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完璧じゃない自分のことも時間をかけて受け入れる。〜人間はアンドロイドじゃないから〜

先日私は、母と二人で行った熱海旅行のことをこちらの記事に書いたのだけど。



ちょっと今日は、その旅行の中での母との会話が印象に残っていて思い出し、ふっと笑みがこぼれたので書いてみようと思う。




私の母は統合失調症の病歴があって、このnoteにもその経緯は数々の記事に書いてきた。

(母本人は、私がこうしてブログを書いていて、母の病のこともありのままに書いていることを知っています。そして私の活動を応援してくれています。)



そんな母は、今現在は実家の近くのサービス付き高齢者住宅へ入居して生活を送っていて、自分の好きなようにストレスフリーで暮らすことができているってこともあって、すこぶる元気に過ごしている。



だから今回の熱海旅行も、ご近所の方から思いがけず宿泊の割引チケットをいただいたってことで、まっさきに私はじゃあ母と行こう!と思い立ったのだった。



私自身にもそんな傾向があるのかもしれないなあ……って、きも~ち自覚してるようなところはあるのだけど、私の母は超ド級クラスのお人好しだ。

例えば困っている人が身近にいたりすると本当にほっとけない、そんな人で、天然な人。


母は、普通に日常会話をしているだけでも、時々すっとぼけたことを言って、私はそんな母にツッコミを入れて、まあとにかく現在は本来の、病気を発症する前の母に戻ったって感じで娘の私も今回の旅行では、更に安堵した。




で、その母が入所している今の施設に、

「面白い………てゆうかね、頭にきちゃうんだけどね、とあるおじいちゃんがいるのよ。」

母は私にそう話しはじめた。




「食事の時間になって食堂に行くとね、高齢者住宅だから、不自由なお年寄りが多いでしょ?
だから、職員さんの手が回ってないときは私もお茶くみしてあげたりするのね。

でね、そのときにね、私のお尻をねツルって感じで触ってくるじじいがいるの~~!ほんと頭にきちゃう!!認知症じゃないと思うからね、わかってやってんのよあれ!」




私→大爆笑。

そしたら母も大爆笑してた。笑




「そうなんだ笑。あなたあの施設の入居者さんの中では若い方(あと数年で70歳)だもんね。笑
でもさ、おじいちゃんでそういう気持ちがまだあるってさ、ある意味すごくない?」



「まあそれもそうなんだけどさ~笑………
あ、でもね、そのおじいちゃんいいとこもあるのよ。
この前入居してきたばっかりの車椅子のおばあちゃんがいてね、そのおばあちゃんが食事の時間になってもなかなか食堂に降りてこないから「不自由してたらいけないから」そういってね、エレベーターのところから食堂まで連れてきてあげたりしてた。」



「ふ~ん。そのおじいちゃん、良いとこもあるんじゃん。」

私は母にそう言った。


私も最近ほんと思うのだけど、完璧な人間なんていないのである。



このおじいちゃんのようにお尻をついついちょろっと、でき心で触ってしまったりそのような一面もあれば、不自由な方をそっと気遣う優しさも持っていたり。

私はこのエピソードを母から聞いて、なんかこのおじいちゃん、すごく人間らしいなあ………ってそう思った。



私自身だってそうだ。

こうしてnoteに書いている、どちらかというとポジティブな一面は、私という人間のほんの一面でしかない。

文章を書いていないときには、すっごく気分が落ちてしまってることとかも毎日のようにあるし、ほんとダメダメなところもある。

でもきっと人ってそれでもいいんだって、今は思う。人様にどうしようもなくご迷惑をおかけしてしまったりしない限りは。



アンドロイドじゃないから人間は。
完璧なんて難しい。

何でもがむしゃらにやってみる。
そんな時期を乗り越えた先に、完璧じゃない自分のことを知って、そして時間をかけて受け入れる。自分の完璧じゃない部分ともうまく付き合いながらやってく。

それでいいんじゃないのかなあ…?てことを今回は考えた。



そして母はその熱海旅行の帰り際、なんやかんやと言いながらそのおじいちゃんに、イカの塩辛を一生懸命に時間をかけて選んでお土産に買っていた。笑


そんな母のお人好しっぷりに、また笑みがこぼれたのだった。



ここまで読んでくださってありがとうございました。

記事を読んでいただきありがとうございます☺️これからも真摯に文章を書くことを追求して行きます。よろしくお願いいたします!