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迫り来るグローバル化で生き残るために、私たち(日本人)に必要な3つのこと

こんにちは、mamekaです。

先日、米国へ海外出張に行ったときに、学生時代一緒に就活をしていた大学院生の先輩の言葉をふと思い出しました。

「mameka、これからの時代、俺たちが生き残るためには、”世界大戦の一歩兵になる”か”百姓一揆のリーダーになるか”どっちかだよ」

その先輩は、当時、いわゆる“MBB(Mckinsey・BCG・Bain)”と言われる一流コンサルからの内定をもらったところであり、グローバルカンパニーかスタートアップでキャリアを積むか迷っていたところでした。

その先輩は、結局、スタートアップを選び、1号社員で、今や上場企業のCxOという立場になり、私が知る同年代でも最も成功しているキャリアを歩んでいる方です。

一方、私は、就活に失敗して、就職浪人。
運よく1社内定をもらった大企業に入ったものの、勤め先の会社が売却されて社内失業状態、月の手取り5万〜12万。
外資系企業で、レイオフの対象になり、しばらく仕事が見つからず途方に暮れていた人間です…ハローワークにも行っていました。

そんな、私が、就活のときにやりたかったことが1つあります。
“当時の失われた20年を脱却し、日本経済を活性させる”ということです。

今でも、その想いは少なからずもっています。
私の周りの多くの外国人の友達は、自国を出て、日本、または、米国で生計をたてようとしている人が多くいます。

幸運なことに、まだまだ、私の経験のような失敗している人間でも生きていけるセーフティネットが日本にはあります。世の中を知れば知るほど、日本という国が培ってきた資産が偉大なものだと分かります。

私は、現在、毎日のように海外の同僚と関わり、グローバルカンパニーに染まっていますが、純日本人としてのDNAは大事にしたいと思っています。

そんな、私が、「これからの時代、“百姓一揆”なんて生やさしいものではなく、経済における世界大戦に備えなければいけないのでは?」と思ったので、この記事を書きたいと考えました。


1.私のやりたかったことと日本の現状

当時、2年間かけて苦労して最初に入った大企業では、「GAFAをはじめ、ITがこの世の中のメインストリームになる。ITの新規事業を立ち上げる」と啖呵をきって、新卒では、異例の新規事業企画に配属になりました。後から話を聞くと、本業の成長率も限界を迎えていた中、そのような人材が運良く飛び込んできてくれたようです。

NTTをはじめ、名だたる大企業同士のイノベーション創出の会合なんかにも顔を出していましたが、本来の大企業の宿命としては、大きなリスクをとらず、資産を目減りさせず、株主が求めるストーリーで利益を上げ続けることです。

当時、「マザーズ上場企業は、上場が目的になっている」と言われ、その後のグロースをしている企業は両手で数えられるほどでした。
「日本は大企業のプレゼンスが依然高く、大企業が生み出すイノベーションに期待すべきだ」という声もあり、何とか、そういったトレンドを
生み出していこうともがいていました。

しかし、その大企業では、入社当時から、自社の将来を語り合った優秀な同期から辞めていき、残業規制も厳しくなり、私の給与も段々下がっていくばかりでした。日本の終身雇用の綻びを感じました。

そう感じた2つの理由は、経済のグローバル化が進み日系大企業の競争力が落ちてきていることと、従業員への還元の少なさです。

これは、グローバル化が否応なく進んできているというといえるでしょう。
コロナ禍で、サプライチェーンが分断され、保護貿易が進むのでは?といわれた時期もありましたが、グローバル資本主義という観点では、日本は間違いなく、海外、特に米国の投資家の上場企業に占めるシェアが増しています。

10年前に大学の授業で、TOPIXにおける海外投資家比率が高まってきており、それが、どのような影響を与えるか発表した覚えがあります。「どうにかしないと」と思った記憶だけが残っています。

米国は、グローバル化して、各企業は、利益追求最優先になりました。利益を求めると会社創業当初の理念が失われます。
故に本国のメーカーは原価を下げるため、生産現場を海外に移し、株屋と銀行屋が国を動かすことになりました。

これからの日本で予測できる未来は下記です。

-日本経済のGDP成長は良くてゼロ
-インフレ率はゼロから2%
-短期金利は最大1%、長期金利は最大2%
-上場企業は良くて2%成長、増配、自社株買いは続き海外投資家にお金が吸い上げられていく
-円安は不可避、貿易収支が長期的に影響、直近は金利差
-プラットフォーマーもドル建で決済を行いはじめている

2.日本の歴史

“Japan as No.1”といわれた時代もあり、私たちの先代の方々が途方もない努力をしていたことは確かです。

ただ、日本は、なぜこのような状況になってしまったのでしょうか?

