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木犀の詩

朝露の
ひとつぶに溶けた
あまい匂い

ああ
今にも
金木犀が咲く

夏の聖堂を
さまようおれは

暗がりの
水たまりだった

勝利の鐘のように
ひびくのは
金木犀のファンネル

ついに咲いたら
おれは歩きだす

うす橙色の
悩ましい匂いに
むせかえりながら

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