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今年最後のモルトマラソンと会津若松の天鏡蒸留所…

 先週木曜日に「ウイ文研テイスティング」をやったばかりだが、今日(12月21日)は、第3回となるモルトマラソンである。これは私の『完全版シングルモルトスコッチ大全』の全蒸留所のボトルを飲んでいこうというもので、毎回6種類のシングルモルトをテイスティングしている。3回目となる今回はバルブレア、バルメナック、バルヴェニー、ベンネヴィス、ベンリアック、ベンリネスの6本でどれもシブイアイテムだ。シブイというのは渋みのことではなく、なかなか普段は飲まないアイテムだということで、このラインナップを一気に飲むのは、まずないだろう。それがモルトマラソンのよいところで、だからこその思わぬ発見があったりして面白いのだ。先週、土曜日にはそのための事前テイスティングもしている。

 今週はここまで、がロアの校了に向けての校正作業と、イヤーブックの最後の原稿、そして『コニサー倶楽部』の第3号(1月15日発行予定)の原稿にも追われてきた。さらに連日のようにTWSC、来年のウイスキーエキスパート(WE)、2月11日の横浜フェスのミーティング、ウイスキー検定の問題作りにも追われた。
 検定に関しては、来年2月の実施で、ついに18回目となる。先日も検定の件で、時事通信の方とZOOMで話をしたが、私たちがウイスキー検定を始めたのが2014年暮れで、来年でメデタク20回目を迎える。もうすでに、のべにして3万5000人くらいの人が受けているが、早いうちに5万人を目指したいと思っている。これも、少なからず今のウイスキーブームに貢献できたのではと考えているし、ウイスキーコニサーとウイスキー検定は、ウイ文研の事業の大きな柱だからだ。
 イヤーブックは来年早々の入稿に向けて、最後の追い込みに入っているが、最終的に今回私たちがこの本に載せるのは、113蒸留所ということになったが(今からではもう増やせない)、これは2023年版から37蒸留所増えたことになる。つまり10日に1つの割合で蒸留所が増えたか、その計画が発表になっているのだ。


 そこに飛び込んできたのが、会津若松の天鏡蒸留所の竣工式のニュースである。福島でスーパーなどを展開するリオンドールさんが5年くらい前から計画していたもので、その頃、一度ウイ文研にも来られたことがある。私たちが実際にコンサルをしたわけではないが、話は都度聞いていた。その責任者だった若き専務が亡くなったのが、例の知床の遊覧船事故で、なんともショックだった。彼はイギリスに留学していたときにスコッチに出会い、家業を継ぐかたわら新規事業として、ウイスキー蒸留所のオープンを夢見ていた。
 私とは親子以上に年齢が離れていたが、イギリスにいるときにスコッチに出会い…というのは同じだった。そのことをウイ文研に来た時も、熱く語っていた。その彼の死から約1年と8か月。後に残された者が、亡くなった彼の遺志を継いで、今回竣工にこぎつけたというわけだ。一昨日、そのことをニュースで知ったが、できるだけ早くに蒸留所を訪れたいと思っている。できれば墓参りもしたいと思っている。


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