日本は、第二次世界大戦の敗戦後、米国の支配下に置かれ、財閥解体・教育制度・憲法制定も変えられました。

よく、「日本は米国の植民地にならなくてよかった」という声がありますが、果たしてそうでしょうか?
日本という単一民族・人口を米国の支配下に置き、”Japan State”としてしまったら、米国の民主政治は成り立たないと思います。

私は、世の中はよく出来ているなと思うのが、

-当時の米国の有識者が、「日本の財閥が日本の国力を牽引している」と目につけ、財閥解体をしたこと
-東アジアの関係性に目をつけ、中韓に“反日教育”を植え付け、自虐史観をはじめ、日本国民の不満をアジアに向けさせたこと
-国力の源泉が軍事力であることから、日本から“軍事力”を根こそぎ奪っていったこと

これらを通じて、米国は日本を自国の支配下に置くことができました。
しかし、彼らも予想外だったのが、日本が戦後、焼け野原の中から、イノベーションを起こし続け、世界を牽引する経済大国になったこと。

米国は、過去から培ってきた外交力を駆使して、日本に対抗しようとしますが、それでもなお、日本の経済力には苦戦しているように思います。

この日本の経済成長を引っ張ってきたのが、”年功序列”、”終身雇用”だったと、海外の経済学者もいっています。
「課長 島耕作」の続編を愛読している私も、大企業の成長を通じて、そのように感じました。

その「島耕作」でも企業内の人生は不確定であり、個人の時代に突入しているメッセージを受けます。

3.日系企業の”年功序列”と”終身雇用”

しかし、”年功序列”、”終身雇用”が通用しない時代に突入していると私は思うのです。

そもそも、”年功序列”、”終身雇用”は、その従業員が定年まで勤め上げるというのを前提としています。

例えば、私が、海外出張先で会う大手企業の駐在員は全員40歳以上です。
業界的に海外売上比率が高まっており、特に米国での売上が求められます。
その中でも、下積みを経験して、会社から認められた人が海外に行くことができます。

それは、いわゆる、“ボーナス”であり、駐在先の居住費は会社もち、福利厚生も継続という形で、これまでの勤労を労う形のお話を聞きました。
特に、成果に対してシビアに求められるものではなく、仕事のパフォーマンスまでは見られていないようでした。

「海外で一定の成果を出したい」と意気込んでいる社員からすれば、
選定基準がグローバル人材かというよりも会社に最後まで残ってくれる人材か、そんなリスクをとるまでもない人材かという観点で
現実を知ってしまうとモチベーションが下がってしまうでしょう…

また、日系企業の大半は、従業員への給与の還元が低いです。
当時の私のように、やりたいことをベースで仕事をしていても、いざ都内で家庭をもとうと考えると、月収手取り5〜12万円では、やりくりできません。(断っておきますが、私がいた企業は福利厚生が手厚く、周りから、「そんな企業に入社できて良かったね」と言われました。学生時代のバイトの方が手取りとしては高かったです)

4.なぜ、グローバル対応が必要なのか

とてもとても、前置きが長くなりましたが、タイトルの「グローバル化がなぜ進んでいるか」という答えに関しては、私のお客様から毎日のように良く聞く言葉で、無視できなくなっているからです。

「上司がいきなり外国人になった」「意思決定が海外に移った」

理由は、米国を中心として海外マーケットのパイが大きいからでしょう。
上場企業を中心として、グローバル展開は否応なく進んでいくことは必至です。

日本の基準は正直高いです。グローバル標準化の名目下で”Over Quality”と呼ばれ、日本のマーケットは特殊とさえいわれる始末です。

各国の従業員の話を聞いている中で、日本のガラパゴス化は否めません。しかし、この “ガラパゴス化”は次に繋げる意味で学びはありますが、
日本自体のクオリティを下げるものではないのです。そこを是非、皆様にご理解頂きたいと考えてます。

繰り返しますが、私は、日本の積み上げたアセットは途方もないレベルで、
世界GDP5位前後の大国の国民がいきなり、明日から食えなくなるということはないと考えてます。

しかし、資本主義で生きる以上、”未来への期待”を魅せられない国はどんどん衰退していく一方だと思います。
少なくとも、私たちが考えるのは、自社の未来のポテンシャルを感じさせることだと思います。

5.世界で闘う上で、感じたこと

私は、海外出張に行き、本業であるIT最先端である米国でのカスタマーと実際にやりとりしていました。
同僚は、8割がBig4+Accentureで結果を出してきたという強者揃いです。

