◎啓蟄・けいちつ「3月6日〜3月20日頃」《二十四節気》
桜の開花が
各地ですすんだ
「啓蟄(けいちつ)」。
その中では
生き物たちもいっせいに
冬ごもりから目を覚ましたようでした。
さて、
今回も「啓蟄」を
二十四節気をさらに3つに分けた
「七十二候(しちじゅうにこう)」と
「和菓子」とともにふりかえりたいと思います。
始まりは、
《蟄虫啓戸・すごもりのむしとをひらく》
啓蟄の初候
「3月6日~3月10日頃」
虫たちが戸をひらくかのようにして
地上に姿を見せ始める頃。
この時の和菓子として
ご紹介したのは
『草餅』でした。
「みずの」(巣鴨)さんのものです。
早春に香り豊かな新芽を
芽吹かせる蓬(よもぎ)。
これを贅沢に味わえる一品でした。
続いて、
《桃始笑・ももはじめてわらう》
啓蟄の次候
「3月11日~3月15日頃」
桃の花が笑みを浮かべるように
咲き始める頃。
この時のお菓子として
ご紹介したのは『桃の花』でした。
「梅花亭」(神楽坂)さんのものです。
桃の愛らしさが
ぎゅっと詰まった一粒。
練り切りとこし餡からできております。
最後は、
《菜虫化蝶・なむしちょうとなる》
啓蟄の末候
「3月16日~3月20日頃」
さなぎが美しい蝶に
姿をかえる頃。
この時のお菓子としてご紹介したのは
「鈴懸(すずかけ)」さんの
『ハナモヨウ』です。
心躍る桜の風景の
表現されたこちらのお菓子。
村雨(むらさめ)と羊羹の
二層が合わさっております。
桜、菜の花、レンギョウ、椿、木蓮と
花々が咲き誇り
そこへ生き物たちの集う頃。
これが「啓蟄(けいちつ)」でした。
明日からは
「春分(しゅんぶん)」。
お昼と夜の時間が
ほぼ等しくなる時。
ソメイヨシノも満開を迎え
いよいよ春本番となりそうです。
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