・記述(1~2語の抜き出し)
Part1::読解(20分13問)やや易しい
Part2:読解(20分13問)難しい
Part3:読解(20分14問)めちゃ難しい
設問は
・True or False or Not Given(文章の内容と合っているか、間違っているか、そもそも記述がないかを選ぶ)
・まとめの穴埋め(内容をまとめた表に必要な語彙を補う、抜き出し)
・内容の整理(誰が何を言っていたか、時代や研究者による研究内容は何か、専門用語の意味するところは何か)
・段落のタイトル付け
などで、TOEICのように短文を理解すれば点数が取れる、という設問が一切ない。
IELTSではTOEICのやり方では通用しない
全体、少なくともその段落を理解して初めて設問に答えられるので、精読力が必須。
またTOEICは短い長文がひたすら続くので、設問を読む→必要なところだけ読む→答えを選ぶ、ハイ次!といった感じで解いていくのに対し、
IELTSは60分で長文が3題しかないのですべての時間を使って全部読むしかない。
私も最初TOEICのように、先に設問をチェックしてキーワードに対応する箇所だけ読もうとしたが、逆に時間がかかってしまって逆効果だった。
IELTSは最初から最後まで全部読まないと全部の問いに答えられないようになっている。おとなしく最初から素早く読むしかない。
語彙力より読解力
IELTSでは「絶対誰もこんなん知らんやろ」という語彙が必ず出てくる。
知らない語彙が出てきても周りの文脈から推測する力が問われている。ほんとだよ?私が語彙力ないから言ってるわけじゃないからね?
語彙力は絶対に、圧倒的にReadingに必要なんだけど、読解力があればカバーできる設問も必ずある。
IELTSを解くときの作戦
目標点数が6.0までならPart3は捨てる
IELTSはPart3がめちゃくちゃ難しいのだけど、どうやらすべての設問で点数配分が同じらしい。優しいPart1で正解しても1点、難しいPart3で正解しても1点。
5問間違いで8.0、10問間違いで7.0。
私の目標点数が6.0だったら、Part1とPart2で全問正解を狙って、Part3は捨てる。Part1と2にしっかり時間を使えばある程度点数出せそう。
目標点数が6.5以上ならPart3から解く
とは言っても大学受験や移住に必要な点数は6.5以上が一般的(専門学校や一部の理系の学部だと5.5や6.0でもいい)。私はReadingでは少なくても7.0を取りたいと思っている。
高得点が必要な人はみんなむしろ満点を狙っていったほうがいい。
IELTSの問題文には各パートに「20分」と書いてあるのだが、私がやったところでは
Part3:20~25分
Part1:15分
Part2:20~25分
の配分がよさそう。そう、一番頭を使うPart3を最初にこなし、やや易しいPart1で時間を巻き、最後に残った時間全部をPart2に使う。(Part2もかなり難易度高い)
そして見直しの時間はないと思ったほうがいい。できるだけひとつずつ確実に解いていこう。
設問は上から順番
IELTSにはひねくれたひっかけ問題がない。設問の順番も前後しない。上から順番に読んでいけば設問に当たるようになっている。
設問を確認する→問題文を読む→答えを見つける
→次の設問を確認する…といった流れで大丈夫そう。全部読んで、全部理解して、問題を一気に解かなくていい。
人間の名前には〇つけとく
IETLSのAcademicは学術問題なので、科学雑誌や一般向けの論文から出題されている。ひとつの記事に何人かの専門家の研究結果が述べられている。
例えばAIの研究についての記事で、AIのスペシャリストの研究、心理学者の研究、ベンチャー企業の社長が導入した結果、などいろんな人の研究結果が盛り込まれている。「それぞれの人はどんな結果を出したか」が最後に問われる。
人の名前に印をつけておけばあとで探すのが楽。一秒でも巻こう。
慣れたらスピードアップできそう
これはどんな受験にも言えることだが、問題のパターンさえ分かれば点数は上がる。IELTSはTOEICよりも文章の量は多いものの数が少なく、傾向が読みやすいのでいくらか早く慣れそうだ。
これからの勉強法
無料のモックテストを活用する
実はIELTSの公式サイトに無料・有料の模擬テストがある。
これ全部やるだけでテストの感覚はかなりつかめる。なんなら繰り返しやっても意味があると思う。
アカデミックな読み物に普段から慣れておく
IELTSの読解は普段目にしない内容ばかり。Academicだからそりゃそうだが。
ホッキョクグマの研究、AIの研究、ワークライフバランスの実験結果、エジプトのピラミッドの研究で最近明かされた歴史、などなど…。普段生活しているとなかなか接点のない内容ばかり。
慣れていないと読むのに時間がかかるし、興味のない読み物はただ苦痛だ。(AIの文章は苦痛で、時間がかかり、正答率も低かった。今も何が書いてあったか全然思い出せない)
普段から科学雑誌を読むとか、ちょっと興味を持つようにしているとテスト中集中力を維持できると思う。
IELTSテストに向けて頑張っているみなさん、テストのためなじゃくても英語の勉強に取り組んでいるみなさん…
一緒に頑張ろう!!
また英語学習で気づいたこと、効果のある勉強法などを紹介するので、よかったらスキ・フォローよろしくお願いします。
スピーキングの練習も頑張っています。
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