これを知っていたら迷走しなかった~どうしても発信したかったこと

夫ががん告知をされて、間もなく7年が経とうとしています。

ある日、突然、がんが自分事になる。


あの時の狼狽、孤独、不安は、きっと、がんを告げられた

多くの人に共通しているのだと思っています。

患者会活動を始めて6年目。

どうしても叶えたかった発信を、

今年、叶えることができました。

【がんは身近な病です】

がんの不安を、誰でも無料で相談できる場所があること。

がん診療連携拠点病院があること。

このことを知っていたら、私たちの日々は大きく違っていました。

告知後、夫婦で離職をしてしまったこと

検索の先にある優しい情報にすがってしまったこと

病院によって、違いがあること

きっと、知る機会が少なく、だからこそ狼狽してしまう。

【世の中はあやしい情報に溢れている】


自分の聴きたい『あきらめない』『がんが消える』という言葉にすがってしまった後悔

正確な情報がどこにあるのか

情報の見極め方を知っておきたかった

新型コロナウィルスに関しても、いろいろな情報が飛び交います。

そこには、がん情報と通じることばかりです。

勝俣先生の話すポイントを知っていれば、他の医療情報の見極めにも

通じるのではないかと思います。

【やっと、ここまできた】

患者会の活動は、仕事ではなく、収入に繋がる仕事ではありません。

また、難治性であるスキルス胃がんには、製薬会社も

開発に消極的なのです。

奇麗ごとではなく、企業は営利を追求するところなので

そうなのだろうと受け止めています。

私の活動は、胃がんという臓器に特化しているがゆえに

企業の支援もほぼつきません。

患者の年齢、地域などによるコミュニティには

驚くほどの支援がついているのだと知りました。

理不尽さを覚えないわけではありませんが

嘆くより、自分ができることにエネルギーを注ごうと思えるまでに

長い月日がかかりました。

【どうやってきたのか】

突破口は、ほぼ体当たりです。

いろいろな医療者に直接会いに行きました。

講演の出待ちもしました。

そして、活動を感じてもらう。

この活動に意義を感じてもらえるか。

お願いではなく、ともにやろうと思ってもらえるか。
そこにこだわってきた日々でした。

【胃がんのすべてがここにある】

10月には、毎週1本、胃がんに関しての動画シリーズも配信しています。

日本胃癌学会共催であり、講師は胃癌ガイドライン作成に関わっている

現在の胃癌治療のトップランナーの先生方です。
現在、発信しうる最高の情報だと思っています。

【くじけそうになったけれど】

何回も壁にぶつかりました。

誤解も受けました。

バッシングも受けました。

もう、これ以上はいいんじゃないかと、今でも思います。

それでも、くじけないできたのは、毎日かかってくる患者家族の方々からの電話です。

電話の向こうで赤ちゃんの泣き声がする。

これを、私は流せない。

今も、まだ、スキルス胃がんは治療に苦慮しています。

私のできることには限りがあっても

ハチドリのひとしずくであっても

やはり、歩みを止めないでいきたいと思っています。

大事な人を喪ったという悔しさは消えないから

全国胃がんキャラバン、多くの人にがん情報を届けるグリーンルーペアクションに挑戦しています。藁をもすがるからこそ、根拠のある情報が必要なのだと思い、頑張っています。