NANA
この漫画読見始めたのは、20年も前の話。
読み始めから、その世界観が新しくて、夢中になって読んだ。漫画なのに、音が聴こえる感覚は、初めてのもので、その世界観に没入したくて、繰り返し読んだ。
でも、20年後にまだ完結しないとは思っていなかった。
今年、矢沢あい展が全国で開催されている。会場は行ける距離で、時間もあったが、私はなぜか行かないことを選択した。
それは、当時の感覚を今は、あまり思い出したくは、なかったからだ。漫画を読んでた頃、私の近くにいた人が、今はいないからだ。
そう、亡くなったしまったのだ。
亡くなる直前まで、その人が死ぬことが全く予測出来ない亡くなり方だった。お別れも言えなかった。一緒にしたいことも、たくさんあった。
でも、もういない。
私は、一時記憶を失くした。
NANAの漫画のストーリーも、蓮が亡くなったことも忘れていた。
その人が生きていたら、もしかしたら、一緒に展示を見にいけたかもしれない。そう少しでも思ったら、哀しみが止まらなくて、足がすくんでしまった。
矢沢先生は、今、病と闘っている。でも、展覧会を監修してくれたし、また続きを描いてくれると話してくれているそうだ。
連載が再開する頃には、私もまた漫画を楽しく読めるようになれるよう、日々を過ごそうと思う。
先生、続き、待っています。
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