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読書「LIFE SHIFT "100年時代の人生戦略"」~AI時代に必要となる3つのスキル~

未来の人生を考えるときに、仕事やプライベートで様々な不安が頭をめぐっていました。そんななか書店に行くと「LIFE SHIFT~100年時代の人生戦略~」という本が目に入りました。本書は言わずと知れたベストセラー本で多くの著名人が絶賛されている本です。

今回は、この本の中で述べられている「今後の人生で必要なスキルや知識」について感想を書いていきたいと思います。

・人生100年時代で変わる働き方

人生100年時代となれば、「大卒までに教育を受け、その後は一つの会社で働き続ける」といった人生は終わるかもしれないと書かれています。

これからはAIの導入などで労働時間が短くなるかもしれない。または雇用が大きく変化するかもしれません。そうした変化へ対応するためにも学習する時間が必要となります。将来大きな変換点が訪れたときに迅速かつ柔軟に対応できるスキルも必要になってくるのではないかと思います。

・AIが発達した時代に必要な3つのスキル

AIが発達した時代には、その職種の専門知識といったスキルとは異なるスキルが重要となってくると著者は述べています。本章では大きく3つを挙げています。

・経済的な価値を作るアイディアを生み出すスキル

1つ目は、経済的な価値を生み出すスキルです。これはアイディアを生み出すスキルとも言え、経済的な価値に加えて、希少性があり、機械によって代替されにくいアイディアをである必要があります。これからは、他人が複製したり購入できるようなアイディアとイノベーションを創出することを通じて経済的な価値が生み出される時代になると著者は述べています。

このスキルはあまり学校では教わってこなかったものだと思います。そんななかで、自分の経験や嗜好などから経済的なアイディアを生み出すのは簡単ではなさそうです。アイディアを掛け算させることで独創性を生むと聞いたことがあります。(孫さんだったっけな?) 掛け算の手札を増やすためにも幅広いジャンルについて学び続ける必要があるのかなと感じました。

・人にしかできない対人関係スキル

2つ目は対人関係のスキルであると書かれています。これは、高度な直感的判断、対人関係、チームのモチベーション向上といった機械ではできないスキルのことです。教師や医者においては、共感、モチベーション、励ましの繊細な対人関係スキルが該当します。

これまであまり評価されてこなかったスキルかもしれません。AIが判断した結果に対して納得させられる表現力と人間力が必要になるのかなと思いました。一方、私のようなサラリーマンにとって必要な対人関係スキルはどんなものなのでしょう。部下を持つ立場の人にとっては「○○さんのためなら!」というように部下に思ってもらうスキルが必要なのでしょうか。考え続けたい課題です。

・どんな分野でも役に立つ汎用スキル

3つ目は、思考の柔軟性や敏捷性といったどんな分野でも役に立つ汎用スキルです。著者は専門知識を深めることを否定しているわけではないですが、専門知識は技術の発展により時代遅れになる可能性も高い。そんな中で、長く変化の大きな勤労人生を通じて生産性を維持するためには汎用性の高いスキルが必要となります。

汎用性の高いスキルというのは、具体的には分析能力や思考の原則といったいろんな分野で活かせるような技術です。ロジカルシンキングや文章力、プレゼン力などが該当するのではないでしょうか。おそらくAIが発展してもこれらの能力は代替されず、より価値が高まるような気がします。それに加え、昨今のSNS発信力というのも価値が生まれるのかなとも思います。

・AI時代には学び方も大きく変化する

変わるのはスキルだけでなく、学び方も大きく変わると書かれています。これからのAI時代には、単純な知識を身に着けることの価値は小さくなります。それは誰でも簡単に獲得できるようになるからです。一方で重要となるのが人が自ら得た知識や経験。マニュアル化できないような暗黙知が経済価値を持つことになります。

いかに多くのチャレンジをし続けるかが大切になるのかなと思いました。私の周りにもいますが、歩く辞書タイプの社員は価値が下がっていくのですね。マニュアル化できない暗黙知とはなんなのだろう、と考えるとすぐには答えは出ません。著者もそうした経験から学んだものを定量化するのは難しいと述べております。他者(顧客など)からの信頼も一種の価値になるのでしょうか。この人と仕事したというような信頼を築いた経験が価値になるのかなとぼんやりと思っています。

~終わりに~

こうした考えることを与えてくれる本に出合えたことは幸運です。未来はなかなか予測しづらいですが、何も考えずに生きていくのとこうした知識を得て生きていくのでは全く見え方が異なるはずです。これからもいろいろな人の意見を聞きながら自分の道を作っていけたらと思います。

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