「本気になれない」は勇気の問題
以下は音声内容をテキストに要約したものです。
今回は「本気になれないのは勇気の問題」というテーマで、学習塾で目にする特定の現象について話をしていきます。
自分で目標を設定し、それに向けてやるべきことを言葉で表現できているにもかかわらず、実際には行動に移せない子供たちがいます。
この振る舞いの背後には、自分の可能性を逃避する心理が働いていると考えられます。
つまり、「やればできる」という状態を保ちたいがために、全力で挑戦することを避けるのです。
これは、失敗した場合のことを恐れているからに他なりません。
この行動パターンはセルフハンディキャッピングと呼ばれ、失敗を避けるために自分自身に障害や制限を設ける心理的戦略です。
具体的な例を挙げると、試験前に遊び過ぎてしまい、結果が悪かった場合に「勉強しなかったから仕方ない」と自己評価を守るために使われます。
このような言い訳は、失敗した時の自己保護のために用いられるものです。
私自身も過去にセルフハンディキャッピングを経験しました。
試験勉強に全力で取り組むことを恐れ、遊んでしまうことで、不十分な結果に対して「遊んでいたからしょうがない」と自己を納得させていました。
この振る舞いは、自己成長や向上からは程遠いものでした。
この問題をどう克服するかには、大きく3つのアプローチがあります。
1つ目はメタ認知です。これは、自分自身を客観的に見ることで、自分がセルフハンディキャッピングをしていることを認識し、その行動や心理的状態を俯瞰する力が重要です。
例えば、自分がやるべきことを知りながら遊んでしまっていることに気づき、「これはセルフハンディキャッピングかもしれない」と自問自答することです。
2つ目は、失敗も経験のうちと考えることです。
このマインドセットの変化は、自分の存在や能力を証明するためではなく、成長や発展に重きを置くことの重要性を示しています。
失敗を通じて学び、経験を積むことが、最終的に自己向上に繋がるのです。
最後に、3つ目は自己受容、つまりセルフコンパッションです。
どんな結果になろうとも自分を許し、思いやることが重要です。
自己肯定感や自信よりも、自分への思いやりを持つことが、セルフハンディキャッピングを乗り越える鍵になります。
ポジティブな自己対話を通じて、「大丈夫、私はやればできる」と自分を励ますことが、本気で取り組む勇気を育むのです。
以上のアプローチを試すことで、セルフハンディキャッピングを克服し、真に自己成長と向上に向き合うことが可能になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、良い一日をお過ごしください。
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