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「ちがう」って、豊かさそのもの/高鷲郷土料理新聞を読んで

184日目。

今、夜の10時。
リビングでこのnoteを書いています。

リビングのソファには、仕事に集中しすぎて疲れてぶっ倒れている人間がひとり(夫)、お腹いっぱいで満足げに床に転がっている犬が一匹(愛犬あかね)…。

ちょっとぉぉぉー!
わたしもごろごろしたいよぉぉぉー!

という気持ちを抱えつつ、今日もnoteを書いてみようと思います。

***

今日、半身浴をしながら読んだのは『高鷲郷土料理新聞』でした。

『高鷲郷土料理新聞』とは…。

岐阜県郡上市高鷲町の郷土料理について書かれている新聞です。
今回わたしが読んだのは、大豆を使った料理の特集号(創刊第二号)です。大豆を使った高鷲の郷土料理が5品、紹介されています。

そのほかにも、豆腐、納豆、しょうえい(納豆よりも高級なもので、ひきわり納豆のようなもの)の作り方が紹介されていたり、この地域の冬のお料理が紹介されていたりしました。

こ!れ!が!
おもしろいのなんのって!

まずね、最初のページで「豆腐の煮しめ」が紹介されているのですが、その紹介文の冒頭から、「わーお!」と感動することが!

ひと昔前は、豆腐をひく(※)と、すぐに焼き豆腐にしました。冷蔵庫もなかった時代、傷みやすい豆腐を保存するための大切な工夫でした。
(※ひく=作る)

『高鷲郷土料理新聞』創刊第二号より

へぇー、そうかー、お豆腐は各家庭で作っていたものなんだなぁ!

新聞内の別の記事では、こんなことも書かれていました。

特に鷲見では、豆腐店ができても冠婚葬祭には決まって石臼で豆をひき、自家製豆腐でのおもてなしがあったようです。

『高鷲郷土料理新聞』創刊第二号より

へぇー!すごい!
お豆腐屋さんができても、自分の家でお豆腐を作る。
それって、最高のおもてなし料理ですねぇ。
作りたて豆腐。た、た、食べてみたい…。美味しそう!

そのほかにも、「へぇー!!!」と感動すること、びっくりすること、面白いこと連続の内容でした。

納豆、しょうえいはこたつで発酵させて作るとか、納豆を作るときは、煮た大豆を朴葉にのせて、さらに藁で包んでいたとか。

納豆汁に入れる納豆は、包丁で叩いて細かく滑らかにするのですが、これが写真付きで紹介されていて、思いのほか滑らかだなぁ、こんなに叩くのだなぁ、とか。
(ペースト状?っていうくらいに細かくするみたいでしたよ〜)

豆腐ステーキとろろがけ、という料理は、これ、居酒屋さんでおつまみでやったら流行りそう!って思いました。
(すんごく美味しそうなんです!)

新聞の一番下の欄には、読者さんからの声や、記事の補足など、一行メモ的な文章も書いてあって、これもおもしろかった!

その中に、こんな文章(読者さんからの感想)がありました。

僕は、じんだ汁を鮎走のおうやまいで飲みます。ひね漬けとじんだ汁はおいしいから好きです。(ゴッチさん/鮎走/中3)

『高鷲郷土料理新聞』創刊第二号より

おぉ…!
わからない単語だらけだ!

「じんだ汁」「おうやまい」「ひね漬け」が、わからない…。
「鮎走」は、地名?ですよね?
でも、読み方がわからない…。

きっと「じんだ汁」「ひね漬け」は、創刊第一号で取り上げられた郷土料理なのかな?

「おうやまい」って、法事のこと?かな?とか。
(わたしの勝手な想像です。知っている方がいたら教えてくださーい)

いんやー!
同じ日本でも、地域によって、こーんなにちがうんだ!
って、あらためてびっくりしたのです。

わたし、岩手県出身なのですが、岩手にも同じように郷土料理があって、それはわたしにとっては「あたりまえ」のものですけれど、他の地域の方にとってはそうではないし、同じ岩手県内でも全然知らないもの、たーくさんあります。

例えば、NHKの朝ドラ『あまちゃん』放送時に有名になった「まめぶ汁」。わたしは岩手県沿岸を旅したときに、一度だけ食べたことがある、という程度です。
(岩手県沿岸北部の郷土料理かな?というイメージです。わたしは岩手県内陸の出身なので、わたしにとってまめぶ汁は身近な存在ではないのです)

『高鷲郷土料理新聞』を読むことは、わたしにとっては、それはそれはエキサイティングな読書体験でした。

だって、こんなにもちがうんだってこと、それは豊かなんだってことを、地域の食文化を通して、感じることができたから。

地域によって、こんなに食文化がちがっているって…。

とっても豊かでおもしろいことですねぇぇぇ!

そして、この地域の伝統料理というものは、受け継いでいこう!と意識しないと、なくなってしまうものなのかもしれないですね。

自分の生まれ故郷のことも振り返って考える、よいきっかけになりました。

***

ライティング・ライフ・プロジェクト第6期、満席にて受付終了いたしました。ありがとうございました。

「話す」ことで、もっと自分自身を知っていくための対話の時間です。


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