夜に、お茶飲みながら、誰かとこんなことしゃべりたい。①
10年くらい前、姉と一緒に買い物に行った時に、ショッピングセンターのイベント会場で、映画のDVDを売っていた。
100%正規なものではないけど、ニセモノではないみたいな。ケースの写真がなんとなくぼやけてるみたいなの。2枚で1980円!とか。
ふたりでなんとなく、あれ観た!これ観たい!って言いながら見ていて、1枚ずつ買ってプレゼントし合おう!って話になり、それぞれいちばん好きな映画のDVDを1枚ずつ買って、交換した。
その時の、わたしの好きな映画は、「ライフイズビューティフル」だった。つい最近、1位が変わって2位になったけど、今でも大切に思っている映画。
そのDVDを姉にプレゼントした。
姉がわたしにプレゼントしてくれたのは、「マディソン郡の橋」だった。姉のいちばん好きな映画が、それだった。
家でひとりで、観た。「マディソン郡の橋」。
それはいい映画だったけど、お姉ちゃんこれ好きなんだっていう頭で観ると、えっ??へえーーー!ふぅーーーーん!!!なんか言葉にならない気持ち。
わたしの好きな「ライフイズビューティフル」は、家族愛の話じゃないですか。わたしの解釈が平たいのかもだけど、「マディソン郡の橋」は、真逆じゃないですか。
いや、わかってる。その映画のよさは、そういうことではなくて、心の動きの描写とかでしょ?わかってる。でも、姉が、わたしこの映画が好きなの観てみて!って言われて観てる妹としては、おおお?っとなるじゃん?
ずっと前は、「ニューシネマパラダイス」が大好きだったじゃん。一緒に映画館で2回観たじゃん。確かお姉ちゃんはもう一回くらい観たじゃん。
家族愛の映画を好きというのと、ありふれた日常から連れ出してくれる映画を好きというのと、どっちが穏やかなのか。
好きな映画は憧れなのか、共感なのか。
なんてことを、思い出したり考えたりしてました。
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