お客様とのやりとりはスムーズにいくと同時に、同僚と会話をしていく中で、スペック的にはそう大差ないと気づいてしまいました。
むしろ、日系大企業にいたとき、「この人は優秀だな」と思った先輩・同僚の示唆に比べると見劣りさえします。

日本人は総じて優秀なのです。

ただ、私も含めてですけど、世界で闘う上で、日本人に必要な要素が3つあります。

自分の客観的な立ち位置を知るために、

1.国際・国内政治に目を向ける
2.日本の終身雇用の限界を知る
3.国際感覚を知る

この3つをベースにすれば、私みたいな帰国子女でもない、留学経験1年未満の純ジャパでも
世界を相手にするのが大したことないという感覚(自意識過剰かも?)を得られると思います。

6.世界で闘う上で、私たち日本人が必要な3つの要素

私の米国人のカウンターパートが言いました。

「(冗談だけど、私たちは、フランス人と違って)言葉に多少の誤りがあっても、会話は続けるよ。なぜなら、普段から移民の友人と話すことが多くて、必ずしも英語が完璧ではない人と普段から話しているから。」

英語が完璧ではなくとも、人対人のコミュニケーションができるかが重要と考えます。特に大事なのが、

1.英語+強み
2.意見をはっきりもつ
3.多様性の中で上手くやってく国際感覚

これらが、日本人に欠けて、米国人にあるものであり、逆に、日本人がこれら3つの要素を手に入れたら、
国際ビジネスで席巻して、日本の未来は明るいと思います。

7.「失敗の本質」と「ジェンダー」

私は、常に、日本人が世界でいかに勝負できるかを考えてます。

その中で、先に上げた3つ以外に私たちが考えるべきは、「失敗の本質」と「ジェンダー」の2つです。

「失敗の本質」は第二次世界大戦で日本軍が米軍に大敗した状況を分析した書籍です。

かいつまんでお話しすると、日本人が「失敗の本質」から学ぶべきは、冷静で合理的な視点を保持することの重要性です。

勝敗を左右するのは、どちらの側がより正確に“勝利への指標”を理解しているかです。その勝利への指標は、物事から発見し、体験的な学習能力で応用を効かせます。

”ダブルループ学習”といわれる、想定した目標や問題自体が間違っているのではないか?と疑問検討を含めた学習が必要です。
日本軍は、現場任せで、トップが自ら最前線に足を運び、目と耳で確認することをしませんでした。

正しい“勝利への指標”をいかにトップが設定するかがその闘いの勝敗を決めます。それは、問題への使命感、危機感、覚悟の強さです。

組織の空気、コンティンジェンシープラン、可能な限り早いリスク公表といったものは副次的です。

“コンセンサスデシジョン”ではなく、トップのリーダーシップが求められます。

そして、ジェンダーに関しては、日本企業は、日本人男性だけで意思決定をしたがります。
“仕事第一”、”価値観が合う”、その理由は、早く行けるから。摩擦も少なく効率的に進めるからです。

クローズドな環境では、人間関係が固定するので、遠慮や上下関係が生じます。

しかし、“弱肉強食”、”男尊女卑”、“上位下達”、”自分中心”、”決めつけ”、”見下し”では、組織は動きません。

オープンで多様性に富んだ組織になる必要があります。

私が知る限りで、グローバルで活躍している日本人は女性が多いです。

日本社会の実情を知っているからこそ、世界でそれを活かせているのでしょう。
それを、仮に既得権益の方でも、スタンダードに発揮し始めた途端、世界での闘いが上手くいくと信じています。

8.さいごに、個人の時代に突入

私は、10年前から、「日本経済を活性化させる」と意気込んでいろんな人に言って、いろんな活動をしていました。このブログもその一環です。

ただ、それは、今、本心では言えません。なぜなら、目の前の人・周りの大切な人がより大事だからです。

そのためには、”個”として生き残るために、身につけるべきマインドセット・習慣・スキルがたくさんあります。
正直、たくさん失敗を積み重ねてきた私は、若い内に挑戦できたから、今の会社を放り出されても食いっぱぐれることはないと思います。

これからの人生、米中を発端とした核戦争、東海・関東大震災、新たなパンデミック、温暖化に伴うパラダイムシフトなどいろいろ起こりうると思います。

ただ、1つ言えるのは、「自分の頭で考えて、変化に対応するスキル」これは、どんな時代にあっても必要とされるものではないのでしょうか。
会社に自分の人生を委ねるのではなく、自分自身でキャリアを切り拓くことこそが、自分の頭・足で生き抜くことに繋がっていくと信じています。

これからもそういった思いをもつ人のためになる記事を執筆していきたいと思います。

それでは。

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