不幸と永遠は遠い
終わりが見えているものほど無駄なものはないのに、人はその終わりの匂いに惹かれる。
叶った瞬間に終わりが見えるような関係の甘美さにはまってしまった季節があって、それはそれはときめく日々だったけれど、ちょっとずつ自分が削られていて、冬が来たら知らぬ間にボロボロになっていた。
たくさんの犠牲を払ってでも手に入れる愛は、そのぶん強くて崇高なものだと思っていた。
けれど実際は、そんな種類の痛みを伴わなくても、同等かそれ以上の幸せを手にすることができることになかなか気づかなかった。
なぜか不幸になりたがる自分がいて、それを鍛錬と間違う。
自分が幸せになる、それを長く続かせる、という正しさを目指し続けたい。
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