『冒険の書』はマジで買って良かった【本の紹介】

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以下は音声配信の内容をテキストに纏めたものです。

今年買ってよかった一冊の本と題してお話をしていきます。

筆者はこれまでビジネス書や自己啓発書を中心に1000冊以上読んできました。購入した本は600冊を優に超えていると思います。

ただ最近は新刊をパラっと見ても、どれも同じような内容で、買ってまで読みたいと思うほどの本があまり無かったです。

でも今からお伝えする一冊に関しては違いました。それは「冒険の書」という本です。

Amazonのベストセラーになっているので、知っている方も多いかもしれません。

著者は孫大蔵さんです。 ソフトバンクグループの創業者である孫正義さんの弟で、自身は連続企業家として、いろんな事業を手がけています。

中には教育事業もされており、この本は教育に関する本で、今の日本の教育に一石を投じるような内容になっています。

教育関係者はもちろんのこと、未来を担う子供を育てている親御さんにも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

内容としては、主人公の少年・冒険者が教育に関する問いを歴史上の偉人との会話を通して、それらの問いに対する彼なりの回答を見つけていくストーリー形式になっています。

歴史上の偉人たちとの会話は想像上で行われているものですが、 会話を通して彼らの考え方のエッセンスが分かります。

少年が持っている問いは、「学校になんで行かなきゃいけないの?」、「 なんで勉強しなきゃいけないの?」、「なんで今の学校の勉強ってつまらないの?」などです。

「学校になんで行かなきゃいけないの?」という問いへの解答を導くにあたっては、学校はそもそもどういった形で世の中に登場して、どのように変わってきて今に至るのか?を、その時代ごとのキーマンとなった歴史上の人物との会話でひも解いていく感じです。

この本の中で、印象に残っているのは少年が言った「基礎という考え方が学びをつまらなくしている」という発言です。

筆者は学習塾で勤めているので、入試問題を解くには基礎が大事だと生徒に伝えて、基礎問題を何度も反復して解かせたりするのですが、それが学びをつまらなくしてるのかっていうのを認識させられました。

また、少年は基礎は中上級者がやるもんだと言っています。野球で言うと、野球の全体像を知らない子にいきなり素振りをひたすらさせるみたいな感じで、それは面白くないですよね、って思いました。

やっぱりある程度野球の実践をまずやってみて、野球の全体像をつかんで自分の足りない部分を気づいた上での素振りをするという選択肢ならわかるけれども、野球を全然知らない子にいきなり素振りさせて何が面白いんだっていう話ですね。

教育に従事する1人の人間として、これから未来を担う子供を育てている一人の父親として、本当に考えさせられた一冊でした。

孫大蔵さん自身が今の義務教育に疑問を持っていて、問題意識が強かったからこそ出来上がった一冊かな、というふうに思います。

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