【本の紹介】内向型人間の可能性
「マイペースすぎる」、「物静か」、「周りの子より行動が遅い」、「自分の世界に入り込んじゃう」。
そんなお子さんを見て、「ちょっとウチの子、大丈夫かな」と心配している親御さんもいるかと思います。
もしかしたら、お子さんは内向型人間かもしれません。
これからの時代は内向型人間の時代です。
なぜそう言えるのか、お伝えします。
本記事は「外向型と内向型」、「外向型を良しとする時代」、「これからは内向型人間の時代」という3つのテーマでお伝えします。
本記事はカミノユウキさんが書かれた
内向型人間だからうまくいく
を参考に書いています。
外向型と内向型
まずそれぞれの特徴を見ていきます。
【外向型】
他者や周りの物事に関心を持つ人。外からエネルギーを貰い、モチベーションに変える。
【内向型】
思考や空想など自分の内面に関心を持つ。自分の内側からエネルギーを起こし、モチベーションに変える。自分の興味あること以外、あまり関心を寄せられない。
外向型の人は、「大勢でワイワイするのが好き」、「すぐ行動に起こしやすい」、「同時に複数のことができる(マルチタスクが得意)」
内向型の人は、「1対1での会話が好き」、「じっくり考える」、「1つのことに集中する力が高い」などです。
なぜ、こんな違いがあるかと言うと、そもそも脳の作りが異なります。内向型は外向型と比較して、
①神経回路が長い
②ドーパミンの感受性が高い
③副交感神経が優位
という特徴があります。
神経回路が長いため、咄嗟の質問に対しても、あれこれ考えてしまい、上手く回答ができなかったりします。アドリブに弱いです。ただ多角的に物事を捉えたり、思慮深い人が多い。
ドーパミンの感受性が高いため、友人数人と楽しく会話することや読書などの少しの刺激で十分満足できる。逆に大勢でワイワイするのは刺激が強すぎて疲れます。
副交感神経が優位だと、火事などの緊急時にも落ち着いたりしている。冷静沈着と言われる人は内向型人間が多いかもしれません。
他にも内向型は外に興味がない分、富・地位・名誉などにも興味が薄く、承認欲求も低いと思います。自分らしく生きやすい性格です。
外向型を良しとする社会
・他者から刺激を受けて、競争社会を勝ち抜く人。
・得られるお金・地位・名誉をモチベーションにして成果を出す人。
そんな人達が評価されるのがこれまでの社会の特徴でした。
この価値観・ものさしは内向型人間を苦しめます。
他にも「すぐ行動に移せることは良い」、「チーム一丸で目標に向かって頑張る」、「周りと切磋琢磨して実力を磨く」などのマインド・スキルが評価されます。
・自分の内側からモチベーションを高める。
・自分の興味あることしか打ち込めない。
そんな内向型は評価されにくい時代でした。
これからは内向型人間の時代
しかし、時代は変わりつつあります。
かつての当たり前が当たり前でなくなり、世間一般のものさし・価値観が消えつつあります。
自らの信念に基づき価値観やものさしを作り出す必要のある、これからの時代はまさに内向型人間の時代なのです。
それにこれからは個の時代です。個人で世の中に価値を提供できるか否かが人生の分かれ目になると思います。
思慮が深く、多角的に物事が見れて、独創性があり、自分の内側からモチベーションを高めることができる内向型人間は強いです。
マーク・ザッカーバーグ、ビル・ゲイツなど世界を大きく変えた偉人も内向型と言われています。
自分の興味あることに熱中し、世の中に価値を提供できる可能性を秘めているのは内向型人間なのです。
私自身、内向型人間ですが、この時代に生まれてラッキーだなと心の底から思っています。
以上で「内向型人間の可能性」と題して、お伝えさせていただきました。
内向型プロデューサーのカミノさんが書かれた本書。ご自身も、かつて外向型を良しとする社会で苦しまれてたそうです。それから内向型の存在を知り、少しずつ内向型の良さを活かした仕事をして、成果を出します。そこから、フリーランスとして、同じように内向型であるがゆえに、苦しむ人を救うための活動をしています。
本書ではカミノさんの経験も交えつつ、内向型の特徴、内向型の仕事術、内向型の人間関係を上手く構築する方法、内向型の強みをどう活かすかなどが書かれています。
子供がもしかしたら内向型かもしれない。
ご自身も内向型かもしれない。
という方は本書を読むことをお勧めします、
海外には内向型の本はありますが、日本人が書いている本はあまり無いです。本書は日本人向けに読みやすく作られていると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。