なぜ深い瞑想に入れないのか?
はじめに
こんにちは!
瞑想実践研究科の心庵まもるです。
noteでは瞑想に纏わる情報発信を行っています。
瞑想実践の方法やその結果としての効用、また瞑想に関する雑記なども書くことがあります。
内容のベースは自身の瞑想実践に基づく研究の結果をお伝えしているものです。
時々、脱線することもありますが、お付き合い頂ければ幸いです。
また、私は著作活動も行っています。
現時点では5冊の著作をKindle(電子書籍)、POD(紙の本)という形式で出版しています。
また、Kindle(電子書籍)のみになりますが、「誰でも簡単活用!瞑想入門シリーズ」というシリーズものの著作が3冊あります。
どれも瞑想を起点とした日常にある様々な課題や問題と向き合うテーマです。
自己紹介がてら以下にリンクを張っておきます。
宜しければ覗いてみてください。
★超・瞑想力-悩み葛藤を楽に超えていく方法-【Kindle版】
★超・瞑想力-悩み葛藤を楽に超えていく方法-【POD版】
★人生が変わる!幸せのメッセージの受け取り方【Kindle版】
★人生が変わる!幸せのメッセージの受け取り方【POD版】
★夢が叶う!引き寄せの瞑想法【Kindle版】
★夢が叶う!引き寄せの瞑想法【POD版】
★健康の9割は心で決まる!今日から始める瞑想習慣のススメ【Kindle版】
★健康の9割は心で決まる!今日から始める瞑想習慣のススメ【POD版】
★超速で実現!自己変革の瞑想法-密教とセルフ曼荼羅の日力-【Kindle版】
★超速で実現!自己変革の瞑想法-密教とセルフ曼荼羅の日力-【POD版】
★誰でも簡単活用!瞑想入門シリーズ
何故、このように瞑想の本を起点とした執筆活動をしているのか。
その点については下記記事で語っています。
また、瞑想を広げる活動をしている理由については下記記事を参照してみて下さい。
前置きが長くなりましたが、以下より本編の記事になります。
1.瞑想の歴史
瞑想という営みはいつの時代から始まったのでしょうか。
遡ること紀元前3500年頃のシュメールの遺跡に瞑想する人の姿が壁画として残されている。
そんなお話もあります。
だとするならば相当昔から人間は瞑想という営みを生活の中に取り入れてきたといえるのではないでしょうか。
瞑想は宗教的な修行としても取り入れられてきました。
古代インドにおいてはラージャ・ヨーガや仏教において瞑想の行法は伝えられています。
目的としては自我を消滅させて真我に目覚めること。
悟りを開き解脱することなどが挙げられます。
現代でも宗教的な目的のために瞑想を行う人はいることでしょう。
ただ、ヨーガの世界においてもラージャ・ヨーガからハタ・ヨーガ、クリア・ヨーガなどの変遷を経て、段々と自我を止滅して解脱に至ることよりもムドラーやエネルギーワークによる能力開発に重きが置かれる方向へシフトされてきました。
仏教においても釈迦の説いた原始仏教から大乗仏教が登場し、衆生済度や具体的な身体性を開拓する密教へとシフトしていく流れが歴史的にも見られます。
実際、日本に伝わった仏教は大乗仏教であり、さらに古来から営まれてきた神道とも習合するという結果となりました。
ある意味で日本に根付いた仏教はオリジナルな宗教といえなくもありません。
極論に聞こえるかも知れませんが、平安時代に栄えた鎮護仏教という思想は、どう考えても原始仏教にはありえない発想だといえます。
国家安寧を祈るのは、日本では天皇の役割であり思想としては神道です。
ですから神道の中に仏教が包摂されて、国を守るためのチカラとなったと考える方が自然な感じがします。
少し脱線しましたが瞑想は宗教的な救済志向から現実の問題に対応するためとう方向で歩んできました。
いずれの目的であれ果たすべき手段として使われてきたのが瞑想という営みであった。
このように言えるのではないでしょうか。
2.目的を成就させるために瞑想はどのように働くのか?
瞑想実践の背景には人それぞれの目的があります。
大きな歴史的な流れとしては以下がありました。
・宗教的な理想とされる悟りや解脱、真我の発見
・個々人の能力を高めて現実の問題を乗り越える
現代に生きる私たちは二番目に述べた現実問題に対応するための瞑想の方に関心の重点が置かれています。
主に瞑想に求められるものを一覧にしてみました。
・集中力を上げたい
・リラックスしたい
・クリエイティビティの向上
・心身の不調の改善
・整理された思考ができるマインドの状態をつくる
・卓越したパフォーマンス発揮
・記憶力の向上
・トラウマの改善
・対人能力の向上
他にもあると思いますが、一般的に期待されているものはこのようなものになるのではないでしょうか。
では、これらの目的は瞑想により果たすことが可能なのか?
