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詩「朝焼け、倖せに似た何か」

目が覚めるといつも真っ暗で
世界に一人取り残されてしまったと
錯覚する
目蓋は重いのだけど

青い時間を待ってる
誰も触れていない空気
鳥たちの静寂
もうすぐだよ


ほら
この朝焼けを見るために
生まれてきたんだ
紫とオレンジが混ざり合っていく
満たされた空虚を
胸に仕舞い込もう


世界が嘘のようにきれいでやさしいと
信じていた
苦しみを少し忘れて
込み上げてくる懐かしさ
束の間の甘やかなきもちを享受していたい

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