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相談(13)完璧主義な子どもにどう対応したらいい?

「オンラインみんなの子育て相談室」は、
皆様からいただいたお悩みや質問をもとに、
心がちょっと軽くなる考え方のヒントを一緒に考えていく
子育て世代のための相談室です。
解説:かわてみか(み) インタビュアー:高田ともみ(と)

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子どもって目の前のことに一生懸命。
でも、うまくできなくて感情を爆発させてしまうこともしょっちゅう。
そんな子どもたちに、親ができることは?

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:小学生の男の子のお子さんを持つ、Tさんからのご相談です。

Q. 小1の息子は、ひらがなの「え」を書く時にうまく書けなくて、書いては消し、書いては消しを繰り返します。私が「大丈夫だよ」「飛ばして後でやれば」と言っても聞き入れてくれず、最終的には怒ってどこかへ行ってしまいます。子どもの完璧主義スイッチが入ってしまう時、どうしたらいいですか?

:これ、ものすごくわかります。うちの娘も、ノートがきれいに書けないと納得できないみたいで、同じところを何回も書いたり消したりするので、私の方が「次、行きなよ時間もったいない」って思ったり、言っちゃったりすることがあります。

:こういうお子さん、いますいます。パーフェクトじゃないとダメって思っているし、自分で中途半端が納得できないんですよね。でも、知っておいてほしいのは、そういう子にとっては、「大丈夫だよ」とか、「汚くてもいいよ」って言われるのは、結局、否定になってしまうということなんです。

:えーーー! そうなんですか!

:だって、その子はそうしたいんだもん。お母さんはそれを見ていて本人が苦しそうだと思ってつい口を出してしまうけれど、子どもは違うんです。完璧に、やりたいんですよね。

:そうか……、子どもはそうしたいんですね。では、そういうとき親にできることは?

待つことです。あるいは、「きれいに書きたいんだね」と言ってあげることでしょうか。そしたら、少しは緩むかもしれないですね。お母さんがこの気持ちわかってくれた!って。

:これは親の方に忍耐力が要りますね~。親は、子どもが一つのことに集中してしまっている間に先生の話を聞けてなかったり、子どもが取りこぼしていくものが気になったりします。

子どもの完璧主義スイッチが入っちゃっても、自分でどこか妥協点を見つけられたら、すんなり次に行けるようになるんでしょうか。

:はい、そう思います。お母さんは、子どもが完璧主義に陥っているのを見ていてもいいし、待てるなら待ってあげる。あんまり、声をかけない方がいいかなと思います。子どもが納得いくまでやり切ったら、きっと自分で「ま、これでいっか!」ってなるはずです。

:声をかけずに、見守る。できるかなあ(汗)。

お母さんが、まずこの状況を面白がったほうがいいですよね。”次に進まない”という目で見るより、”この子どこまで書くのかな、何回消すかな”、って思って見てやる方が、子どもが安心してやり切れると思います。

:完璧主義みたいなのは、成長するうちに落ち着いていくものですか?

:そこで大人が邪魔しなければ。限界を知らずに、ずっとセーブされてる状態だと、逆にそこで立ち止まってしまう可能性があるんですよね。子どもは、やり切りたい。で、失敗すると、ここまでやると失敗するってわかるから、加減できるようになる。そのプロセスが大切です。

:な、なるほど~。やり切らないと次に行けないって、完全に見落としてました。ということは、次に進んでもらうためにも、完璧主義スイッチ入ったら、時間が経つのを待つのがベストってことですね!

:そうですね。たとえ「え」を書ききれなかったとしても、もうそのまま学校に行かせていいと思うんです。自分が「え」にこだわっていたからこうなった、というのを、自分で少しずつ体験するしかない。

:見守る方はハラハラしますが、これはもう自分が納得するタイミングを「待つ」しかないですね。

:はい。そうしたら、きっと子どもが自分で加減を決められるようになりますよ。大事なのは、親が子どもの自己決定のチャンスを奪わないことです。知らない間に、子どもが成長できるチャンスを奪っているかもしれないので。

:はい! 心がけます!

この オンライン子育て相談室は、
市民団体「ママと暮らしのデザイン社」
との共催で開催した
インスタライブをもとに再構成したものです。

解説: かわてみか(おやこコーチングmamanoria) 
HP  https://coaching-ehime.com/
取材: 高田ともみ(編集者/作文教室の先生)
Note  https://note.com/tomomitakada
協力: 視聴者の皆さん

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