インドのすごいお祭り - 導入編 -
こんにちは。写真家のMiNORU OBARAです。秋ですねぇ。ということで、本日は、インドで出会ったすごいお祭りについてお話します。
今回ご紹介するのは、インドの北ケララ地方を中心に行われるお祭り『テイヤム(Theyyam)』です。
本日はその導入編を。
お祭りの説明の前に、ケララ州の場所をおさらいしましょう。
はい。そうです。ケララ州は南インドの西海岸を南北に伸びるとても大きな州。ケララ(kerala)とは、現地の言葉で「椰子の大地」の意味だそうで、その名の通りいたるところに椰子の森がそびえるとてものどかな州です。
ケララといえば、インドの中でもとても穏やかな場所として知られていますね。
水の都としても親しまれ、水とともに暮らす村、アップラーザも有名ですね。
ちなみに、『アフターコロナに会いましょう』シリーズのこの出会いもケララ州の町です。
さて、そんなケララ州ですが、テイヤムが執り行われるのは、北ケララ。
そもそも「テイヤム」とは『神』の意味で、転じてこのお祭りのことも「テイヤム」と呼ばれています。
そんなテイヤム。どんなお祭りなのかというと、いわゆる憑依儀礼。人間の体に神さまを降臨させる「神降ろし」の儀式です。
その起源は3000年も前と言われています。3000年もの間伝承されてきた儀式なんです。驚きですよね。でも、さらに驚きなのが、儀式の内容は口伝によって受け継がれているということ。儀式中に呪文のように唱えられたりして、脈々と伝承されているというのです。
お祭りで降臨するのは400柱ほどの神々。その神々は、土着宗教やヒンドゥーの神々に由来します。
有名どころ(?)でいえば、ヒンドゥーの三大神の一人ヴィシュヌの4番目の化身、ナラシンハ。柱の中から現れた半人半獅子の神です。ヒンドゥーの神話は本当に面白いのでまた別の記事にするつもりではありますが、早く知りたいという方は、こちらの2冊が分かりやすくてとてもおすすめです。(挿絵が多いのも良い!)
少しお話が逸れましたが、北ケララのテイヤムは、11月から5月の時期に至るところで執り行われます。しかしこれが、ずいぶんと突発的で、地元の人の情報なしにはなかなかお目にかかれません。
そのためなのか、観光客はゼロ。見学者は地元の人々のみです。
そんなお祭りテイヤム。先ほど「神降ろしの儀式」と言いましたが、言葉の通り、生身の人間に神を憑依させる、という儀式です。
神を憑依させる人間は「テイヤカラン」と呼ばれています。地元の人の話によると、このテイヤカラン、北ケララのみ世襲され続けている「神の器」としてのカーストなのだとか。
神の器は、全身を赤く塗り、奇抜な装飾と衣装をその身に施し、神の降臨を待ちます。
僕は数多くのテイヤム儀式を目の当たりにしましたが、器に神が降臨した瞬間は目に見えて分かります。
その目は血走り、体は小刻みに震えます。そしてその次の瞬間にその全てはおさまり、器に神が降臨します。これ、大げさではないですよ、本当にそうなんです。
降臨した神は、鈴の音を鳴らしながらダンスをしたり、呪文を唱えたり、炎を身にまとったりと、さまざまに儀礼を行うのですが・・・。
少し長くなってきましたので、その内容は次の記事にしますね。
とにかくすごいインドのお祭りテイヤム。
また次の記事をお楽しみに。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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