もちろん可能です。
しかし、そのためには漫然と瞑想法に取り組むだけでは難しいといえます。
瞑想の効果とはすなわち心をどれだけ変容できるかに掛かっています。
心を変容させるためには大きなキーワードが一つあります。
それはプレゼンスになります。
3.プレゼンスとは何なのか?
瞑想について語られる時、大抵は訪れる境地や心理状態に注目が集まります。
瞑想でどのような変化が為されるのか。
結果ばかりが取り上げられて、瞑想が何を行うことであるのかは後回しにされがちです。
というよりも瞑想とは黙って静かに心を落ち着かせることであるというイメージが先行しているのが現状ではないでしょうか。
確かに心を落ち着かせることは瞑想において重要なことです。
しかしながら、どのように落ち着かせるのか?という点においては型どおりの方法論が語られるのみです。
・対象を決めて集中する
・身体の動作を意識する
・心に浮かぶ様々なことを観察する
などがあります。
もちろん、これらは瞑想の重要なエッセンスでしょう。
ただ、これらはあくまで瞑想で行われている表面的な内容を説明しているに過ぎません。
これらの行為の実態をイメージするには欠かせないキーワードがあります。
それがプレゼンスです。
プレゼンスとは簡単に言えば、あらゆるモノ(有形無形を含む)に存在しているという質感を与えているものであり、その強度を表す言葉になります。
私たちはプレゼンスをたよりにモノを認識しています。
例えば目を瞑ってみてください。
そして今、目の前にあった光景を思い出してみて欲しいのです。
おそらく一番、印象に残ったものから思い浮かぶことでしょう。
他はぼんやりと存在したかもしれないモノがいくつか思い浮かぶかも知れません。
目を開いて確認してみてください。
おそらく最初に思い浮かんだものは正確に心の中で再現できていたはずです。
ぼんやりとしか再現できなかったものは改めて見てみることでようやく細部を認識できるといった塩梅ではないかと思います。
正確に思い浮かべられたモノはプレゼンスが高いといえます。
一方でぼんやりしたものは比較相対的にプレゼンスは低いといえるでしょう。
では、目を瞑った際に思い浮かべられなかったものはなかったでしょうか?
それは確かに存在していたはずなのに思い浮かべることはできなかったわけです。
その理由はプレゼンスが極めて低い、あるいは無であったということがいえます。
私たちはプレゼンスがないと物事を認識できない生き物なのです。
いわゆる影が薄い人なども自己のプレゼンスが極めて低くなっているという状態にあるということもえいるでしょう。
もちろん、プレゼンスというものは個人の心の中に存在するものです。
なので、同じ対象でも人によりプレゼンスの高低は違います。
つまりプレゼンスとは私たちの認識作用の核となっている要素であるということがいえるでしょう。
4.瞑想でプレゼンスをコントロールする
モノを認識する際にプレゼンスが重要ということを述べました。
瞑想で行う一番の本質的な部分はプレゼンスのコントロールにあります。
前トピックで挙げた瞑想の方法論は全てプレゼンスに関係があるものです。
対象を決めて集中するのは、対象のプレゼンスを上げる行為になります。
そして他の存在のプレゼンスを下げることにも繋がります。
私たちが認識する現象はプレゼンスの上下により決まっているのです。
つまり、プレゼンスがコントロールできるということは自分の認識する現象をコントロールできるということになります。
極論をすれば人生を変えることも世界を変えることも可能にするということです。
何故ならプレゼンスの上下だけが出来事を認識する手がかりだからです。
自分の人生で何に焦点を当てるのか。
その焦点を当てた現象にいかなる感覚を持ち、感情を抱き、評価を下すのか。
プレゼンスを上げることで決定されます。
逆に言えば不要な感覚、感情、思考、感情はプレゼンスさえ下げれば無くしてしまうことだってできるのです。
瞑想で全てのプレゼンスを下げて消すことができれば悟りの境地を体験することも可能になります。
もちろん、現実問題の改善をしたいという目的もプレゼンスのコントロールで可能となることでしょう。
瞑想の効果が中々、実感できない。
深い瞑想に入っていけない。
このような理由もプレゼンスが鍵を握ります。
逆に言えばプレゼンスを理解せずに形式だけの瞑想法を実践しても瞑想が深まることはないのです。
まとめ
本稿では「なぜ深い瞑想に入れないのか?」というテーマで語ってみました。
そのキーワードはプレゼンスにある。
プレゼンスとはあらゆるモノ(有形無形含む)に与えられた質感であり、その上下により私たちはモノを認識することができる。
瞑想ではプレゼンスをコントロールすることで、悟りの境地や現実問題を解決するための効果を得るという目的を果たすことができます。
以上が本稿のまとめになります。
長い文章をここまでお読み頂きまして感謝!
心庵まもる
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