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理想の空間・理想の間取り

離婚や別居を考えるようになって、部屋の事を考えるようになった。
今の生活では、転居も部屋の模様替えも出来ない。
夫の領地にモノが溢れていて、その領地は家族の空間にも日々浸食してきている。
部屋が散らかっていて落ち着けないとか、夫は言いやがりますが、おまえのモノをどうにかしろと毎回心の中で吐き捨てている。
通信会社、カード会社、その他もろもろの郵便物、年賀状、車の雑誌など、なんでもかんでも保管する。うちは大豪邸ではない。しがない、賃貸の公団住宅。息子たち個々にも部屋を割り当てる事が出来ない位の狭小住宅。
着られなくなったスーツ、着る気もないのにタンスの肥やしにしている学生時代の洋服。後生大事にとっている。
そのくせ、私の服や書籍類は邪魔なゴミだと言って、わざと蹴ったり踏んづけたりする。
家電類の入っていた空き箱もとっておく。引っ越しの時に家電類は箱に入れたほうが安全だから…ですって。
私が思うに、次に引っ越す時は、私の別居か離婚の時だろうって。
そのときは、好き勝手にすればいいけれど。

転勤族だったので、何度か引っ越しはした。
その時の家選びは、全て夫主導。
いつも、自分の通勤の楽なところと家賃の安さ。

小さい子ども二人抱えて、車もないのに、陸の孤島のような場所を選んだ夫。病院も、買い物も遠い。バスではないと銀行にすら行けない。
そんなところに放り出されて7年ほど、夫は単身赴任し私は母子家庭生活。
同じ住宅のママさんたちには、いろいろ助けていただいた。本当に感謝しかない。

だけど、母子家庭の毎日の方が息子たちと楽しく穏やかに過ごせた。
また、どこかに単身赴任しないだろうか?出来れば、遠い最果ての地に。


息子たちと3人で暮らすとしたら、どう言う家がいいだろう。
立地条件も大切だけれど、間取りも大切にしたい。
せめて息子たちには、それぞれ個室を与えたい。今も、いいお年頃なのに文句も言わずに狭い部屋で肩寄せて過ごしている。そんな息子たちに自分の空間を作りたい。
あとは私の部屋。自分の部屋って、私自身も子どもの頃からなかった。
新しい生活を始めるとしたら、自分の部屋もあれば嬉しい。

リビングダイニングは、少しゆとりが欲しい。
多分、一番居る時間が長いだろうと思うから。私と息子たちは、どうしても犬の母さんと子犬のように、同じ場所に密集しがち。小さいながら、子どもの勉強部屋を形ばかりにと作った時期もあるけれど、勉強も遊びも結局はテレビとソファーのある部屋に来て、ダイニングテーブルで勉強をしたりソファーで本を読んだり、カーペットに座ってゲームしたりしていた。静かすぎる場所よりも、適度な生活音を感じられる場所の方が落ち着くし、なんとなく安心出来ると息子たちは口をそろえて言っていた。
なので、ソファーとダイニングテーブル、テレビと書棚、食器棚を置いても、布団1組分くらいしける空間があるのが理想。

キッチンは、狭くてもいいので対面式がいい。
台所仕事をしていても、息子たちとはよく会話する。なので、対面式のキッチンのほうが会話も家事もはかどる。料理を運んだり、食器を下げたりする家事動線も効率がいい。

部屋にはクローゼットが欲しい。出来れば一つはウォークインクローゼットがあれば嬉しい。災害時の非常用の用具や、季節用品などは、きちんと定位置に保管したい。今のように、納戸や物入れを夫が車の用品で占領していて、仕方なく通路などに置いている生活とは決別したい。


離婚すれば近い将来、息子たちは独立して家を出て私は一人暮らしになるだろう。
そうすれば、こんな間取り、こんな空間は贅沢だと思う。アラフィフ、アラカンの女には過ぎた住まいだ。
それでも、その空間は息子たちにとっては自分たちの実家になる。
ふらっと帰って来られる場所は、どうにか確保しておきたいと思う。
ふるさとと言うには、あまりにもお粗末だけれど、息子たちの安全地帯としての場所は必要だと思うから。

だけど、出来れば新しい生活には、心許せる温かい誰かがそばに居てくれたら…そんな事も思ってしまう。

柔らかい日差しが差し込む、穏やかで温かい癒やしの空間。
そこに大切な家族と暮らす。とても幸せな事だと思う。




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