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母のボタン箱

こんにちは!mame千代です。
私の思い出であり子育てあるある物語です。

実家の押入れの片隅にそれはあります。
上質な厚紙で出来たコーヒーギフトの黄色い箱です。
その箱の中にはたくさんのボタンが入っています。
赤いボタン、白いボタン、木のボタンやくるみボタンなど。
子供の頃、それをならべてみたりはじいてみたり、おもちゃ代わりに遊んでいました。

そんなある時、なーんか見憶えのある緑色のボタンを見つけ、母に聞いてみました。

私「お母さん、これなんのボタン?」

母「ちょっと待っててねー」

母が持って来たのは1冊の分厚いアルバムでした。
その最初のページにありました。

母「あなたが産まれた日の写真だよ」

そこにはぎこちない母の腕に抱かれた小さな小さな私が写っていました。
そしてその母が着ているガウンに付いていたのがそれでした。

私「だから見憶えあったんだね」

そこから母は私が産まれた時の話をいっぱいしてくれました。
陣痛が来て病院からお父さんに電話したけど、あっという間に産まれちゃって間に合わなかった話とか色々。

そこへ上の姉が帰って来ました。
そしてアルバムを覗いて言いました。

姉「これ、あたしの写真だね」

母私「?????」

よくよく見ると、姉のでした。。
姉は真冬の産まれです。
私が産まれたのは夏、ガウン着ません。
そりゃ抱き方ぎこちないわけだよ1人目だもんw

その後、母が持ってきたもう1冊の決して分厚くないアルバム、それこそが正真正銘私のものでした。
だって抱っこしてるのおばあちゃんだし覗きこんでる姉たちでほとんど顔写ってないんだもんw

こうして母と私の優しく暖かい時間は、一瞬の沈黙ののち、笑いに包まれて幕を閉じました。


そして母となった今、思います。

下の子ってそんなもんw

多分つづく。。

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