【禅寺紹介その5】約400年前の名大工の建築に圧倒される〜高岡瑞龍寺〜
おはようございます。くんくんです。今日は大工さんのお話。いまで言うと有名建築家。400年前の名大工さんの名前がいまも残る。その名は山上善右衛門喜広。建てたお寺は、富山県高岡市の曹洞宗の寺院、国宝瑞龍寺。
◆山上善右衛門喜広とは
山上善右衛門というのは、加賀建仁寺流の棟梁に代々伝わる名前
喜広というのは、ご本人の名前
つまり、『加賀建仁寺流大工の棟梁の喜広さん』ということ。
これは約400年ほど前の名大工さんのお話。
この方が建てられたものでいま現在残っていて、それが全部すごい。
いままで数々の文化財巡りをしてきましたが、一人の大工さんでここまで文化財指定されているものは、まず他にはないと断言できる。その中でも瑞龍寺は、最高傑作。圧倒的な迫力。
◆瑞龍寺とは
山門から仏殿、法堂が一直線上に並んでますね
これがみっつとも国宝指定。
一直線に並んでいる順でザクッと解説。
↓瑞龍寺山門 国宝
歴史ものの映画セット?のようなスケール感で、入る前から圧倒されます。
周囲の砂利も綺麗です。人も多くないので、ほとんど人がいない写真も撮りやすい。
↓瑞龍寺仏殿 国宝
門をくぐってすぐ見えるのが、伽藍の中央にある仏殿、小ぶりながら圧倒的な存在感。こちらが山上善右衛門作の最高傑作。
↓瑞龍寺法堂 国宝
この法堂は、写真では控えめに見えますが、実物はとにかく大きい。
たくさんのお坊さんが入れるようになって設計されております。
以上が、全体をザクッと解説でした。
その中でも、一番は、
◆一番おすすめ瑞龍寺仏殿
屋根瓦が鉛でできています。俗説ですが、前田家が徳川家との万一の戦争に備えてに鉄砲玉にするためだとか。雪に強いとか諸説あるようですが、おそらく美的センスだと言われています。
柱・貫・詰め組・垂木などの木組みや配列の構造美。ここまでのものは全国どこにもありません。
軒の曲線もものすごく綺麗。
お寺ってこの角度から見ると、正面と側面の外観一目でわかるのです。
内部は、
内部も各構造部材一つ一つが美しすぎます。
純粋な禅宗様の仏殿って、床も天井も貼りません。
真ん中を大空間にするために、中央には柱を設けません。
重い重い屋根を支えるために、中央の梁と周囲へ荷重を逃しています。
◆まとめ
金沢に旅行に行くことがあれば、高岡へ立ち寄り瑞龍寺へ行かれることをおすすめします。ここも加賀藩なので、そういう意味で加賀100万石を味わうには必須の旅行先。
金沢からは車、電車でも1時間ちょっとで行くことができます。
ご一読いただきありがとうございました。
いままで撮りためた寺写真がまだまだあるので、もう少し寺シリーズ書きます。
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