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娘に「塾はやめてもいいけど、勉強は嫌いにならないで」と伝えた話[100 days challenge_day06]

中学受験をした姉を見て、二女はさも「当然」というように、中学受験塾に入塾した。それから約1年。
成績は最初から低空飛行していたが、最近では飛行しているのかどうかも怪しいくらいの高度になっている。
二女自身の態度を見ていても「仕方なくやっている感」がありあり。だから、在宅勤務しているときにそーーーーっと二女の部屋にいくと、だいたい寝ているか、漫画を読んでいる。私が声をかけると、気まずそうに小声で「ごめんなさい…」というのだ。

中学受験は誰のため?

そもそも、我が家は両親ともに高校受験組だ。夫に関しては、出身が東京ではないから「高校まで公立」がデフォルトの世界で生きてきた。
だから、長女が受験するときも「やる気がないならやめろ」とか「中学から私立の意味って?」と、まだやっと2桁の年齢になったような子どもに対して、詰めまくっていた(反省しています)。
そんな両親からの風当たりがめちゃ強いという、超逆境の中、長女は中学受験をやりきった。

2人目ってのは良いものである。1人目が切り開いた道を、模倣する分には「お姉ちゃん(お兄ちゃん)もやったしね」でオシマイ。二女が「私も受験するから塾に通う」といったとき「あ、じゃあ、お姉ちゃんと同じ塾でいいかな~」とすんなり受け入れてしまった。

二女の場合、どこの学校に行きたいという本人の希望もなければ、親としても「受験させたい」などの希望もあいまいなまま、1年間続けさせてしまった。
だからなのか「それは平熱ですか?」みたいな成績を安定して取り続けている(焦ってくれ、少しは)。

結果的に二女も「なんとなく」続けているし、両親ともに「自分でやってね」みたいな放置が続き、「今回の受験、だれがイニシアティブをとって進めるんだ?」という状態になりまして、やっとこ先日、家族会議が行われました。

我が家の教育理念を改めて考えた

長女の中学受験を見てきた私は、今はどちらかと言えば中受賛成派になっている。中学受験に挑むことのすごさというか、効用を目の当たりにしたからだ。

二女は、そんな私や夫の「受験してもいいかも(むしろ、してほしいかも)」という空気を読んでいたのかもしれなかった。
「勉強したい、受験したい、塾に行きたいって言えば、親が喜んでくれるかも」と思ったのではないかな、と、家族会議をして感じたのだ。

二女に「なぜ受験するの?」と問うたところ「大学付属に合格したら、勉強しなくてすむから」と答えた。
たしかに、受験勉強って詰込み型なところあるし、つまんないよね……でも、怖いな、この答え。

それで、伝えたのがタイトルのとおり「受験しなくていいし、塾もやめてもいい。むしろ、今無理することで『受験終わったら、もう勉強しないんだ。勉強なんて大嫌い』って思ってしまうくらいなら、ぜひやめてほしい」ということだった。

学ぶことを「めんどう」と思うか「楽しい」と思うか

実際、私は超スパルタな親に半強制的に勉強をさせられた時期があるので、勉強嫌いになった経験を持つ。ちなみに、そのころ培った能力は、いかにして「バレないようにサボるか」という能力。

まぁそういう、はぐらかす能力って、別に不必要だとは思わないけれど、そこまで取り立てて必要だとも思わない…っていうか、やっぱり不要!
娘に同じ思いはさせたくない。っていうか、無駄だしね、親の金も娘の時間も! 

私の場合、良い師に恵まれ、学ぶことが楽しいという経験をのちにできた。だから、すごく学ぶことについては前向き。でもこれ、もしあのまま「勉強、超ダリィ」って思ったままだったら…と思うと怖い。

社会人になってからも学びは続くし、積極的に学べば学ぶほど、将来が拓けていく感覚を私は持っている。
現にいまも、ライティングゼミで書くことについて学んでいる。それが、すごく生きがいになっているし、これからの糧にもなるだろう感覚がある。
楽しく、幸せに生きてほしいから、学ぶことを嫌いにならないでほしいんだ。

ドラマを1週間見続けた

それで、家族会議はメッセージをとにかく伝えて、終わった。とにかく、4月末までは塾代も払ってあるし、行きたければ行く、ということにした。
「勉強したくないのに、しているふりをしなくていい」と言ったので、大好きなTV(主にドラマ)をむさぼるように見ていた。

そして1週間たったころ、私の仕事している部屋にきて、なにやらゴソゴソ始めた。見ていると、憲法の書籍を持ち出している。聞くと「わたし、弁護士(検事)になるから、憲法勉強するわ」と言った。

完全にドラマの影響だけど、自分で「これについて調べよう」と思い、調べて「へ~~」と思う体験だったらしい。そのあと「(中受を)やれるだけやってみるわ、嫌だったらやめる」とさらりと言った。

というわけで、我が家の二女の中受は、ふんわりとまだしばらく続きそうです。最後までやりとげるのかどうかは、正直どっちでもいいかな。
学ぶことって楽しいんだ、と思ってもらえるような背中を、私が見せれたら最高だな、と、今はそんな風に思っています。




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