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酸素と海と

車の運転は苦手なのでガソリンはあまり…ですが、人間らしく、最低限の気遣いは消費しているなと感じる日々です(元ネタ)。

今日はなんというか、本物のひとりごとです。海と某少女漫画の話をするただけの。このために「海を消費している」という導入をしたというね。需要の有無は関係なく、ただ喋りたい。オチはありません。

「エースをねらえ!」

わたしのバイブルに山本鈴美香さん作の「エースをねらえ!」という漫画があります。
昭和の少女漫画の名作であり、アニメ化もされている有名なスポ根作品。令和の今でもファンの方はいらっしゃるのではないでしょうか。
私の家には叔母から拝借した当時のエースをねらえ!がずらりと並んでいます。ボロボロだ。

ONE PIECEは91巻以降揃えられていない、まずい

ストーリーは平凡な女子高生・岡ひろみが困難や青春の日々を通じてプロテニス選手になっていくという流れでまあそれだけでもグッとくるわけなのです。が、なんというか、登場人物ほぼ全員が性根めちゃくちゃ良いし愛情深いし思慮的、という漫画なんですよね。なぜか。あとめちゃくちゃ察しが良くて何でも勘付く。まあ漫画だからこそですね、、

主人公はもちろんだが、主人公の周りの人物もだいたいテニスに本気で打ち込んでいる人物だからなのか、自分自身の分析もめっちゃするし、他者の分析もめっちゃする。己の在り方とか、人へ相対するときの在り方とか、ムチャクチャちゃんと考えるなという印象。小学校時代にこの漫画を手に取ったとき、登場人物の人間の出来上がりっぷりに圧倒されたという過去があります(とはいえ人間なので嫉妬とかそういう感情も描写されるんですけどね、それを乗り越える姿がまた良い)。
何かに打ち込むときにはこの人たちようにありたい、と子供心に思った次第です。

「海が見たいのです」

さて、どうして海の話から急にエースをねらえ!の話かというと、「海が見たいのです」という名言がこの漫画にあるから、なのです。
主人公ひろみの憧れの先輩であるお蝶夫人(まじでどんなあだ名?)のセリフなわけですが、彼女がこのセリフの後に海を見に行き、人生観を整理していくようなシーンがあるのです。ネタバレになるからあまり書かない。
さて、単純な女児わたし、このセリフの影響をモロに受けて、事ある毎に海を見に行く系の人になってしまいました。ちなみに泳ぎは苦手なので見るだけ。

海が好きだといえばさしずめグレート・バリア・リーフのような色鮮やかなものかとなりそうですが、都心が近い汚い海でもそれは良くて、引いて・満ちてを繰り返し眺められれば良いわけです。人が居ないほうが良いので冬の静かな、暗い海が好き。

男波がひとつ 女波がふたつ ……潮がみちてくる。これが見たかった。ひき潮よりもあたくしは 人の多く生まれるという満ち潮がいい。
エースをねらえ!10巻より

これがそのお蝶夫人(10代設定)が海を見ているときに頭で考えていることなのですが、ふつう10代でこんなこと考えられます?と思えるほどの思考回路。

他方でわたしは、引いていく潮が自分の中に渦巻く黒いものを奪って去ってくれる感じがする〜、なんかスッキリする〜、くらいしか26になった今でも考えられない。哲学的なことは考えず、人生どんづまると海に頼る、それしかできない(笑)けど、海に行きたいなと思ったときに行くと、必ずなにか答えてもらえるようなそんな気持ちになるのです。

ああ本当にオチがないけれど、エースをねらえ!は最高で、お蝶夫人の気高さはすごくて、海は支えになる、ただそれだけを言いたい記事でした。
また書きます。



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