見出し画像

発症を思い出す3月。

3月は息子が4歳のときに1型糖尿と診断されたあの日をふと振り返る日。

少し衝撃を受け、日常も少し変わりながらも変わらず生きている。

生きていく中で無意識に固められていた価値観は
なにかのキッカケで大きく崩れては
新しいものが生まれる。

生きているということは、そういうことかな...
と感じたことを思い出します。


舞台の現場でメイクに入った日の帰路。
夜遅くに病院からの電話。
「あ、昨日した息子の検査のことかな。ただ事じゃないんだろうな」
と思いながら電話を取り、夜道を歩いていた。

検査結果は月曜に聞きに来てね。
と言われていたから、個人医の先生から23時に近くに電話が来るなんて察しますよね。

不思議と数回のコールの間に肚は決まっていた感覚があり、
少し手は震えたけど冷静だった。
あの時バチッと何かが切り替わったあの感覚を忘れない。

7年経って、いろんなことが日常となっている。
発症してすぐから「歯磨きのように自分でやる」を意識付けるため
できるだけ自分でやってもらっていたけど、
大きくなると目の前の欲(お菓子とかね)に
インスリン注射を忘れ血糖値バク上げも珍しくない。

「あんた自分の命やで!ちゃんと考えや!」
と怒られることもまた日常。(母は口が悪い)

きっと血糖コントロールを必要としない人生だったら
一緒に走ったり、血糖値のことで怒ったり喜んだりもしていない。
「ママ血糖値高いから、ちょっと走ろう」
「今日の血糖値すごいよ!いい感じ」(ハイタッチ🙌)
なんて会話はないよね。

もちろん、こういう会話がないに越したことはないけれど、
我が家の大切なコミュニケーションで、愛しい時間でもある。


学校生活や行事は一筋縄では行かない。
小学生になり
「この病気治らないの?」「いつなおる?」
思春期になって
「1型糖尿だけど、結婚できるのかな」
と突然聞かれた。
その年代に応じた自分の中の葛藤に向き合うことを
彼なりに繰り返している。


親として、いち個人としても言い続けたい。
「病気の前に、あなたはあなただ!
たとえ病気でもきっと大丈夫。
やりたいことはチャレンジしてみたらいい。」

撃沈してもいい。
うまく行ったらたくさん喜んで次の目標へ進めばいい。
自分に希望をもってほしい。


寄付やキフクリエイトを通して渡していきたいこと。
私も視野が広がり、価値観も大きく変わり世界を広げてもらっている。


慌ただしく日常を過ごしていると
なんだか忘れがちなことも多いですが、
毎年振り返る時期として、大切な3月。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?